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NPO 京・流れ橋食彩の会「谷口美智子さん」

谷口美智子さんの写真

古の地「山城」には、小野小町や和泉式部など魅力あふれる女性達がいました。
現代の山城にも、魅力あふれる元気な女性達がたくさんいらっしゃいます。
このシリーズでは、皆さんの身近におられる元気なやましろの女性達を紹介いたしたいと思います。ぜひ足を運んでいただき、元気をもらってください。

地域の食材を使って昔からの食文化を伝えたい

谷口美智子さん(八幡市)
特定非営利活動法人京・流れ橋食彩の会の理事長を務めておられます

この会を作られるきっかけは何だったんですか?

新しくできる交流施設で何かしてみませんか?
八幡市から、この地域に交流施設をつくるという計画があり、JA女性部や農村女性に「この施設で何かしてみませんか」というアンケートが来たんです。農業しているけれども手が空く時間もあるから、仕事を辞めて家にいるから、子どもが大きくなって時間ができたから何かしたいなという人たち24名が集まったのがきっかけです。
写真:四季彩館外観

「八幡市農村女性交流施設準備会」という名で発足したんです。自分たちが昔から食べていたものをなんとか商品化して、昔からの食文化を伝えていきたいという目的を持って始めたんです。それから、交流施設ですから、市民と交流できる体験講座を行いたいと思い、どんな講座にすれば多くの人に来ていただけるかを考えました。  でも、素人ばかりなので、何から手をつけていったらいいのかわからず、府の普及センターや市からアドバイスをいただいたり、市に準備してもらったコーディネイターの方達と一緒に商品づくりを考えました。  施設がオープンするまでの間、2年くらい勉強しました。視察に行ったり、もちろん試作品づくりもしました。また、体験講座の講師になるための勉強もしました。

当初に商品化できたものはどんなものですか?

地元の食材で昔ながらの味を提供したい
部会で説明しましょうか。当初は、和菓子、パン、洋菓子、漬け物と佃煮、みその5つの部会で商品づくりを始めました。今は、これにケチャップ部会が加わってます。  ここの商品は、できるだけ地元の農産資源を使ってつくっているんです。いわゆる「地産地消」ですね。  和菓子だったら、もち米、米は地元のもの。もち米は契約栽培です。  和菓子は商品化しやすかったです。自分たちが食べてきた味をそのまま商品化できるから、すっと入れましたね。  「編み笠だんご」といって、お団子の生地で、形が編み笠、お侍さんがよくかぶってはるあの笠の形なんです。昔から各家庭で作られていて、近所に配ったりもらったりしていたものなんです。今なら「丁稚ようかん」。これも昔から食べられていたものです。竹の皮で包んでます。「懐かしい」とよく買っていただいてます。今のは真空パックのものが多いものね。  また、地元の秋祭りに各家庭で鯖寿司を作っているんですが、それを作ったところ大変好評なので、これから、生産数を増やしていきたいですね。
写真:できたてのあべかわ餅

地産地消の件ですが、現在、八幡市は工業地帯が整備され、工業のイメージが強いのですが、八幡市でもいろいろな農作物を作っておられるんですね。

そうですよ、確かに数は少なくなりましたが、頑張っておられる農家の方がまだまだおられます。  それに、YACという若い農業者のクラブがあるんです。それから、八幡市には農業ボランティアの方がおられるので、そういう方々から食材を仕入れてます。農業ボランティアさんは「黒ごまは大変や」と言いながらでも作ってくださる。そういう地域のつながりを大切にしていきたいです。

お年寄りや子ども達に焼きたてのパンを 昔から食べてきたものをとのことですが、パンとか洋菓子を作っておられるのはどうしてですか?

私もいろんなところで言うんですが、又、聞かれもするんですけれども、「どうして、パンや洋菓子を作るのか?」。この辺は田舎で、お年寄りが多いんです。それで、お年寄りがパンや洋菓子を食べたいと思っても、バスで行くか、お嫁さんに「悪いけれどもこうてきて」と頼むしか買えないんです。バスといっても一時間に一本あるかないかなんですよ。  せっかく、ここにこういう施設があるんだから、できたての洋菓子、焼きたてのパンをお年寄りや子どもたちに食べてほしいなというので始めたんです。 パンは体験だけのつもりだったんですが、自信がついてきて、これなら地域の方に焼きたてを食べてほしいと思って。  パンも地域のものを使ってるんですよ。今は、夏みかんジャムを入れたパン。春なら、季節限定「たけのこパン」。いちごジャムパン。9月は、イチジクのジャムを使ったパン。秋は柿。みんな地元のものを使ってます。  それから、2年前から米パンを作っています。本当は、八幡で採れたお米を使いたいんですが、労力と機械の面で無理なので仕入れています。
写真:焼きたての食パン

洋菓子はどのようなものがあるんですか?

