竹やお茶入りの手作り石けんを共同開発 光永晃子さん、奥田美津子さん(京田辺市)
同志社大学・同志社女子大学の学生らで作る学生団体TAP(Total Association Projectors)の副代表の光永晃子さん(写真:左)
有限会社カートンサービスオクダの奥田美津子さん(写真:右)
この石けんを作られたきっかけは何だったんですか?
きっかけは特産品作りの呼びかけから
奥田「きっかけは、商工会の方からの『地元のものを使って特産品を作れないか』とお話をいただいたことからです。有名な地元の宇治茶を使いお茶石けんを作りました。 それと『かぐや姫』伝説が残る京田辺市で竹を使った石けんができないものかと考えたんです。同志社大学に竹の高度利用研究センター藤井透教授を紹介して頂き、竹をパウダー化して頂きました。そして、同志社にTAPというグループがあることを知ったんです。」
「TAP」ってどういう団体なんですか?
光永「同志社大と同志社女子大の学生が構成している団体なんですが、私達より2つ上の先輩が、舞妓の茶本舗さんと一緒に玉露飴を開発されたのがきっかけなんです。メンバーの仲が良かったので、一回だけの団体でなく、これからも残していこうということでTAPを立ち上げられたんです。」
2回生で副代表ってすごいですね。
光永「1回生から4回生まで京田辺のキャンパスにある学部もあるんですが、だいたいの学部は、1、2回生が京田辺で3回生からは今出川キャンパスになるんです。
京田辺の地域の方と一緒にお仕事をさせてもらったりしていたので、この地域を活動の中心にしたかったのもあって、一応1、2回生中心ということで副代表をさせていただいてます。」
カートンサービスオクダというのはどういうことされている会社なんですか?
何かを加えたり使ったりしていないナチュラルな石けん
奥田「主に抗菌・消臭・無光触媒を製造・販売しています。『環境にやさしく』をモットーに仕事をしておりますので、今回の件も全くかけ離れていないなぁと思ってるんです。」
どういうふうにかけ離れていないんですか?
奥田「この石けんは、合成保存料、防腐剤、凝固剤、鉱物油を一切使ってないんです。環境にやさしく自然に還る力(生分解性)が強い石けんだからです。」
どのようにして作っておられるんですか?
奥田「一般の大量生産の石けんや釜炊き石けんとは違い、自然にけん化が進むような条件を整え、時間をかけて石けんの出来上がりを4~6週間待つ『コールドプロセス製法』という製法でグリセリンを丸ごと一緒に型に流しそのまま固めます。厳選された材料を贅沢に使い、自然のよい所を残したまま一つひとつ丁寧に作っています。」
お茶は、熱を加えると色が悪くなりますが、この石けんはきれいな色ですね。
奥田「お茶の葉をオリーブオイルの中に1カ月以上漬け込み、成分を抽出して作り出しているのでナチュラルな色でしょ。保存料を使っていないので、生きていますからお茶石けんもどんどん色が変わっていくんですよ。パットに流し込んで作るので、パットの端の部分をサンプルとして使えるんです。それができるのも手作りの醍醐味です。直販の際にお茶や竹の石けんを包丁でどんどん切っていると、『チーズ?』『お餅?』とか聞かれますね。」 (写真:薄い萌葱色がお茶、白っぽいものが竹)
光永さんも使っておられるんですか?
光永「はい。乾燥肌なので、今はお茶を使ってます。 夏になると、竹がさっぱりしているのでそちらを使おうかと。竹はスクラブ効果があるので、毛穴が気になる方や、ニキビが気になる方、脂性の方とかに向いています。お茶は、すごくしっとりしているので、乾燥肌の方とかお年を召されている方とかに使ってもらってます。それから、アトピーの方には、ぜひ使っていただきたいんです。」
奥田「上手に説明してくれるでしょ。新風館とか随心院とかで直販をしたんですが、TAPのメンバーも一緒にやってくれたんですよ。このパッケージもTAPがデザインしてくれたんです。」
デザインには、どれくらいの日数がかかったんですか?
京田辺発の同志社のお土産に
光永「1~2ヶ月です。最初は、何も条件がなく、自由に意見を出し合ったんです。巾着状にしたり、色をいっぱい使ったデザインをしてくれた人もいたんです。でも、そんなに色を使うとパッケージに費用がかかってしまうから、作り直して。 2色しか使わずにいかに高級感を出すかが課題だったんですが、逆に色を使わずにデザインした方が、かえって高級感を出せたと思います。
奥田「パッケージも手作りなんです。中に説明書きを入れているんですが、ふくろう共働作業所(京田辺市天王)の紙すきを使ってます。
和歌は創作書家の西村佳子先生に書いていただきました。」
この商品は、同志社の生協でも売っておられるんですよね?
