がんばる京の商店街&グループ 向日市商工会
<京の商店街チャレンジ21事業から>
地域商業活性化の切り札は“第4”の商店会の発足にあり
向日市商工会 経営指導員 中川 勲さん
今回の「京の商店街チャレンジ21事業」では、向日市商工会が中心的な役割を果たしましたね。
向日市は、向日神社、長岡宮大極殿跡など豊かな歴史遺産と良質のたけのこや竹の産地として知られています。しかし、市内にある3つの商店街は後継者不足などの問題から空き店舗が目立つようになりました。
向日市では平成15年度に「商業振興ビジョン」を策定し、重点施策として「組織力強化のための新たな商業者組織等の結成支援」などを盛り込んだ取り組みを進めることになりました。近い将来、向日市の北側に位置するキリンビール京都工場跡地の再開発が行われ、商店やホテル、病院などが入居する複合施設が整備される予定です。
せっかく大きな“集客施設”ができるのだから、地域全体でお客さんに来ていただける仕組みをつくっていこう…。そんな思いで「京の商店街チャレンジ21事業」の助成を受けて取り組んだのが、向日市で4番目となる商店会の発足です。
JR向日町駅と阪急東向日駅の間は古くから西国街道と呼ばれ、多くの人が行き交うメインストリートですが、これまで個店をまとめるような組織がありませんでした。向日市の玄関口を活性化することによって、まちの賑わいを創出していきたいと考えています。
新しく生まれた商店会はどのようなものですか?
平成16年10月、西国街道に面する26店舗が加盟して発足しました。商店会の名前は市民から公募し、寄せられた150件ほどのアイデアの中から「向日えきえきストリート」に決定しました。“駅”や“益”などの意味をもっており、温かみが感じられる名前だと市民の皆さんにも好評をいただいています。
商店会を発足するにあたっては地元商店主をはじめ、学識経験者や行政関係者などを交え、自分たちがどのようなまちづくりを目指したいのか、研修会や勉強会を開いてビジョンを明確にしようと考えました。「“あかん”と言ってるだけではダメ。自分たちの手で活路を開こう!」(小山治一さん・向日えきえきストリート会長)という信念のもと、個店同士の横のつながりが生まれ、地域全体で集客しようという気概が芽生えてきたように思います。
ユニークなイベント、集客事業が評判を呼んでいますね。
「向日えきえきストリート」では、向日市商工会と連携しながら、さまざまな話題づくりに取り組んでいます。
毎年12月から1月にかけて、店先をイルミネーションで美しく彩る「イルミネーションまつり」、また七夕の季節には、商店会の中心にある深田川橋公園に巨大な竹笹を立てる「たなばたまつり」を開催しています。イルミネーションまつりやたなばたまつりでは地元の高校生、サークル活動をしている人たちが飾りつけを手伝ったり、小学生が短冊に願い事を書いたりするなど、商店会と地域住民が一体となって盛り上がりました。
そのほか、500円の金券をプレゼントする「スタンプラリー」を行ったり、観光スポットを盛り込んだ商店街イラストマップの作成、機関紙「竹あかり」を発行するなど、商店会の魅力をできるだけ広く知っていただこうと力を入れています。
最近では、パン工房や居酒屋、美容院など新規出店も増えており、将来的には、こうした新店舗も巻き込んだ取り組みを進めていきたいですね。
今後の展望などがあればお聞かせください。
地域発展の中核となるのは、“商業”ではないかと思います。向日市では、新たな都市整備方針を策定し、阪急西向日駅から東向日駅、JR向日町駅、そして北部開発地域(キリンビール工場跡地)を結ぶ動線を「商業・業務地区」と位置づけました。
このエリアには、「向日えきえきストリート」をはじめ、「向日市中央商店街協同組合」や「向日市商店会(ひまわりカード会)」などの商店街が集積しており、例えば好評をいただいているイルミネーション事業を全商店街で共同開催するなど、多くの人が集い、行き交う“都市軸”を提案していきたいと思っています。
「まいんどKyoto」2006年3月号掲載
