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京都府の効率的かつ安定的な沿岸漁業経営の促進に関する基本方針

趣旨
 京都府の漁業は、資源の悪化による漁獲量の減少、輸入水産物の増加等による魚価の低迷等、厳しい状況にある。また、漁業就業者の減少と高齢化が進行しており、今後、漁村地域の活力低下が懸念される。
 このため、平成17年12月に策定した「丹後の海の恵みを生かすアクションプラン」を基に、重点施策の一つとして「人づくり 担い手の確保・育成」を進めているが、本府漁業が将来にわたって安全で安心な水産物を安定的に供給し、漁業や漁村の有する多面的機能を維持・継承し、漁業の振興、漁村地域の活性化を図っていくためには、今後の地域漁業を担っていく意欲ある漁業就業者の確保・育成に向けた取組を一層強化していく必要がある。
 そのため、今後想定される高齢化による漁業者の減少と新規参入状況を考慮して、地域づくりの観点から、地域の中核的な担い手、高齢者、女性等多様な担い手を対象にした諸施策を実施するとともに、安定した収益性の高い漁業の育成や、複数の漁業種類を組み合わせたモデルとなる経営形態の確立などにより、新規就業者の参入を図りつつ、「意欲ある担い手」の確保・育成を目指す必要がある。
 新規就業者の参入を図るためには、地域の中心となる意欲ある担い手が連携して、漁業や海業を効果的に実施し「儲かる漁家経営」を実証することにより同様の取組みを他地域へ波及させていくことが最も効果的と考えられる。
 そこで、効率的かつ安定的な沿岸漁業経営の促進を目的とした先駆的な取組に関する計画の認定を通じて沿岸漁業者経営改善促進グループ(以下「促進グループ」という。)の育成に関する支援措置の推進等を図るため、次のとおり、本府効率的かつ安定的な沿岸漁業経営の促進に関する基本方針を策定する。

第1 基本方針の期間
   本方針の期間は、平成20年度から平成24年度までの5年間とする。

第2 効率的かつ安定的な沿岸漁業経営の促進に関する基本的な方向
 1 漁村のリーダーとなるべき若者・中堅層を主体とするグループ等が取り組む活動を支援し、「意欲ある担い手」を確保・育成することにより、資源の適切な管理と持続的利用を進めながら漁業の健全な発展と漁村地域の活性化を図る。
 2 漁業の担い手を育成するに当たっては、漁場を共同で利用するという漁業の特性から、「意欲ある担い手」を中心としたグループに対し支援を行う。
 3 今後の漁業の健全な発展においては、担い手が漁業経営のみならず、資源の管理と持続的利用、環境の保全、さらには新しい就業者の確保といった問題にも積極的に取り組むことが求められており、これらの課題に対応できる「意欲ある担い手」グループ等を育成する。
 4 「意欲ある担い手」グループ等が促進グループとして策定する効率的かつ安定的な沿岸漁業経営の促進を目的とした先駆的な取組に関する計画(以下 「漁業共同改善計画」 という。)を認定することにより、支援すべき対象を明確化した上で、この計画に基づく取組に対して各種の支援を実施する。

第3 促進グループの育成・推進を図るための措置
 1 促進グループの定義
   促進グループとは、青年漁業者が中心となって効率的かつ安定的な沿岸漁業経営を促進するための意欲的な取組を行う漁業者(漁業を営む者または漁業共同改善計画実施期間内に新たに漁業を営もうとする漁業従事者)のグループ、団体または法人であり、策定した漁業共同改善計画について京都府の認定を受けたものをいう。
 2   府の役割に関する事項
  (1) 府は、促進グループが策定した漁業共同改善計画を認定する。
  (2) 府は、促進グループに対し漁業共同改善計画を効率的に推進するため関係機関と協力して支援を行う。
  (3) 府は、促進グループが漁業共同改善計画の実現に向けて実施を希望する事業については、優先的に採択することができる。
  (4) 府は、促進グループの育成・推進を図るために必要な指導・助言を行う。
 3 市町の役割に関する事項
   市町は、管内における効率的かつ安定的な沿岸漁業経営の促進を図る観点に立ち、現状と今後の見通しから効率的かつ安定的な沿岸漁業経営の促進に関する目標を定め、その目標を達成するために「京都府沿岸漁業者経営改善促進グループ漁業共同改善計画認定要領」に示す効率的かつ安定的な沿岸漁業経営の促進に関する計画を策定し、促進グループに対する支援・指導を行う。

第4 促進グループが資源管理、漁場保全等において地域の中心的な役割を担うために必要とされる事項
 1 水産資源の管理と持続的利用の促進
   促進グループは、地域の資源管理型漁業に積極的に取り組むとともに、府及び国が策定する「資源回復計画」等資源の管理・増大に関する計画を地域において積極的に推進する。
 2 漁場の保全
   促進グループは、漁場の保全を積極的に推進するため、環境に配慮した漁業の実践に努めほか、漁場の監視、ゴミ持ち帰りや啓発運動の推進など地域における各種保全活動に積極的に参画する。
   また、養殖業においては、持続的な養殖生産の確保を図るため、養殖漁場の環境保全に努める。

第5 新規就業者の受入れの促進に関する事項
  促進グループは、新規に就業しようとする個人に対して地域の受け皿あるいは指導的な役割を果たすことが必要であり、地元における協力・支援に努める。

第6   促進グループと漁業協同組合等との相互の連携・協力に関する事項
 1 漁業協同組合の役割に関する事項
   漁業協同組合(以下「漁協」という。)は、漁協経営の安定、担い手の育成及び漁村の活性化につなげる観点から、府及び市町と密接な連携を図りつつ、促進グループの先駆的な取組に対して支援・指導を行う。
 2 漁業士の役割に関する事項
   漁業共同改善計画の目的を効率的に推進するため、漁業士は促進グループへの参画または支援・指導を行う。
 3 促進グループを育成するための連携強化
   府は、促進グループを効果的に育成するために、必要に応じて、促進グループが漁業共同改善計画策定に当たり開催する漁業者検討会等において、系統団体、市町、漁協、青年女性部、漁業者等の意見を求める。
  また府は、府立海洋高等学校と連携して、生徒の促進グループへの就業促進等を図る。