光永「京田辺発の同志社のお土産として買ってもらえるとうれしいです。かぐや姫の発祥の地とか、京田辺の特産とか、みんなそういうことを知らずに卒業していくじゃないですか。地域の遠足とかに参加させてもらったんですが、すごくいい場所なので、『田舎だなぁ』と思っている学生のみんなにも、これをきっかけに京田辺を見直してほしいと思います。」 (写真:竹のかぐや姫石けん)
奥田「単価が1,800円なので、やっぱり学生が使うには単価が高いと思います。ターゲット的には、30~40代の方と思っていたんですが、TAPのメンバーにサンプリングしてもらって、敏感肌とかそういう部分でいうと彼女達に使ってもらって率直な意見を聞けてよかったです。お茶と竹で強弱をつけようというのもTAPの意見を参考にしたからですし。」
学生にしかできないこと これからどうしたいとか、将来の夢とかありますか?
光永「学内の中で、学生がこういうことに関わっているということを知ってもらいたい。また、せっかく京田辺で学んでいるんだから、京田辺の良さをわかってもらいたい。それと、この石けんを、肌の弱い方とか本当にいい石けんを探している方に知ってもらいたい。それから、学生がスキルアップできるように、いろんな形で呼びかけていきたいです。企業の方と一緒に仕事させてもらうのは、すごく勉強になるし、何かお役に立てたらうれしいし。家と大学の往復だけとか、遊ぶだけじゃなくて、学生にしかできないことをどういう形でやっていくのかということを考えて周りの人たちに伝えていきたい。」
全国へ、そして世界へ
奥田「全国にこの『かぐや姫石けん』を広めたいですね。それから、随心院でアートペインティングのジミー西村先生にお会いし、ジミー西村先生の作品は、本当に鮮やかで素敵なんです。いっぺんで主人ともファンになってしまいまして弊社には、干支の素敵な額も飾っています。それで、この『かぐや姫石けん』のパッケージをこういうカラフルなものに変えて、世界に向けて発信したいと。今のパッケージのデザインは、日本人の求める『和』のイメージなんですね。だから、外国に向けて、カラフルなデザインでかぐや姫を連想したパッケージで発信できたらなって。それに、外国の石けんってにおいがきつくって、芳香が全くないものってないらしいので、逆にナチュラルな石けんっていいんじゃないかなって。それと、何度も買われている方に『リフィルだけがほしい』って方がおられるんです。でも、中の文言もなくしたくないし、これは次の段階かなって。もっと多くの方にこの石けんを知ってもらわないといけないんですが、もっと先の段階を考えてやっていけたらおもしろいかなって思います。」
最後にお薦めの観光スポットを紹介してください。
光永「まだ、行ったことがないんですが、行ってみたいって思っているところでもいいですか。一休寺なんですが、ずっと行ってみたいと思っているんですけど、まだ行けてないんです。」「女子大生に会いに行く」きっとしっかりした方だろうなぁ、弁の立つ方ならどうしよう・・・とドキドキしながらお話を伺う場所へと向かいました。でも、何もドキドキすることはありませんでした。本当に素直なかわいらしいお嬢さんで、石けんを直販されたって伺ったときも「大丈夫だったのかな?」ってちょっと心配したくらい・・・余計なお世話でしたが。お話を伺っていて、「自分達が関わってできた商品、実際使ってみて本当によかったから、ぜひ使ってみてください」という気持ちがこちらにも伝わってきました。決して押しつけではなく、でも、自信を持って人と接する。これから、どんな女性に成長されるのか未来を覗いてみたくなりました。
奥田さんは、「陽」のイメージ。でも、「うちも頂き物の石けんがいっぱいあって、いっぱいあっても使っていなかったし、1,800円もするし、『家にあるからいいわ』って言われると引いてしまうんです。」っておっしゃる優しい方なんです。でも、商品にはすっごく自信を持っておられて、すごく説得力があるんです。お金の物差しって人によって違いますよね。同じ旅行に行くにしても、食事にお金をかける人、泊まる場所、風景・・・こだわりは人それぞれですよね。だけど、納得してお金を払うときって「高い」って思いませんよね。「納得できるもの」山城で見つけてもらえるとうれしいです。
お問い合わせ先
有限会社カートンサービスオクダの連絡先
〒610-0334
京都府京田辺市田辺中央3丁目1-1アメニティ71F
電話0774-62-6917
メールアドレス:kso-888@sea.plala.or.jp
ホームページアドレス:http://www.kso-jb.com/
やましろ観光ちょっとメモ
酬恩庵(一休寺) (京田辺市)
一休寺は、とんちで有名な一休禅師が再建したお寺です。
大応国師紹明が正応年間(1288~1292)に建てた妙勝禅寺が荒廃していたのを徐々に再建し、康正2年(1456)に大応国師の木像を開山堂に安置し、祖師の恩に報いるという意味を込めて「酬恩庵」と名づけたと伝わっています。
晩年、一休禅師が住んだと言われる「虎丘庵」は風雅な檜葺きの建物で、京都府重要文化財に指定されています。
【アクセス】
近鉄京都線「新田辺」駅下車、徒歩25分
JR学研都市線「京田辺」駅下車、徒歩20分 (写真:本堂への参道)
