丹後特用林産物情報誌 山の幸からこんにちは(平成17年9月発行)
その4の巻 平成17年9月発行
今回の主な内容はこんな感じです。
- 枝もの講座〔前半の部〕を開催
- 広がり続けます「丹後炭生産者の会」
「あ~きが来~た♪ あ~きが来~た♪ ど~こ~に来た~♪ や~まに来た♪ さ~とに来た♪ 野にも~来た~♪」
周りはすっかり秋です。田んぼには赤とんぼが飛び交い、畦には彼岸花が咲き乱れ、でも出来れば来るな台風23号!
これからも山の幸の季節です。今日森に入ったら、たくさんのきのこが生えていましたよ。なんだかウキウキしてきますねっ。
なんだか弾けた始まり方をしてしまい、申し訳ありません。でも、涼しくなるにつれてシイタケの原木は徐々に力をためて発生を待っているでしょうし、炭焼きにも良い季節になって参りました。これが浮き立たずにいられましょうか。この季節には色んなところでイベントが行われますので、今まで生産・収穫した品物をその場に並べて、皆さんの作っている産物を知ってもらう機会にもなりますね。
でも、心配なのがやっぱり台風。こないだの14号の時も「絶対こっちに来るな」と祈っていました。これからも祈り続けますが、万が一来たときのために充分に備えておいてください。それでは今回は右のようなお題を掲載しましたので、楽しんでいただければうれしいです
枝もの講座(前編)森林・林業府民講座 4回シリーズで開催中
「山でなんとか儲からへんやろか。」
これが今回の森林・林業講座の開催テーマです。山の幸を売って、儲けられれば、山村が楽しくなる!と考えて、昨年に引き続き山の幸の活用に取り組むことにしました。でも、山の幸といっても広い、広い。そこで、今回はすでに一部で生産・出荷・販売体制が確立されている【ヒサカキ】に着目して講座を開催しています。
第1回・第2回は
《山》→《森林組合》→《市場》
というルートが既に確立している伊根町での講座開催となりました。
【採取】
まずは《採取》から。現在出荷の多くを担っている佐々木さん指導のもと、普段から採取されている山に参加者13名とともに入りました。採取するヒサカキは基本的に自生のもの、特に手入れはされていません。その中でも比較的まっすぐで出荷できそうなものを、剪定バサミでチョキチョキ切っていきます。この時、次回の採取を考えて剪定もしておくと、山の値打ちが上がります。
【結束・出荷】
持ち帰ったヒサカキは出荷用に整えます。長さは70~80cmにそろえ、1束6kgになるように結束していきます。これがなかなか大変、佐々木さんは慣れた手でサクサクと結束していかれますが、自分でやってみるとなかなか堅く縛れない、やっぱり熟練が必要ですねぇ。
1束のヒサカキを採取・結束する時間は、生え具合によるとのこと。仰山あるところでは1日で5束以上採ることもできるそうです。
以前教えていただいた藤田指導林家の結束の仕方とは大きく違います。それもそのはず、藤田さんはそのままお墓や仏壇に立てられるように結束したはりますが、今回出荷するヒサカキは市場から花屋さんに買い取られるので、その後花屋さんの手で具合のいいものを他の花と併せて結束された後、お客さんに売られるんです。自然生えのヒサカキを採取してるので、やや曲がったものや素性の悪いものも混じっちゃってますので、一部は花屋さんに到着しても商品にならない枝もあるそうです。でも、ヒサカキ畑への移行もかねて、整備をしながら出荷していくには、とっても良い方法だと思いますよ。結束されたヒサカキは、毎週、宮津地方森林組合伊根支所に持ち込まれます。その後、市場に運ばれ毎週金曜日にセリにかけられるんです。
【販売・セリ】
採取・結束の講座は8月24日に行いました。そしたら、この結束したヒサカキは《どこで》《どうやって》売られてるんや? それを知るために2日後の26日、実際にセリにかけられる現場である《舞鶴合同青果》にやってきました。
ふつうに市場に行くと、ただ見るだけになってしまいますが、今回は違います。実際に2日前に自分たちで作った品物が、市場でどんな評価を受けるかとなればおもしろいもんです。実際の価格は一年間を通して大きな変動はなく、1束2,000~2,500円程度と安定、この日の品も同様の値段でしたが、職員さんの話を聞きながら自分たちの出荷したものを検討するのはとっても勉強になります。
