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Galleryてしごと屋 大橋美佐代さん(城陽市)

城陽市で、「Galleryてしごと屋」という宇治茶、京漬物、陶器、染物、工芸品、手作り家具、手作り木工、織物などを展示販売されているお店を経営されています。(写真は大橋さん)

いつからこちらで開業されているんですか?

こちらで店を構えたのは、昭和63年の11月からです。今の店になったのは神戸の震災の頃だから、そのちょっと前やしね。最初は、あばら屋みたいなお店だったんですよ。ガレージも車3台くらいしか置けなくって。手作り家具とか個性的な家具を集めていたんです。時代に合ってたのかな。注文家具、オークヴィレッジとかが注目されていた時期に、独自の家具を並べていたんです。作家の家具が注目されていたので、それに乗れたんでしょうね。雑誌に掲載されたりして、口コミで広げてもらった。
でも、神戸の震災の後、意識が変わった。陶器は壊れるから、高価なものが売れなくなりましたね。だけど、雑誌に載せてもらったりしたので、岡山に行っても作家さんがうちのことを知っておられたんで、仕入れが楽でしたね。周りの方が信用をつくってくださったんで、どうにかやってこられました。

「てしごと屋」という名前はどこからつけられたんですか?

「てしごと屋」の「てしごと」というのは、「匠」っていう意味が入っているんです。ただの「伝統工芸」でない、その人の心が伴っている商品という意味なんです。同じものでも、買ってくださった方に合った、その家に合ったものに顔が変わってくるんです。特に家具はそう。見せてもらったら、その方の家に合った家具に顔が変わってくるの。だからね、高いものを買う必要はないんですよ。例えば、この作家さんの作品がこんな値段で買えるわけがないってくらい安いからって買っても、それを日常的に使うかっていったら使わない方が多かったりするんですよ。安くても心を打たれるものを買う方が、ずっと得をした気分になる。自分に合った商品を買うのがいいんです。

では、仕入れをされる時はどういうことに注意してされるんですか?

仕入れる時は、お客さんの顔を思い浮かべて仕入れするんです。そうねぇ、7割の方はその商品を買ってくださる。うちの商品は、どこででも買える商品だから、陶器は100円均一でも買えるでしょ。よそと違うというのでうちで買ってくれはる。てしごと屋らしい商品を仕入れているようにしてるの。だから、同じ物が作れる型物はうちには合わない。かといって全く置いてないわけではないんです。型物でも、作家の手が入ったもの、作家が手書きした字がはいっているものとかね。

作家さんの所へ出向かれて仕入れされるんですか?

そうですね、休みがないですね。お客さんから「贈答の品をこれくらいの金額で選んできて」って頼まれたりもしますしね。私は、贈答先の方は知らないけれど、お客さんの気持ちをくんで、その人の「この人のために」という気持ちを伝えられるものを見つけてくるんです。私が、お客さんと贈答先の方の架け橋をするんです。長年おつきあいしている作家さんは、うちに合ったものを送ってくれはります。私、合わなかったら返品するから、よくわかってくださってます。

全然知らない方への贈答品を選ぶのって感性が大切だと思うんですが、何かお勉強とかされたんですか?

以前、百貨店に勤めていたんですが、そのとき先輩から「洋画を見なさい」って言われたんです。ディスプレーの参考にね。だから、今でもテレビのドラマとか見ていても、そういう配置とかに目がいくんです。木のことは、主人が木を扱っているので、主人に教えてもらいました。あと、お茶の先生とかとお話できる程度の知識くらいですかね。作家さんと関わりのない割烹屋さんが、うちの商品を扱ってくださるんです。一般の御家庭には売れないけれど、料理屋さんにはおもしろい器とかあるでしょ。それで、お茶の出し方のタイミングとかを教えてあげるんです。そしたら、「お母さんに聞ける、相談できる」ということで、私から買ってくださる。商品売っているのか、相談受けているのかわからへんこともあるけど、持ちつ持たれつです。

