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海藻乾燥品の紹介(ワカメ)

丹後の沿岸域では、3月頃からワカメ漁が解禁されます。ワカメは生での流通の他、乾燥、塩蔵品として出荷されています。乾燥加工においては、経ヶ岬を境に西側の地域では「板ワカメ」に、東側の地域では「絞りワカメ」に加工されます。漁村でワカメが干される風景は、丹後の春の風物詩となっています。ここでは、ワカメが漁獲されてから製品に加工されるまでの過程を紹介します。

ワカメ採り

ワカメは、丹後の沿岸では湾奧部を除いてほぼ全域に分布しており、ほとんどが船の上から箱メガネで海底を覗いて行う水視漁法によって漁獲されます。柔らかくて香りも良いことから、ワカメはできるだけ生えてから時間の経ってない小さいものが好まれますが、一部に取り残しのワカメを有効利用している事例もあります。また、漁師さんの話では、それぞれに、味の良いワカメが生えるこだわりの漁場があるそうです。

ワカメワカメの漁獲風景

ワカメの掃除・脱塩

漁獲されたワカメにはワレカラなどの生き物が付着しています。また、塩分が多く、そのまま干すと塩辛くなります。そのため、流水で丁寧にゴミを洗い落とし、その後、真水に漬けて脱塩を行います。

ワカメの洗浄と脱塩

ワカメの乾燥

掃除・脱塩が終了したワカメは、経ヶ岬より西側では乾燥用の板の上にワカメを隙間無く並べて「板ワカメ」に、東側では一本づつロープや洗濯バサミに挟んで「絞りワカメ」に加工されます。

ワカメを乾燥板に並べる様子板ワカメを干す様子

ワカメを一つずつ洗濯バサミに挟む様子整然と並んだワカメ

十分に乾燥したら、丁寧に包装して出荷されます。水で戻して食べることもできますが、基本的には袋から出してそのままポリポリと食べます。一袋には数十グラムしか入っていませんが、漁師がこだわり抜いたワカメを使用しているため、磯の香りが強く、大変美味です。丹後の魚屋やスーパーマーケット、土産物店で販売されいますので、見つけた際には、丹後の春の香りを是非ご堪能下さい。

板ワカメ絞りワカメ

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