抹茶を入れたり、会で作った味噌を使ってケーキに焼き上げた味噌ケーキは好評ですね。 女性の知恵とみんなで決める商品づくり ひとつの部会に何人くらいおられるんですか? 平均で、4人から5人です。でも、重複してる方もおられます。現在、パートさんも含めて33名です。女性ばっかりです。平均は、55歳くらいで、下は22歳から上は72歳です。  男性はダメってことじゃないんですよ。面接に来られることもあるんですが、「女性ばっかりですけど」って言ったら帰られるんです。力仕事もあるし、本当はいてほしいんですけど・・・。
写真:この日のスタッフの皆さん

女性ばかり33名を束ねるのって大変じゃないですか?

理事長なんてさせてもらってますけど、私も会員だし、決めるときはみんなで決めるんです。仕事を終えたら、みんなこの控え室に寄ってくるので、仕事のことも商品のことも、会社形式と違って、みんなで考えてみんなで決めるんです。  あかん時は、はっきりと言います。「あかんよ、これ」「まずいよ、これ」って。  ここの商品は、女性の知恵、昔からの知恵と今の知恵の中から生まれてきたものなんです。

女性だから大変ってことがありますか?

全員が主婦なので、家庭と両立していくのが大変です。パン担当なら、5時前には来てます。家族の理解があって今できているし、ここまでこれたと思ってます。私も何かあるたびに言っているんですけど「家族には感謝しないといけない」って。

四季彩館以外でも販売されていると伺ったんですが。

もっと外へ出ていき商品を知ってもらおう
四季彩館でお客さんを待っているだけじゃだめだと、もっといろんな人に知ってもらおうと、作ったもの自らが外へ売り出しに行ってるんです。市役所やJAの本支店、八幡の直売所に行ってます。消費者に対面で売るから意見を直接聞けるしね。外で売れたら、ここにも来てくれはるやろうし。ここは、ガラス張りになっているから作り手の顔が見えるんです。「あのおばちゃんが作ってはるんや」というのを見て買ってほしい。  作っている者の顔が見えるというのも私たちの目的だから、作っているのを見て納得して買ってほしい。
写真:あべかわ餅を作っているところ

体験は、どんなことをされているんですか?

体験は、そば、パン、ケチャップ、ジャムをしています。4年間で約10,000人の方と交流できました。体験で使うそばは、今のところ全部地元産を使っています。  体験に参加された方が「楽しかった」「おいしかった」と喜んで帰って行かれるのが、体験を担当している者の喜びですね。疲れも吹っ飛びます。

伝統食のいいところってどんなところでしょう?

伝統食は「スローフード」
一言で言うと「スローフード」。今は、ファーストフードが蔓延していて、スローフードが見直されつつあります。ファーストフードが悪いとは言わないけれど、じっくり、時間と手間暇かけて作るのが「スローフード」だから、それを今の子ども達に伝えていきたい。  ここの商品を買ってくれはるのは、中高年の方が多いですね。味を知ってはる方が「懐かしい」と買っていってくれはる。それを持って帰って、若い人、子ども達に食べてもらって「おばあちゃんはこんなん食べてたん?」という会話の中から、次の世代に伝えていきたい。  ここでこうして売っているけれど、家でも作りたいという方もおられるので、体験も予定してます。3月には親子でよもぎだんごを、5月にはちまきを作ります。どしどし参加していただきたい。

「おいしい」「懐かしい」の一言のために 将来はどうしていきたいと思っておられますか?

