平成17年4月施行薬事法改正の概要(製造・輸入販売業者向け)
平成17年4月1日から 改正薬事法がスタート!
ポイント1 医療機器の安全対策の見直し
医療用具から医療機器へ名称が変わります
リスクに応じて分類されます
具体的なクラス分類はこちらを参照してください。(エクセルファイル1491KB)
| 医療機器の例 | 改正後クラス分類 | 改正後分類 |
|---|---|---|
| 不具合が生じても、人体へのリスクが極めて低いと考えられるもの (例)体外診断用機器、鋼製小物、X線フィルム、歯科技工用用品 |
クラスI | 一般医療機器 |
| 不具合が生じても、人体へのリスクが比較的低いと考えられるもの (例)MRI、超音波診断装置、消化器用カテーテル、歯科用合金 |
クラスII | 管理医療機器 |
| 不具合が生じると、人体へのリスクが比較的高いと考えられるもの (例)透析器、人工骨 |
クラスIII | 高度管理医療機器 |
| 不具合が生じると、生命の危険に直結するおそれがあるもの (例)ペースメーカ、人工心臓弁、ステント |
クラスIV |
修理等に専門知識を要する医療機器が拡大されます
具体的な分類はこちらを参照してください。(エクセルファイル1491KB)
| リスクの大きさに関わらず指定 | 従来 | 改正後 |
|---|---|---|
| 保守点検、修理その他の管理に専門的な知識・技能を必要とするもの | 特定修理医療用具 | 特定保守管理医療機器 |
表示事項が拡充されます
| 主な改正点(抜粋) | 対象 | + | 特定保守管理医療機器への上乗せ規定 |
|---|---|---|---|
| 製造販売業者名・住所 | すべての医療機器に必要 | + | 本体に直接表示 |
| 医療機器の名称 | すべての医療機器に必要 | + | 本体に直接表示 |
| 製造番号等 | すべての医療機器に必要 | + | 本体に直接表示 |
| 内容量 | 指定された医療機器に必要 | 特になし | |
| 使用期限 | 指定された医療機器に必要 | 特になし | |
| 一般医療機器・管理医療機器・ 高度管理医療機器の別 |
すべての医療機器に必要 | + | 本体に直接表示 |
| 外国特例承認(認証)取得者等の氏名等 | 外国特例承認(認証)の医療機器に必要 | + | 本体に直接表示 |
| 特定保守管理医療機器の旨 | 特定保守管理医療機器に必要 | + | 本体に直接表示 |
| 単回使用の旨 | 単回使用の医療機器に必要 | + | 本体に直接表示 |
【特定保守管理医療機器の本体直接表示】=【中古流通品への対応】
特定保守管理医療機器は中古品として流通することが多い。中古医療機器は、その被包、添付文書等が分離されて流通することも多く、製造業者名等その医療機器に関する基礎的情報は、医療機器に直接表示されていることが必要。
販売・賃貸に許可制が導入されます
医療機器販売業・賃貸業の規制の概要についてはこちらを参照してください
医療機器販売業・賃貸業の許可申請についてはこちらを参照してください
ポイント2 市販後安全対策の充実と承認・許可制度の見直し
製造販売業の新設
<製造販売業について>
製造販売業とは、従来の製造業・輸入販売業から製品を上市する行為を分離・独立したもので、市場に流通する最終製品の品質保証、安全確保に係る一切の責任を負う者です。
従って、最終製品を国内に流通させない原薬製造業者や、輸出専用品の製造業者は、製造販売業許可は不要です。
・許可権者:都道府県知事
・許可の有効期間:5年
・許可の種類:
医薬品:
処方せん医薬品:第1種医薬品製造販売業許可
その他の医薬品:第2種医薬品製造販売業許可
(同一法人で第1種と第2種の両方の製造販売業許可を取得できる)
薬局:
薬局製造販売医薬品の製造販売業許可
医薬部外品:医薬部外品製造販売業許可
化粧品:
化粧品製造販売業許可
医療機器:
