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4月5日第631号

1.思わぬ大けがに!高齢者の脚立・はしごからの転落
-医療機関ネットワークからみる危害の実態-
~国民生活センターからのお知らせ~

脚立やはしごは、高い所での作業や移動に使用される用具で、労働現場だけでなく家庭でも広く使用されています。庭木の手入れや荷物の整理など、脚立やはしごを使用した作業中にバランスを崩すなどして転落する事故の情報が、医療機関ネットワークに433件寄せられています。その半数以上(236件)が60~70歳代でした。3件の死亡事故のほか、入院を要する事故が約半数の206件で、頭蓋(がい)内損傷や脊髄(せきずい)損傷、大腿(たい)や骨盤骨折などの重篤なけがを負った事例もみられます。

<主な事故事例>

  • 【事例1】
    梅を採ろうと脚立の約3mの高さで作業中にコンクリートの地面に転落した。音を聞いた妻が駆けつけたが、呼びかけに反応がなかった。外傷性くも膜下出血、急性硬膜下血腫、頚椎椎体骨折を3カ所認めた。
    (70歳代後半・男性)
  • 【事例2】
    庭で剪定(せんてい)作業中にはしごから転落した。うめき声に気付いた近所の人が救急要請した。頚髄損傷があり、完全麻痺を認め入院、同日ドクターヘリにて脊髄損傷の専門機関へ転院した。
    (60歳代後半・男性)

<消費者へのアドバイス>
脚立やはしごからの転落事故は、60~70歳代が半数以上を占めており、高齢者の事例が多く報告されています。なかには死亡事故のほか、頭蓋内損傷や脊髄損傷のような重篤な危害もありました。また、約半数で入院を必要としており、事故による骨折などがきっかけとなって介護が必要になることも考えられます。今後の生活への影響も考えて、以下の点について慎重に判断・行動してください。

  • 脚立やはしごを使用しない方法を検討しましょう。
  • 一人きりでの作業はやめましょう。より安定性の高い用具を選択しましょう。
  • あらかじめ無理のない計画を立て、作業中の「あと少し」をなくしましょう。ヘルメット、動きやすい服、滑りにくい靴などを事前に準備しておきましょう。
  • 確実に設置し、バランスを崩しにくい姿勢で使用しましょう。
  • 転落した場合は、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。

<詳細>国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20190328_2.html(外部リンク)

2.20歳代に増える投資用マンションの強引な勧誘に注意!
-マンションへの投資にはリスクがあり、必ず儲かるわけではありません-
~国民生活センターからのお知らせ~

マンションの住戸を購入すれば家賃収入や売却益を得られると勧誘する投資用マンションに関する相談が20歳代の若者で増加しています。投資用マンションの相談件数は全体としては減少傾向にあるにもかかわらず、20歳代は2013年度の160件から年々増加し、2018年度(2019年2月28日時点)は405件と2.5倍になっており、実際に契約してしまってからの相談が多くなっています。また、平均契約購入金額は2,000万円を超えて推移しています。

<相談事例>

  • 【事例1】
    投資用マンションをしつこく勧誘され、事業者が怖くて契約をしてしまった
  • 【事例2】
    街頭アンケートに記入したら投資用マンションを勧誘され契約してしまった
  • 【事例3】
    家賃保証があると勧誘され投資用マンションを購入したが、赤字になっている
  • 【事例4】
    事業者に指示されて虚偽申告をしローン等を組んだが支払えない

<アドバイス>

  1. 投資にはリスクがあり、必ず儲(もう)かるわけではありません
  2. 契約の意思が無ければ会わずに、きっぱり断りましょう
  3. 金融機関から融資を受ける際に虚偽申告をしてはいけません
  4. 不安に思った場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談してください

消費者ホットライン:「188(いやや!)」番
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

<詳細>国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20190328_1.html(外部リンク)

3.LED照明は正しく使いましょう
-本来使用してはならない照明器具に使うと発煙、発火などの原因に!-
~消費者庁からのお知らせ~

LED(light emitting diode:発光ダイオード)照明は省エネで寿命が長いことから、蛍光灯等の従来の照明から切り替わる形で近年広く普及しています。従来の照明をLED照明に替えるに当たっては、照明器具そのものを取り替える、ランプのみLEDランプに交換するなど、複数の選択肢があります。照明器具によっては、自分で交換できるものだけでなく、取替えに工事が必要な場合もあります。
そうした中、LEDランプを本来使用してはならない従来の照明器具に取り付けて、発煙するなどの事故情報が消費者庁に寄せられています。

<事故事例>

  • 【事例1】
    1年前に浴室に取り付けたLED電球がゆっくりと点滅を繰り返すので、密閉型のシェードを外してみたら、絶縁カバーとカバーの根元が離れ、リード線だけでぶら下がっている状態だった。製造元に「浴室専用の電球ではない」と言われた。(受付年月:平成26年6月)
  • 【事例2】
    20数年前に購入した照明器具にホームセンターオリジナルのLED電球を交換して使っていたら6個のうち1個が発火して壊れた。(事故発生年月:平成28年12月、受付年月:平成28年12月)
  • 【事例3】
    既存の蛍光灯照明器具に直管LEDランプ10本の交換を行ったところ1年で4本切れた。先ほどボンと音がして異臭もした。大丈夫か。(受付年月:平成30年4月)
  • 【事例4】
    家の廊下のダウンライト。2年前、販売店で使用できることを確認し、LED電球にした。2週間ほど前、電球が変な光り方をしていたので電気を消して取り外そうとしたところ、ガラス部分が割れ、まっ黒に焦げたような状態だった。ホームページで当該品を確認したら『断熱材施工器具対応』欄に×が付いていた。家のダウンライトが断熱材施工かは不明。(受付年月:平成30年6月)
  • 【事例5】
    25年前に設置したシャンデリア。6年前LED電球に取り替えた。1週間前、電球のガラス部分の根元が黒っぽく変色し、複数のひびが入っていることに気付いた。安全性に問題はないのか。(受付年月:平成31年1月)
  • 【事例6】
    数年前、居間の従来型の蛍光灯用照明器具に環形のLEDランプを取り付けた。一昨日、突然バチバチッという音と共にランプが切れ、部屋中に燃えたような異臭が充満した。天井の照明器具を見ると、LEDランプのソケットから数cm離れた部分が約15cmにわたり黒く焦げ、管が溶けて穴が開き、中の基盤が黒く炭状になっていた。照明器具側も一部が黒く焦げていた。(事故発生年月:平成31年2月、受付年月:平成31年2月)

<事故を防ぐためのアドバイス>

  1. 従来の照明器具を替えずにLEDランプに切り替えるときは、その照明器具に使用可能かどうか、LEDランプの注意表示等で確認しましょう。
  2. 照明器具は経年劣化が事故の原因になることがありますので、定期的に点検しましょう。一般的に照明器具は10年を過ぎると故障しやすくなると言われています。照明器具のラベルで製造年が確認できます。また、使用しているランプや照明器具がリコール対象品でないか確認しましょう。

<詳細>消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2018/pdf/consumer_safety_release_190327_0001.pdf(外部リンク)

 

お問い合わせ

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kyo-shohisen@pref.kyoto.lg.jp

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