丹後特用林産物情報誌 山の幸からこんにちは(平成17年5月発行)
その2の巻 平成17年5月発行
今回の主な内容はこんな感じです。
- 「丹後炭生産者の会」第5回通常総会を開催
- 森林・林業講座で枝もの勉強(後半)
- 野間ワサビ生産組合わさび菜を出荷
皆様、こんにちは。【初めの号】に続き、【その二の巻】を発行することができました。
「どうせこんなん1回で終わってしまうやろ」「いやいやそんなわけないじゃないですか」と、これで胸を張っていうことができます。
ところで春はあっという間に過ぎ去ってしまい、こないだは夏を思わせるような陽気でしたね。春は山菜の季節!タラノメ・コシアブラ・ワラビ・コゴミ・わさび菜等を私はこの春食べました。やっぱり山菜は季節感があっていいですね。私たちが植菌していた椎茸も、春の訪れとともに発生していたので、皆様の栽培している椎茸からも大量の発生があったことと思います。
何にしても春は始まりの季節。新しい年度が始まり、ピカピカの1年生も誕生しています。学校生活が終わると、なかなか1年生になって新たな気分になる、という機会が少なくなってしまいますが、心機一転にはよい季節ですので頑張っていきましょう。
今年も意欲的に活動しています!! 「丹後炭生産者の会」通常総会開催
「丹後炭生産者の会」。
「初めて聞く名前だ。」と思われた方や、「よく知っているよ。」と言われる方、様々だと思います。どんな会か分からない方のために初めに説明をしておきますと、《丹後地域の製炭者の相互研鑽と連携強化により、木竹炭・木竹酢液等の生産技術の向上と生産振興を図り、安定した良質炭等の供給を確保し、地域振興と環境保全に貢献することを目的として、平成12年3月29日(水曜日)に設立された会。》と言うことになります。ちょっと難しい言葉になってしまいましたね。これをわかりやく簡単に言い換えてみると、頑固な炭焼き親父が、良い炭を皆さんに使っていただきたいとの思いと、炭焼きによって少しでも環境保全に役立つことを願い集った会。ということになります。とてもわかりやすくまとまりましたね。
炭は正確には「特用林産物」ではなく「林産物」になり「山の幸」と微妙に違ってくるかもしれないのですが、同じ山の恵みを受けるもの同士仲良くしようということで、第2号から「丹後半島山の幸研究会」と「丹後炭生産者の会」が合同で協力しながら、「山の幸からこんにちは」を発行することになりました。そして、その「丹後炭生産者の会」が、大きな行事として3月25日(金曜日)に「第5回通常総会」を開催したので、その内容が今回のトップの記事を飾ることとなったわけです。
総会では、16年度の事業報告や17年度の事業計画について議論されました。
17年度事業計画ついては・・・
- 昨年度に引き続き統一商品作り
- 木竹酢液試験測定の実施
- PRイベントへの参画等
の活動を行うこととなりました。また、総会終了後には各種試験機器・試薬を用いた木竹酢液の試験測定が実施されました。これは、木竹酢液認証システム(※詳しくは初めの号参考)が本格的に運用される中で、会としてもこの認証システムに準じた規格・品質を確保しようと行われたわけです。
各会員は、振興局の林業振興担当や農業改良普及センターの普及員に指導を受けながら、熱心にph計、比重計による測定、ビュレットによる酸度測定を行いました。今後とも継続して試験測定を実施していく予定で、木竹酢液のさらなる品質管理の向上に向けた取組が行われます。
当会の活動は、環境面から
森林・林業の役割を啓発でき、また、森林・林業活動の活性化につながる普及啓発ができる機会だと思います。今後の積極的な活動が期待されているところです。
認証制度に基づく木竹酢液生産工程概要の一例です。
- 伐採後2ヵ月後以内の新鮮な広葉樹を原料に炭を焼きます。
- 排煙温度が80度~150度の低温で木酢液を採取します。
- 3ヶ月静置し、油膜をティッシュペーパーなどで吸い取ってから、中層をフィルターでろ過しながら容器に詰めます。
- 採取・貯蔵・ろ過には耐酸性の資材(ステンレス・竹・ポリエチレン等)を使用します
枝もの講座(後編)
この写真は知る人ぞ知る【コシアブラ】です。
天ぷらにすると「んまいっ!」んですよねぇ。私も今年は春先に食してみましたが、なかなかに美味で食べた後には口の中に春の味(どんな味や)がただよっていましたよ。ところでいきなり何の話じゃ、と思われる方も多いかと思います。この話が前号の「森林・林業講座」の続きにつながるのです。というのも講座の第3回目は山で見つけることのできる、いわゆる【山の幸】について、どんなものがあるか、どんなものを販売していくことができるのかということについて学んだんです。講師には丹後地域の枝ものを実際に利用している西途さんと京都府林業試験場で山の幸を研究している藤田研究員をお招きしました。
