小町会(井手町)阿辻好子さん
井手町の生活改善グループ「小町会」の代表を務められる阿辻好子さんです。小町会の代表以外にも地域の福祉委員や健康体操を指導されたりと、毎日お忙しい日々を送っておられます。
「小町会」はいつ頃できたのですか?
昭和51年の9月です。それ以前から、クッキーとかシュークリームとか作ってたんで、普及センターの方が声をかけてくれはったんです。
最初は、何人で始められたんですか?
最初は、16人で始めたんです。今は10人です。勤めに出られるとかでやめていかれた方もおられるんですけど、この10人は最初からのメンバーです。
最初の頃はどんなものを作っておられたんですか?
シュークリーム、サツマイモとリンゴの重ね煮、水ようかんとか7種類を一度に作ったんです。みんなやる気満々な人ばっかりやったさかいね。いろんなことができたんです。10月には、チューリップと水仙の球根を植えたりしてね。
役場とかに勤めてはった人もおられたんで、夜の7時30分から集まってね。それまでに、家族のごはんの支度をして。小町会で集まるときは、お土産になるようなものを作ったんで、家の人も気いよう出してくれて、お土産を楽しみに待っててくれたんです。家族の協力がないと夜に出られませんから。
タケノコの佃煮とかも作っておられたそうですね。
そうなんです。瓶詰めのものを作って、賞をもらったことがあるんです。会員の中に細かいことが好きな人がいて、瓶のふたに千代紙で飾りをしたりして、かわいい商品に仕立ててました。みんな手間暇を惜しまず、もうけのことより自分達で工夫することを楽しんでましたね。
いろいろな商品を作ってこられましたが、阿辻さんの一番のお気に入りは何ですか?
そうですね、なんやろ・・・。「おかき」かな・・・。さくらまつりの時に売らしてもらっているんですけど、個人で注文してくれる方もあるんです。さくらまつりが終わってから「まだあるか?」って聞いてくれはるんやけど、寒の間しかできないんです。お餅をついて、切って干すんやけど、暖かい風ではおいしくないんです。寒の水でお米をつけて、寒の間に寒風で干さんとおいしいのができないんです。
それでファンの方が「こういう風に書いて売り」と商品名を「阿辻さんちのおかき」と書いて判まで作ってくれはったんです。
でも、名前が出てるのは嫌やねんけどね。恥ずかしい。(笑)
お菓子では「左馬クッキー」も作っておられますよね?
「左馬」というのは、江戸時代に女芸上達として信仰を集めた「駒岩」なんです。それで、ラベルもちょっと工夫しまして、商品名の「左馬」を「馬」を左に向けた一字で表してみました。 それで馬やし、人参入れて。
中の形にもいわれがあって、全部井手町に関わるものになっているんです。緑のはお茶、井手町はてん茶が特産品やしね。 あと「ひのき」「山吹の花」「桜」「玉川」の形取ったのが入っているんです。馬の型ってないので、犬の型から足を少し出して、たてがみをつけて作っているんです。それが私の仕事になっているんです。
「小町会」で活動されていて「喜び」って何ですか?
家族の協力があったことです。だから続けてこられたんだと思います。それに地域の皆さんが「あんたら小町会やさかいな」って認めてくれはって応援してくれはることもそうです。
では、「楽しみ」って何ですか?
そうですね・・・会のみんなと旅行に行ったりすることですかね・・・。会の方々は、家族・兄弟以上で気を遣わなくていいんです。この間、会の方が「『なんでこんな田舎に来たんやろ』って考えたんやけど、小町会に入れたのはここに来たさかいやし、来て良かったわ」って言うてくれはったんです。この言葉が本当にうれしかった。結成の時からずっと一緒にやってこれて・・・うれしかったです。
小町会以外にもいろんな活動にがんばっておられる阿辻さんですが、御自身と同じ年代の方々に何かメッセージってございませんか?
そうですね・・・家にこもらない。外に出ることですかね。家にこもっていたらいいこと考えないでしょ?外に出て地域とつながりをもつ、話しをする。趣味を活かして楽しむこと。くよくよしてたらあかんね。
阿辻さんは、くよくよしそうになったらどうされるんですか?
私?くよくよなんかしんように、みんなと話しておいしいもの食べて忘れること!(笑)
最後に井手町のお薦めの観光スポットを教えてください
そうやね・・・さくらまつりはきれいですよ。あとは万灯呂山・・・。やっぱり玉川の桜ですかね。見事ですよ。本当にきれい。
阿辻さんへの連絡先
TEL0774-82-4423
阿辻さんのお話を伺って「地域との繋がりをとても大切にしておられる」と感じました。阿辻さんの住んでおられるところは、地域でよくまとまっておられるそうで、いろいろとお祭りもあるそうです。「250人分のおでんを作る」と伺ったときは「うわぁ大変」と御苦労を気遣いましたが、阿辻さんのところでは「子どもも安心して道を歩けるんだろうなぁ」と羨ましくなりました。
地域との繋がりが希薄になっているところが多いと思いますが、せっかく縁があって住んでおられるところですし、もっと目を向けていただけたらなぁと思います。「無関心」は視野が狭くなります。ちょっと関心をもって見てくださるだけで「なんでもない場所」が「○○がある場所」に変わると思います。 いつも通られる道に「○○がある場所」が増える方が楽しいと思いませんか?
あなたの「○○がある場所」を地域で盛り上げていったら、観光に繋がっていくんだろうなぁって思います。皆さんの地域でそんな「○○がある場所」ができていったらすてきですね。
やましろ観光ちょっとメモ
玉川
日本六玉川のひとつと数えられる井手町の玉川は、川床が地面より高い位置にある天井川としても知られています。
阿辻さんが御紹介してくださったとおり1.5kmの両岸を約500本のソメイヨシノやしだれ桜が咲き誇る眺めは見事なものです。
その桜の見頃を過ぎる頃、奈良時代に権勢を誇った左大臣橘諸兄が植えたのが始まりと言われる山吹が、私たちの目を楽しませてくれます。
この山吹は、水害等で姿を消したのを、住民の方々の努力により復元されたものだそうです。
私たちも、この美しい眺めを大切に後世に伝えていきたいですね。