高度管理医療機器:第1種医療機器製造販売業許可
管理医療機器:第2種医療機器製造販売業許可
一般医療機器:第3種医療機器製造販売業許可
(同一法人で、第1種~第3種のうち1つの製造販売許可のみ取得できる)
・次の場合、先に取得した許可は失効(許可証は返納してください)
- 取得した許可と同一種類の許可を他都道府県で新たに受けた場合
- 医療機器の製造販売業者がより上位の製造販売業許可を取得した場合
・許可要件:
製造販売後安全管理基準(GVP)、品質管理基準(GQP)に適合+申請者の欠格要件非該当
製造販売後安全管理基準(GVP)、品質管理基準(GQP)の概要はこちら
総括製造販売責任者、品質保証責任者、安全管理責任者を置かなければならない。各責任者や責任技術者は、業務の迅速性・的確性を損なわない場合に限り、一定条件の下で兼務可能な場合がある。
<安全対策や表示の主体について>
・従来、製造業者が行ってきた以下の安全対策は、製造販売業者が行う。
- 医療機関等に対する安全性情報の提供及び収集等
- 生物由来製品の販売記録の保管及び感染症定期報告
- 副作用等報告
- 回収
・製品への表示は、従来の製造(輸入販売)業者の氏名又は名称及び所在地から、製造販売業者の氏名又は名称及び総括製造販売責任者が業務を行う事務所の住所とされた。
製品を市場へ送り出す行為の独立
製品を市場へ送り出す行為の独立
輸入の場合の従来制度との比較
市販後安全対策の概要図
製品の流れ
許可制度の変更
<製造業について>
- 自らが製造した製品は、製造販売業者へ納品することとなり、直接卸売業者等の販売業者に販売等を行うことはできない。
- 従来の品目許可制度は廃止され、製造する品目の属する区分毎の許可になる。
- 許可権者:従来どおり。ただし、大臣許可品目と知事許可品目を両方製造する場合は、品目に応じて各々が許可を与えることとなった。(従来は大臣許可のみ。)
- 分置倉庫は、製造に付随する業務(出荷判定待ちの製品保管及び判定後の出荷業務等)を行うものとして、製造業の許可が必要。
- 試験検査の外部委託が可能となった。
- 原薬の製造業者や、輸出専用品の製造業者は、製造販売業許可は不要であるが、製造業の許可が必要。
<輸入販売業について>
- 従来の輸入販売業許可はなくなり、製造販売業許可に包括される。
- 包装・表示・保管を行う場合は、別途、製造業許可が必要。(出荷判定後の製品を製造販売業の許可を得た事務所の所在地において自ら保管する場合は、製造業の許可は不要。)
- 原薬又は中間体を輸入する場合は、製造販売業許可は不要だが、区分に応じた製造業許可が必要。
- 輸入時に医薬品等の輸入品目の把握手段を確保するため、輸入品目を通関時までに厚生局へ届け出ることとされた。詳細は別途通知。
<外国製造業者の認定について>
- 医薬品等を日本へ輸出する外国製造業者が、厚生労働大臣の認定を受けることを、製造販売承認の要件とした。
- 承認を要さない化粧品は、外国製造業者の認定は不要であるが、外国製造業者に係る届出が必要。
- 認定の有効期間は5年。認定基準、区分の変更又は追加は製造業の許可に準ずる。
承認制度の変更
<承認について>
・従来の製造承認、輸入承認は製造販売承認となる。
・製造所情報及び原薬情報を承認書に記載することとなった。詳細は別途通知。
これにより、以下の変更点がある。
- 製造所の変更時等は一変が必要。
- 原薬製造業者の知的財産保護及び承認申請書の添付資料簡略化のため、原薬等登録原簿制度(マスターファイル制度)が導入さる。詳細は別途通知。
・承認内容の軽微な変更が届出制となった。詳細は別途通知。
<登録認証機関による認証制度について>
- 管理医療機器及び体外診断用医薬品のうち厚生労働大臣が基準を定めた品目は、別に登録を受けた登録認証機関による認証(GMP適合性調査含む)を受けることとなった。
<承認や認証が不要な場合の届出について>
