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暮らしのレスキューサービスにご用心

★NHK
きょう、お話していただくのはどのような消費者トラブルですか。

☆相談員
今回お話したいのが、鍵の解錠、トイレのつまりや水漏れの修理、害虫の駆除などのいわゆる「暮らしのレスキューサービス」についてのトラブルです。

★NHK
確かに、ポストにチラシが入っていたり、インターネットでもよく広告を見かけますね。

☆相談員
はい、サービスの提供は形のある商品の提供とは違い、提供する人によって効果が異なるという点でトラブルが発生しやすい傾向があります。こうしたサービスについては全国の消費生活センターに寄せられる相談の中でも増加の傾向が見られます。

★NHK
なるほど、どういった相談が寄せられているのでしょう。

☆相談員
たとえば、外出先で鍵をなくし、スマートフォンで検索して、解錠の見積もりを依頼したところ、特殊な鍵なので鍵を壊さないといけないと言われ、解錠と鍵の交換費で高額の料金を請求された、というものです。

また、水道の蛇口から水漏れが発生したので、広告チラシの事業者に電話で見積もりを依頼したところ、訪れた事業者は詳しい見積もりを出すためと言って蛇口を取り外し、最終的に給水管全体の交換が必要と言って50万円の見積もり書を出した。高額なので断ると、蛇口取り外し代2万円を請求された、などです。

★NHK
具体的な相談は他にもありますか?

☆相談員
はい、ハチ駆除のため、インターネットで探した事業者に電話で見積もりを依頼したところ、作業員が来訪して現場の状況を確認し、口頭で見積もりは40万円だが、実際にやってみないとわからないと言われ、結局作業終了時に50万円請求された。しかし数日後、ハチが現れ、完全に駆除できていないことがわかった、などの害虫駆除の相談も同じです。

★NHK
いずれも急な日常生活上のトラブルが多いですね。

☆相談員
そうです。鍵を無くして自宅に入れない、トイレのつまりや水漏れ、ハチなどの害虫にさされる危険性があるなど、緊急に対応が必要となるケースが多いです。また、料金の妥当性の判断が難しい点が共通しています。

日常生活でのトラブルの対応に専門的な技術が必要な場合、消費者自身で対処することが難しく、専門の事業者に依頼することが多くあります。暮らしのレスキュー事業者は、こうした急なトラブルの解決の手助けをしてくれます。一方で、サービスの終了後に、その内容や料金の妥当性などが不透明なために相談も多く寄せられています。

★NHK
それでは暮らしのレスキューサービスの契約について、消費者がトラブルに遭わないようにするには、どのように注意をしたらよいのか、具体的にアドバイスをしていただけますか。

☆相談員
まず、スマートフォンやインターネットで検索した、業界最安値などの広告に安易に飛びつかないようにしましょう。
複数社から見積もりを取り、検討することが大切です。また、見積もりに来てもらう時は料金が発生するのか、キャンセル時にキャンセル料が発生するのかを事前に確認しておきましょう。契約を急がせる事業者にはくれぐれも注意しましょう。

★NHK
そうは言っても、緊急時にはあわててしまいますね。

☆相談員
そうです。生活に影響するトラブルは早く解決したいという気持ちがはたらき、その場で契約してしまいがちです。

具体的に心がけておきたいこととしては

  1. 水漏れの場合は、予め自宅の止水栓の位置と締め方を確かめておく。各自治体の水道局のHPで指定工事事業者を確認しておくと安心です
  2. また、鍵の場合は家族で合鍵の保管方法を共有する、持っている鍵の種類、メーカー、製品番号等を確認し、メーカーの修理代行店に修理が必要になった場合の対応等を問い合わせておくことも一法です。

お問い合わせ

文化生活部消費生活安全センター

京都市南区東九条下殿田町70 京都テルサ西館2階

ファックス:075-671-0016

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