身近なことでは、米パンを地元の米を使ってつくりたいですね。 それから、八幡市の地元の方に、もっと私たちがしていることを知ってもらいたい。まず地元からと思ってます。地元から口コミで広がっていったらうれしいですね。地元産のトマトを使ってケチャップを作っているんですが、それを八幡市の特産品と言われるようにできたらなぁと思っています。  それと、利益を気にせず気楽にやったらいいと思ってNPO法人にしたんですが、いくらボランティアと言っても、材料は仕入れないといけないし、商品が売れてくると「売れているのにボランティア?」っていうのもあるでしょうし、意欲を持って仕事をするために安いんですが時間給という形で手当を出しているんです。だから、最低ギリギリでもいいから利益をあげていきたいなと。  でもね、売れるに越したことはないんですが、「おいしい」「懐かしい」の一言が一番。  それから、体験を通じてもっといろんな方とふれあっていきたいですね。  去年は、10月から12月の申し込みが多くて、お断りをするほどでした。他府県からも来られます。和歌山県や滋賀県から来られた方もありました。

最後にお薦めの観光スポットを紹介してください。

八幡市には、いろんな名所がありますが、私は流れ橋が好きです。ここで育って、昔から川で遊んでいましたから。今は、橋と川底の間があいてますけど、昔は狭くって、よく橋から砂床に飛んでました。水泳もできましたし。 四季折々いいんですが、冬の雪景色は本当にきれい。それから、あんまり流れてほしくはないんですが、橋が流れる瞬間は感動しますね。

女性ばかり33名を束ねられているのだから、さぞかししっかりした方だろうなと思っていたのですが、すごく自然体の方でした。間口が広くって、どなたでも受け入れてくださるような、安心して話ができる感じ。だから、皆さんに慕われておられるんだろうなと思いました。  私も、上記以外にもいろいろお話させていただいたのですが、もっともっとお話したいと思いました。上記以外では、消費者の話。私たち消費者は、食材に「安心・安全」を求めているのに、虫のついたキャベツは買わないことないですか?虫がついているというのは、それだけ農薬を使っていない「安全」な野菜なのに!もっと、消費者と生産者が交流できる場があるといいなぁという話しをしました。  それから、視覚障害者の方が体験に来られたお話を伺って、谷口さんに尋ねてみたんです。「視覚に障害がある方は、何にポイントをおいて観光を選ばれるんでしょう?」と。谷口さんは、ガイドヘルパーをされていたそうなんですが、「目が見えなくっても皮膚で感じることができはるんです。同情はしたらダメ。共感するんです。パンづくりだったら、『柔らかい』とか『温かい』とかを共に共感できるんです。」とおっしゃってました。  私の叔母が聴覚障害者なので、障害を持った方が「行ってみよう」と思ってくださる観光情報の発信をしたいとずっと思っていました。今日、お薦めできる施設が見つけられました。この四季彩館です。障害者用トイレもあります。駐車場もあります。体験は、そば打ち、パン・ジャム・ケチャップづくりの他、催しもされますので、詳しくは下記のホームページを参考になさってくださいね。  誰もが「行ってみたい」と思ってくださるような観光情報発信に努めていきたいと思います。

特定非営利活動法人京・流れ橋食彩の会の連絡先

〒614-8173 八幡市上津屋里垣内56番地の1
電話075-983-0128
ファックス075-983-0167
ホームページアドレス http://www16.ocn.ne.jp/~npo_knsk/index2.html
写真:四季彩館物販コーナー

やわた流れ橋交流プラザ四季彩館

〒614-8173 八幡市上津屋里垣内56番地の1
電話075-983-0129
ファックス075-983-0179
ホームページアドレス http://www.shikisaikan.co.jp/
写真:四季彩館外観

やましろ観光ちょっとメモ乙訓・八幡歴史ウォーク

流れ橋は、久御山町浄安寺の山崎さんのところで紹介させていただいているので、今回は、流れ橋に関するイベントを紹介します。  平成18年3月18日(土曜日)に「乙訓・八幡歴史ウォーク」が開催されます。  向日市・長岡京市・大山崎町・八幡市の4つの市町からなる乙訓・八幡歴史ウォーク実行委員会の主催です。  4つのコースが予定されているのですが、その中で、大山崎町から八幡市を歩く「三川浪漫コース」があります。  阪急大山崎駅を出発し、国道478号を渡って八幡市に入り、高良神社や石清水八幡宮を巡り、流れ橋へ向かいゴール地点が四季彩館になっています。  ゴール地点の四季彩館では、この日「やわた観光フェスタ」も開催されてますから、そちらもどうぞお立ち寄りください。
詳しくは、下記まで。
写真:流れ橋

乙訓・八幡歴史ウォークについて

乙訓・八幡歴史ウォーク実行委員会事務局 (大山崎町経済観光グループ)
電話075-956-2101(代表)
紹介ホームページアドレスhttp://www.town.oyamazaki.kyoto.jp/welink/contents_syousai.php?frmId=775

やわた観光フェスタについて
八幡市商工観光課 電話075-983-1111(代表)