- 製造販売業者は、承認又は認証を要しない医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器を製造販売する場合、予め届け出ることとされた。詳細は別途通知。
- 届出先
化粧品及び薬局製造医薬品:都道府県知事
その他:(独)医薬品医療機器総合機構
<製造管理及び品質管理基準(GMP)について>
- 体外診断用医薬品が新たにGMP対象となった。
- 管理医療機器、高度管理医療機器はGMP対象。また、一般医療機器のうち、GMP対象とするものが別途示される。
- 輸出品が新たにGMP対象となった。対象品は国内流通品と同様。
- 試験検査のみを受託する施設等は、製造業許可は不要だが、GMP調査の対象となる。
- 医療用ガス類、刻み生薬、一部の医薬部外品、すべての化粧品は、従来どおりGMP対象外。
- GMPは従来の製造業許可要件から承認又は認証の要件となり、GMP適合性調査を品目ごとに5年ごとに受けなければならない。
- 承認又は認証の一変申請時も、品質に影響を及ぼす場合はGMP適合性調査が必要。
- GMPは、製造業者の遵守事項としての位置付けもある。
- GMP調査権者:原則従来どおりであるが、高度管理医療機器のうち特に注意が必要なもの並びに新医薬品等については機構が行う。また、認証に係るGMP調査は登録認証機関が行う。
体外診断用医薬品の承認制度及びGMP対象の変化
医療機器の承認制度及びGMP対象の変化
承認の流れ
認証の流れ
市場化のステップ(概要)
国内製造の場合
輸入の場合
薬局製造販売医薬品の特例
- 製造販売業許可の有効期間:6年
- 製造販売業の許可及び承認は、薬局ごとに必要。
- 製造管理及び品質管理基準(GMP)、製造販売後安全管理基準(GVP)、品質保証基準(GQP)は適用しない。
- 承認を要しない薬局製造販売医薬品の届出は、製造販売する薬局ごとに必要。
- 改正法施行日以降に承認申請する薬局製造販売医薬品の販売名は、同一の処方番号の製剤であっても、申請する薬局ごとに異なる販売名とすること。
- 容器・被包に記載しなければならない「製造販売業者の住所」には、当該薬局製造医薬品を製造販売する「薬局の所在地」を記載すること。
- 改正法施行日に現に薬局医薬品製造業許可を取得している薬局は、改正法での製造業及び製造販売業の許可を受けたものとみなされる。
- 改正法施行日に現に薬局医薬品製造承認を取得している者は、当該承認取得者の開設する薬局ごとに、当該医薬品の製造販売承認を受けたものとみなされる。この場合、薬局製造医薬品の製造承認書の写しを、製造業及び製造販売業の許可を受けたとみなされる薬局に備え付けること。
ポイント3 経過措置
主なみなし承認・許可早見表
国内製造の場合の例
| 従来法 | 改正法でのみなし(改正後最初の許可期限まで) | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 製造承認 | 製造業許可 | 製造販売承認 or 認証 or 届出 | 製造販売業許可(従来法での製品に見合った種類) | 製造業許可(従来法での製品に見合った区分) | |
| 有 | 有 | → | 有 | 有 | 有 |
| 無 | → | 有(GMP調査を受けた場合のみ) | 無 | 無 | |
| 有(改正後認証品目) | 有 | → | 有(認証) | 有 | 有 |
| 無 | → | 有(認証)(GMP調査を受けた場合のみ) | 無 | 無 | |
| 不要(改正後も承認不要品目) | 有 | → | 有(届出)(原薬を除く) | 有 | 有 |
| 不要(改正後承認又は認証品目) | 有 | → | 改正後最初の許可期限まで従前の例による | 改正後最初の許可期限まで従前の例による | 改正後最初の許可期限まで従前の例による |
| 無 | 有(区分許可) | → | 無 | 無 | 有 |
輸入の場合の例
