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女性農業士 小西 眞理子さん(南山城村)

  

 府内でも有数の宇治茶の生産地、南山城村で茶農家を営んでおられ、女性農業士として、また、平成7年度に、近畿で初めて19戸の茶農家が同時期に家族経営協定を締結した際の中心メンバーとして活躍してこられ、こうした活動が高く評価され、先日、平成18年度「京都府あけぼの賞」を受賞されました。
 府内はもとより府外にも講演に出かけられるなど東奔西走のお忙しい中、読書が趣味とおっしゃるとっても元気なお母さんにお会いしてきました。

家族経営協定というのはどういったものですか?

 

 普及センターの方から、「家族経営協定というものがあるんですよ。」とお話しいただいたのがきっかけですね。以前に私自身も農業士として東京の方へ勉強会や全国大会に行きまして、農家の中にも会社みたいなルールづくりとが必要じゃないかとは感じていたんですが、たまたまその頃、普及センターからこの高尾地区で進めていこうという話があったわけです。

  始めた10年前頃は、「農家の嫁はタダで働いて当り前」という考え方、意識が村全体にあって、私は別に働くのは苦じゃないんだけど、農業の仕事に対する報酬とかきっちりした役割分担があるわけじゃないし、女性は帰って食事も作らないといけないし、女性として「何でやろ。」と思う気持ちもあった中で、やはり農家にもルールづくりの必要を感じ、取り組み始めました。

 2年間勉強して、家族の中で会社の就業規則みたいなものを作って、平成8年に、父母と夫と4人で協定を結んだんです。次の年に見直してもういっぺん作りなおして、数年後に父母が農業を退いた後に見直して、この間3回結びなおして今に至ってるんです。  やはり、男女共同参画というか、「女性にきちっと陽が当たって報酬ももらえて、働く意欲の湧くものとして農業をがんばっていこう。」と思って取り組んで来ました。

 そうして、平成8年の3月にここ高尾地区で19戸の農家で家族経営協定を締結し、村長さん、農業委員会の方や当時の近畿農政局長さんが女性だったのでその方にも来ていただいて、とても良い調印式ができました。この高尾地区が京都府内で初めてのケースです。

 最初は家族経営協定について、「水くさい。」とか「そんなんもういいやないか。」などいろんな話も聞きましたね。ただ経営主である男性に賛成してもらわないといけないし、勉強会を重ねた結果、この約10年間で南山城で24戸に増えました。 

女性農業士になられて変化はありましたか?

 

 私は平成3年に認定いただいたんです。最初は、どういうことするんやろう、って思っていました。普及センターの方からは「地域をリードしていくような農業をしてくださったらいいですよ。」ということだったので、みんなの見本になるようなしっかりした農業をやろうと思いました。

 特に、農業士になって嬉しかったのは勉強する機会を与えてもらえ、いろんな情報を得られることですね。他の地域の勉強会に参加できたり、他のお茶作ってるところに見学に行ったり、農業士同士の交流も増え、勉強する機会が増えましたし、私にとってプラスになりました。

これまで、取り組んでこられた中で何かとご苦労もあったかと思いますが

 

 夫は私が外に出ていって活動することに何も言わないんですが、言わないかわりに私も家事をきちっとしとかないけないというしんどさがあったし、10何年前だから、他の人から「女性が何を。」、「男に指図すんのか。」って大分言われましたよ。
 うちはたまたま書いてないんですが、家族経営協定の中には家事分担もあるんです。きちっと書いてる方もありますよ。私は家事じゃないんですけど、介護は二人でというのは書いてたんですよ。今は夫婦二人になってしまったから、書かなくても家事は出来る方がやってますよ。まあ、その辺はお互いの気持ちの問題ですけどね。 
  

働く女性へのメッセージをお願いします

 

  一般の人にはしゃべったことないしわからへんけど農家の若い女性には、「きっちりはっきりものが言えるように、自分自身も勉強しなさい。自分も強くなりなさい。力をつけなさい。」って、いつも言ってるんですよ。
 仲間の人には、「ご主人の言われたとおりやるより、仕事でも農薬とかいろんなことに関しても、同じ話ができるようになるためには、自分に力をつけなあかんから、そのためには勉強しなけりゃ。」と、いつも言ってます。
 「そんなんせんと夫について行った方が楽やん。」っていうのもよく聞きますけど(笑)。
 やりがいを持とうと思ったら自分自身も勉強して、どうやこうや言いながらやるのがベストちゃうって思います。だから私も自分に力をつけよう、いろんなものを前向きに吸収していこうと思います。 

今後の目標は? 

 女性と男性が同じ地位にいるかっていうたら、農家の場合はまだなかなかですね。農業委員とかでも女性が表に出ることは少ないです。
 農家の女性がもっといろんなところで意見が言えるように、女性がJAにしても農業委員にしても関わっていこう、女性を増やそう、女性を引き上げていこうなど色んな事を考える女性のネットワークづくりを今、相楽でちょっとやりかけてるんですよ。
 今は、それを頑張ろうって思ってます。男女共同参画において、女性の地位を今の現状からどこまで上げていけるかどうかが、将来の元気な農業に繋がっていくのではないかと感じてます。でもねえ、なかなか難しいですよ。
 ずっと活動続けてきて、いつも私だけが別格て思われてたんですけど、周囲も変わってきて、今は仲間と一緒に豚 まんの加工もがんばってるんですよ。そうそう、もうすぐ、私の家でお菓子の加工場も始めるんです。

 

最後に南山城村のお薦めの観光スポット、お気に入りの場所を教えてください。

  南山城村には神社とか発電所とかもいろいろありますけど、私はやはり何と言っても茶畑の風景が大好きですね。中谷開墾辺りの一面茶畑でパッチワークみたいに見えるとこがあるんですよ。綺麗に茶畑が並んでる所が好きですね。
 以前は防霜ファンが無くてもっと綺麗でしたよ。今は可哀想なぐらい立ってますけどね。茶畑の間の木が紅葉している時は遠くに山並みも見えて、そりゃあ綺麗ですよ。

 小西さんがお薦めされた中谷開墾の茶畑

 お茶の葉。緑がとてもキレイですね。