お話をお聞きしていると、やっぱりいっぱいあるもんですね。まずは冒頭で話しましたコシアブラ。これはタラノメと同じウコギ科の植物でやっぱり同じ科のタカノツメという植物も新芽をおいしく食べることができます。ワラビやヤマブキ等はすでに市場出荷が行われていますが、その他いろんな山菜が、地元の道の駅なんかにずらっと並ぶとそれだけで人が呼べるかもしれません。また、次の写真はやはりこれも知る人ぞ知る【サルトリイバラ】です。山の中でも赤い実をつけて結構目立ちますが、日当たりのよい場所のものはこのようにたくさんの赤い実をつけてとってもきれい。つい立ち止まって「家に飾ってみたろかいな。」と思ってしまいます。この他、春にきれいな花の咲くキブシやマンサク、青葉を観賞するナツハゼなんかも丹後地域の植物で利用できるものはたくさんあるとのことでした。山に行っても「何じゃこの木は」と種類のわからないものも多いかと思います。また、使えるかなと思っても、同じ種類の木がウジャウジャと生えている山もなかなか見つかりません。やっぱり調べて、仕立てていかなきゃいけません。そこでまた今年も去年同様、まずは丹後地域に非常に多く、流通もされているヒサカキを中心に考えていきたいと思っていますので、皆様も御一緒に検討していただけるととってもうれしいです。
きのこ栽培で使える農薬は?
2年前の3月に施行された「改正農薬取締法」 もう2年以上が経過しますので、皆様もかなりご存じのことと思いますが、改めましてもう一度。
改正以前は、生産者がふつうに販売されている農薬を使う場合は、一部の規制しかありませんでした。ところが改正後は、この農薬は必ずこの作物に定められた基準に従って使わないといけないよ、ということなりました。お米や野菜等については、すでにこれに従って使用されていることと思います。これは「きのこ」を栽培する場合についても同様です。きのこ栽培ではほとんど農薬を使用しないので、知らなかったという方もおられるかもしれません。このため農薬メーカーも儲からないのか、使用できる薬剤は非常に少なくなっています。現在登録されている農薬は商品名ベースで9種類のみです。この他の農薬はきのこ栽培においては使用することができません。知らなくても使ってしまえば大問題になってしまいますので、栽培されている皆様も知っておいてくださいね。
ところで、農薬を使っていない場合、無農薬栽培ですよね。でも、きのこが無農薬であることはあんまり知られていないような気がします。もっと「無農薬だ!」とPRしてもいいのではないでしょうか。なお、登録農薬の詳細については必要に応じて振興局にお問い合わせください。
野間ワサビ生産組合」わさび菜を出荷
台風被害の中、地産地消に向けて取り組む
京丹後市弥栄町の「野間ワサビ生産組合」(組合長 岡本毅さん)が、野間地域に自生するわさびの花芽を「わさび菜」として収穫・出荷しました。
「野間ワサビ生産組合」は毎年「わさび菜」の出荷を行っていますが、今年度は昨年の台風23号被害と、3月中旬の季節はずれの積雪により、市場出荷等の活動ができませんでした。しかし、「わさび菜」は春の訪れを知らせる山の幸であり、今後販路の拡大が期待されることから、今年度は京丹後市大宮町にある畔蔵(丹後路たにうちファーム)への出荷を行い、地産地消へ向けての新たな取り組みを始めました。
これは昨年の「丹後あじわいの郷」主催の「料理加工コンクール」で、丹後路たにうちファームが、ワサビ組合で収穫したわさび菜と、「丹後あじわいの郷」のワインを使って試作した「わさびのワイン漬け」が最優秀賞を受賞し、非常に評判が良かったことから商品化を目指しているものです。今年度から振興局主管の事業「21世紀を演じる交流・連携の舞台づくり事業」で商品化が支援される予定であり、今後の本格的な地産地消へ向けての取り組みが期待されています。
終わりのひとりごと
特用林産の生産者さん同士のつながりを強化する目的で始まった、丹後管内情報誌「山の幸からこんにちは」、どうだったでしょうか?。まだまだ試行錯誤しながら編集している状態ですので、ご意見・ご感想をどしどしお送りください。お待ちしております。
今回の第2号から、「丹後半島山の幸研究会」と「丹後炭生産者の会」と合同で発行することになりました。お互い協力して会を盛り上げていきたいものです。
なお、「山の幸研究会」はオープンな研究会ですので、皆様の積極的なご参加をいつでもお待ちしております。また、「丹後炭生産者の会」につきましても、「いやいや、ワシも炭焼き頑固親父や。」と入会を希望される方をお待ちしております。連絡をくださればと思います。
入会希望・連絡などはこちらからお願い致します。
