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がんばる京の商店街&グループ 御薗橋801商店街振興組合

〈京の商店街チャレンジ21事業から〉
「夢のチャレンジショップ」成功の鍵は短期集中

御薗橋801商店街振興組合 広報担当 丹山恒志さん

どのようにして「夢のチャレンジショップ」の開催が決まったのですか?

御薗橋801商店街は、御薗橋西詰から西に広がる長さ801メートルの京都市最北の商店街です。周辺住宅街には昔からの住民に加えて、近年ニューファミリー層の転入が多く、組合員にも若い世代が増えています。
こうした地域性から若い住民に目を向けてもらうため、空き店舗を希望者に貸し出し、思い思いの店を運営してもらう「夢のチャレンジショップ」を企画しました。

当初、「貸し出し期間を3カ月や半年にしてはどうか」との意見もありました。しかし、その期間だと他の地域で行われた例を見ると、出店者がマンネリ化したり、組合員による管理が最初だけで、その後はおざなりになってしまうというケースが目立つようです。
そこで期間は各組最大1週間としました。それならば管理する側も対応しやすく、行う側も一息でできます。何よりいろいろな人が、いろいろな店を、いろいろなやり方で行うのが面白いということになったのです。

途中、前例のないことへの抵抗感もありましたが、「何もやらなければ厳しい状況は変わらない」、「新しいことに着手すれば新たな種を植え、花を咲かせる可能性がある」と実施に踏み切りました。

具体的な事業内容を教えてください。

9月2日から11月30日まで、2カ所の空き店舗を1日500円という破格の賃料で、最大1週間貸し出しました。
こうした企画はなかなか応募者が集まらないと聞いていましたが、地元情報誌に募集記事を掲載したところ反応がよく、1カ月で学生や主婦、高齢者、福祉関係など約30組の応募があったのです。特に注目すべき点は、女性が圧倒的に多かったことで、岡山県など遠方からの出店希望者もありました。

内容的にはカフェや雑貨販売、ユニークなところでは飼い主のためのドッグセラピーや武道の演舞もありました。演舞は生徒や父兄で賑わい、よい発表の場になっていました。
パン屋に挑戦した大阪府茨木市在住の女性は、毎朝4時に起きてパンを焼き、1時間以上かけて通勤、搬入から販売までたった1人でこなしておられました。これが1カ月だと途中で嫌になってクオリティが下がることもありますが、1週間なら参加者もなんとか頑張れるんです。期間の短さが出店を決心する際のハードルを下げると同時に、店の質を維持する上でも良い結果をもたらしました。

出店した人や組合員の皆さんからは、どのような感想や反応がありましたか?

カフェで働いている大西春菜さんは、将来独立する前にカフェ経営を体験したいと応募されました。「1カ月だと家具や食器を購入してすぐに閉店しないといけませんが、1週間ならば家にあるものを使って挑戦できます。でも何を準備すればよいか直前までわからず、よい勉強になりました」と話されます。
また、お菓子作りが好きな私の妻も友人と一緒に手作りクッキーを販売しました。2日間だったので子育てにも影響がなく、やりがいを感じていました。
今回の経験から本格的に店を経営したいとの思いを強くした人もあれば、1回きりの想い出づくりの人もいましたが、賃料の安さを考えれば、皆さん納得のいく結果だったのではないでしょうか。

組合としても、素人さんの参加で商売人がマンネリ化している点に気づかされ、情熱を取り戻させてくれる面もありました。
商店街自体の注目を集めるという点でも成功しましたし、会場となった店舗も借り手に対するアピールができ、お陰様で空き店舗のうち1箇所は新たな借り主が決まりました。

今後はどのような展開を考えておられますか?

準備期間中はいろいろな不安や葛藤もありましたが、実際にやってみるとリアクションや新しい展開が想像以上にありました。厳しい状況のなかで「どうしたらいいんだろう」と考えるのでなく、「これなら間違いなく我々にできること」を探ったことが結果に結びついたのだと、改めて感じています。

今後は育てていく気持ちをもって、もう少し長期的に行うことを視野に入れています。
今回、商売をしたくてもやり方がわからない人が意外に多いことに気づきました。また、我々はノウハウをもっているわけですから、仲間づくりの一環として提供できる知恵は蓄積できたと思いますし、実験的なことを行って育成していきたいですね。育成すれば当然、商店街との結びつきができます。
そもそも商店街の原点は、そういうところにある気がします。元々は何もなかった所にそれぞれが仲間意識をもって商店街になっていった。
ですから今は、いろいろな意味で仲間集めだと思っています。やはり人と人のつながりが第一ですし、商店街は基本的に人と商売をするわけですから。

今後は現在の組合員の結束も高めながら、にぎわいづくりとして新たなことに挑戦して知識や経験を積み重ねてゆけば、その土台の上に何かできると信じています。

作業風景

「夢のチャレンジショップ」外観

「まいんどKyoto」2005年12月号掲載