特定商取引法に違反した「防犯機器の訪問販売業者」に対する行政処分について
平成22年3月16日
京都府消費生活安全センター
(075)671-0030
平成22年3月16日付けで、京都府を含む複数の府県において、主に高齢者宅を訪れて不当な取引行為を行っていた防犯機器販売事業者に対し、滋賀県と同時に特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第8条第1項に基づき行政処分(業務停止命令)を行いましたので、お知らせします。
なお、本府における特定商取引法に基づく行政処分は、今回で7件目です。
主な違反行為の内容
1 氏名等不明示(特定商取引法第3条)
同社の従業員が消費者宅を訪問した際に、「独り暮らしをしている方の防犯の説明に伺いまし た。」、「盗難や火災が多いので、そのためにドアや窓に機械を設置していますので一度ドアを見 せて下さい。」等と告げ、勧誘に先立って、法人の名称、売買契約の締結について勧誘する目的である旨及び当該勧誘に係る商品の種類を明らかにしていなかった。
2 不実告知 (特定商取引法第6条第1項)
同社の従業員が防犯機器の販売について勧誘を行う際、「異常があった時には、会社に通報が 入り、直ぐに会社の者が駆けつける。」、「機械を設置すれば、盗難や火災があった時には会社に 連絡が入り、直ぐに駆けつける。」等と告げていたが、実際は当該システムは設置するだけでは 何処にも通報されないものであった。
3 迷惑勧誘 (特定商取引法第7条第4号)
同社の従業員は、消費者が何度も断っているにもかかわらず勧誘を続けたり、長時間にわたって勧誘を行い、消費者は「契約をしなければ帰ってもらえないだろう。」との思いから商品を購入する結果となる等、消費者に迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘していた。
行政処分の概要
1 事業者の概要
所 在 地 大阪市淀川区東三国五丁目13番9号
商 号 株式会社イーライフ
代 表 者 代表取締役 田 中 義 紀
資 本 金 400万円
設 立 平成20年1月25日
従業員数 11名
業務内容 防犯機器の訪問販売
2 業務停止期間
平成22年3月17日(水曜日)から平成22年6月16日(水曜日)までの3箇月間
3 業務停止命令の内容
特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。
(1)売買契約の締結について勧誘すること。
(2)売買契約の申込みを受けること。
(3)売買契約を締結すること。
4 参考事項
(1)府内の相談のあった契約当事者の平均年齢 78歳
(2)府内の相談のあった契約当事者の平均契約額 約49万円、最高契約額 約90万円
(3)同社の相談件数 京都府 平成20年度 12件 平成21年度 7件
滋賀県 平成20年度 7件 平成21年度 11件
5 勧誘事例
(事例1)
株式会社イーライフの従業員Aは、平成21年春、消費者X宅に「警報機の会社のシールを見てきたが、セキュリティは必要ありませんか。」などと言って訪れた。Xは「既に警報機を取り付けているので要りません。」と断ったが、Aは「機械を取り付けてもらえば、異常があった時には会社に通報が入り、直ぐに会社の者が駆けつける。」、「気分が悪くなった時にも連絡をしてもらえば直ぐに駆けつける。」と説明を繰り返した。それでもXは「警報機を取り付けているのだから要らない。」とはっきり断った。Aは、「上のお宅は50万円を一括で支払って機械を取り付けている。」だとか、「今日、契約をしてもらったら、もっと安くする。」、「機械を取り付けた後の点検とか修理などのアフターサービスは全て無料で行う。」などと説明を延々と続け、Xは「お宅は本当に警報機の関連会社の方ですか。」と尋ねたが、Aが曖昧な返事をしたため、不審に思ったが、Aの説明を延々受けているうちに、乗り気ではなかったが、その場の雰囲気から断りきれずにやむなく契約を締結した。
(事例2)
株式会社イーライフの従業員Bは、平成20年秋、消費者Yが家の庭にいると、「新しい家ですね。」、「警備保障会社の者で怪しい者ではありません。」と言って訪れた。Bは「盗難や火災が多いので、ドアや窓に機械を設置している。一度ドアを見せて欲しい。」と言って家の中に入ってきた。Bはいろいろと説明をした後、最後には「防犯機器を買って欲しい。」と告げたので、Yは「必要ないので要りません。」とはっきり断った。Bはさらに説明していたが、Yは「やはり必要ないので、もう帰ってください。」と告げた。販売している防犯機器は異状があっても、設置するだけでは何処にも通報されるものではなかったが、Bは「機械を設置すれば、盗難や火災があった時には会社に連絡が入り、直ぐに駆けつける。」、「急に気分が悪くなった時にも会社に連絡してもらえばすぐに駆けつける。」などといったことを延々説明した。Yは「必要ないので、もう帰って欲しい。」と言って断り続けたが、強引に契約を迫られ、「この人は契約をするまで帰って貰えないだろう。」、「早く済ませて兎に角この人に帰って貰おう。」と考え、仕方なく契約に応じることにした。Yは、Bがもし最初から業者名を名乗っており、防犯機器の販売が目的であると告げられていたら、話を聞くことは決してなかった。
(参考:条項の関連部分のみ抜粋)
特定商取引法
(定義)
第2条 この章及び第58条において「訪問販売」とは、次に掲げるものをいう。
1 販売業者又は役務の提供の事業を営む者(以下「役務提供事業者」という。)が営業所、代理店その他の主務省令で定める場所(以下「営業所等」という。)以外の場所において、売買契約の申込みを受け、若しくは売買契約を締結して行う商品若しくは指定権利の販売又は役務を有償で提供する契約(以下「役務提供契約」という。)の申込みを受け、若しくは役務提供契約を締結して行う役務の提供
(業務の停止等)
第8条 主務大臣は、販売業者若しくは役務提供事業者が第3条、第3条の2第2項若しくは第4条から第6条までの規定に違反し若しくは前条各号に掲げる行為をした場合において訪問販売に係る取引の公正及び購入者若しくは役務の提供を受ける者の利益が著しく害されるおそれがあると認めるとき、又は販売業者若しくは役務提供事業者が同条の規定による指示に従わないときは、その販売業者又は役務提供事業者に対し、1年以内の期間を限り、訪問販売に関する業務の全部又は一部を停止すべきことを命ずることができる。