| 従来法 | 改正法でのみなし(改正後最初の許可期限まで) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 輸入承認 | 輸入販売業許可 | 製造販売承認or認証or届出< | 製造販売業許可(従来法での製品に見合った種類) | 製造業許可(従来法での製品に見合った区分) | 外国製造業の認定 | |
| 有 | 有 | → | 有 | 有 | 有 | 有 |
| 無 | → | 有(GMP調査を受けた場合のみ) | 無 | 無 | 無 | |
| 有(改正後認証品目) | 有 | → | 有(認証) | 有 | 有 | 有 |
| 無 | → | 有(認証)(GMP調査を受けた場合のみ) | 無 | 無 | 無 | |
| 不要(改正後も承認不要品目) | 有 | → | 有(届出)(原薬を除く) | 有 | 有 | 有 |
| 不要(改正後承認又は認証品目) | 有 | → | 改正後最初の許可期限まで従前の例による | 改正後最初の許可期限まで従前の例による | 改正後最初の許可期限まで従前の例による | 無 |
その他
| 従来法 | 改正法への対応 | |
|---|---|---|
| 分置倉庫 | → | 製造業許可が必要 許可の事前申請受付 |
| 分社化により、製造販売業者となる親会社が許可を有しない | → | 親会社の製造販売業許可の事前申請受付 |
| 製造販売業者になるため、承認の承継を受けるが、許可を有しない | → | 製造販売業許可の事前申請受付 |
| 輸出用の製造届を行っている | → | 改正後最初の許可期限まで、GMP調査を受けたとみなす |
| 修理区分許可を持っている | → | 改正後最初の許可期限まで、従来法の許可区分に見合った修理業許可を有するとみなす |
その他の経過措置
- 製品の容器・包装等に表示すべき事項が改正されたが、以下の場合、施行日から2年間は、改正法に適合した表示がされているものとみなされる。
- 改正法施行日に現に存在する医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器で、従来法の規定に適合する表示、添付文書の添付がされている場合
- 従来法の規定に適合する表示がされた容器若しくは被包、添付文書が、施行日から1年以内に使用された場合
- 医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売業について、改正法施行日に現に製造販売業の許可の種類に応じた品目に係る従来法の製造業又は輸入販売業における責任技術者だった者が引き続き総括製造販売責任者となる場合は、当該資格要件を満たすものとして認める。
- 製造専用の原薬は、一般の消費者に流通しないことを前提として、当面、卸売一般販売業者への流通を認める。
- 製造販売業は、みなし期間中でも新規に承認申請及び認証申請を行える。
- 製造販売業許可を受けたものとみなされ、改正法施行日以降製造販売業を行う者は、新たに導入される製造販売業の業態を把握するため、改正法施行日までに、主たる機能を有する事務所となることを予定している事務所の所在地の都道府県知事にその旨を届け出ること。詳細は別途通知。
- 従来法に基づく承認・許可申請中のものは、従来法による承認・許可が与えられ、改正法における承認・許可とみなされる。
- 従来法に基づく承認申請をする際は、都道府県と相談し、従来法に基づく許可申請も併せて行うこと。
- 許可証の掲示について、各々の許可を有しているとみなされた期間中は、当該みなしを成立させている従来法の許可証及び該当する製品の承認書等の写しを掲示すること。なお、保有する承認書等の全てを掲示する必要はない。
- 許可更新申請時に添付する許可証について、各々の許可を有していることとみなされた期間中は、当該みなしを成立させている従来法の許可証及び該当する製品の承認書等の写しを提出すること。