職員さんからは「新芽は取り除いた方がいい」やら「実はまだいいが、花がついてたら絶対ダメ」など、価格を下げる要因を具体的に聞くことができました。さらにヒサカキ以外の枝ものも安定的に出荷してもらえれば売れる可能性がある、等これから山の幸を研究する上でやる気満々になるような話も聞けましたよ。
ただ、舞鶴市場の買い方さんは舞鶴・綾部・宮津と京都府よりの福井県あたりまでが範囲ということで、今取り扱われているヒサカキで需要が足りているそうです。つまり、これ以上たくさん出荷しても《売れない》もしくは《安くなっちゃう》わけなんです。だから、これからは舞鶴市場にコンスタントに出荷すると同時に、品物のレベルを上げて地元直売、さらには京都市場への進出!など夢をふくらませていきたいですねっ。
広がり続けます 「丹後炭生産者の会」
丹後炭生産者の会は、木竹炭・木竹酢液の生産技術の向上と生産振興を図り
丹後地域の振興と環境保全に貢献することを目的に活動をしています。
今回・・・
- 新たに入会された会員を含め12名全員が参加し、臨時総会を開催。
- 少しでも「台風23号被害の復旧・地球温暖化防止・地産地消の取組」に貢献できないかと「風倒木を活用した炭づくり」に挑戦。
- 高尾会長の記事が「全国林業改良普及協会」が発行している「林業新知識」10月号に掲載される
等により、徐々にではありますが活動を広げています。概要は後に書くとおりですが、詳しくは来年の1月号か3月号で「丹後炭生産者の会」活動特集として掲載していきたいと思っています。乞う期待下さい。(特集を来年に載せるのは、次回の「その5の巻」では、あとがきのとおり「しいたけ原木栽培」について載せたいと思っているからで決してさぼっているわけではありません。。。)
臨時総会概要
日時:平成17年9月2日(金曜日)
検討内容:新規入会者の紹介、ふるさと海づくり大会の参加に係る調整
丹後里山整備・保全フォーラムへの参加、炭窯現地研修会・試験測定会の開催等
新規入会者の加入
今回入会された方は、福知山在住の方ですが、会の設立目的に賛同し入会されることとなりました。
良い炭を焼きたいとの思いと、少しでも環境保全に役立つことを願った頑固な炭焼き親父が、また一人増えることとなりました。
風倒木を活用した炭づくり
昨年10月に襲来した台風23号により、丹後地域では多くの風倒木被害が発生してしまいました。これらの木は強風で揺すられたため、伐採・整理後の利用方法が限定されることが課題となっています。そこで、丹後炭生産者の会ではこの風倒木を少しでも有効に利用できないかと、高尾会長が中心となり炭づくりに挑戦されました。今回作られた風倒木を活用した炭は、9月11日(日曜日)のふるさと海づくり大会で販売されましたし、11月5日(土曜日)にモデルフォレストの一環として行う丹後里山整備・保全フォーラム(台風23号被害復興祈念祭)等でも販売・配布が行われる予定です。
終わりのひとりごと
今回の発行で初めの号から半年以上が経つわけですが、無事途切れる事の無く発行することが出来ました。これも協力して頂いた炭の会や山の幸研究会の皆様のおかけです。ありがとうございました。 次の号では「しいたけ原木栽培」の特集を組みたいと考えています。(森林資源の利活用、環境への負荷の少ない栽培で多大な貢献を果たしてきた栽培ですから...特に丹後地区森林組合の取組を中心に載せたく思っています。)乞うご期待下さい。
話は変わりますが、先日、全国普及協会の記者さんとご一緒しました。さすがは取材のプロ。手際の良さと、持ち帰ってからの原稿の作る早さ。感心させられました。9月1日発行予定といっておられたら、その日を遅らせることなく発行しやはりました。自分の仕事はこの編集だけではなく、造林のことや樹苗のことや他の特産のこととかありますが、是非見習っていきたいと考えています。
お問い合わせは
丹後半島山の幸研究会
丹後炭生産者の会 まで
入会希望・連絡などはこちらからお願い致します。