料理も器ひとつで変わりますよね。

そうよ、スーパーで買ったお寿司もそのまま食卓に出すんじゃなくって、器に入れて出すだけで、心が豊かになるでしょ。お母さん達に子どもにそうしてあげてって言いたい。今の子ども達は心を痛めている。心を健康にしてあげてほしい。子どもの心を育むのはお金じゃない。高価なものを与えるのではなく、ハートを大きくしてあげてほしい。暖かくしてあげてほしい。それは、お金を使わなくても器ひとつでもできると思う。

(写真は店内の様子)

今、子どもが関係する事件が多いですよね。詰め込みすぎているわ。今の子ども達は外で遊んでないでしょ。花がきれいとか虫にも命があるってことを教えられていない。レールに載せないで、自由にさせてあげたらいい。人間、神様から命をいただいているんだから、ひとつは秀でているものがあると思う。だからそれを伸ばしてあげてほしい。子どもの心をほっかほかにしてあげてほしい。
子どもが悪さするのは、主張してるんやと思うわ。自分を認めてほしいって。だから、親がそういう子どもの心に気づいてあげてほしい。

先程、器ひとつで心が豊かになれるとおっしゃってましたが、木の製品も暖かいですね。

木は呼吸してますから。樹齢300年の木をテーブルにしたら、その商品は「せめて100年は使っていただきたい」って言ってるんです。だって、同じ物を作ろうと思ったら300年経たないと作れないんだし、環境のこと考えたらそうしないと。それに作家の作品は、300年使えるだけの商品に仕上げてあるしね。

写真は2階の店内の様子

お休みもほとんどないっていうくらいお忙しいのですが、やめようと思われたことはないですか?

やめようと思ったことはないわ。ずっと「ing」でやったきたけど、何々しながら何々するっていう具合に。しんどいと思うことはあっても、お布団入ったら「極楽極楽」と思うし、元気でやれているし。

将来の夢とかありますか?

夢ってないの。それまでは、お店をやりたいとかお店を大きくしたいとか思っていたけど、「絶対するんだ」と思って努力してたら、神様は見ていてくれはって叶えられたし。今、夢って、家族が幸せに、それぞれの家庭を大切にしていることかしら。
  こうして生きていることを喜んでいるし、いろんな人に助けてもらってお店も続けられていることに感謝しているし。だって、うちは「いらないもの」を売っているのよ。のれんがないと生活できないこともないし、陶器や無垢テーブルとかもね。
  そうねぇ、60歳になったら、もう一回がんばろうと思うけど。何ってないのよ。こうして普通に暮らしていけたらいいわ。ずっと普通でいるってことは難しいことよ。

(写真は木のおもちゃ)

最後にお薦めスポットを紹介してください。

観光スポットっていうのでは、お薦めって特にないの。歩いていて楽しいというか浮き浮きするところでいうと、京田辺市と木津の辺りかしら。京田辺の駅周辺は活気があって、街全体が活性化されていると思うし、木津も光台とかがそう感じるわ。
「てしごと屋」は、ずっと私の気になるお店でした。国道307号線を車で走っていた時、目に飛び込んできて、通る度に「どんなお店なんだろう?」と気にかけながら通り過ぎていました。 ある日、思い切ってお店におじゃましたら、大橋さんがおられて、少しお話を伺ったところ、快活でどんどんお話に引き込まれていって、このお店を切り盛りされていると伺ったときは、このページで紹介できると思って「やった!」と声に出そうでした。
  大橋さんは、商品を買ってくださった方は覚えておられるそうで、一年前に来られた方に「一年前にも来てくださいましたよね。こんな商品を買ってくださいましたよね。」と声をかけられて、お客様をびっくりさせられるそうです。こんなことを言われるとうれしくなりますよね。また来ようと思いますよね。
  「またこの地を訪れたい」と思わせるのは、やはり人との出会いだと思います。「またやましろを訪れたい」と思わせる素敵な女性が、まだまだ大勢おられると思いますので、このページでどんどん紹介していきたいと考えてます。もし、あなたのお近くにそんな女性がおられましたら、教えてくださいね。

Galleryてしごと屋の連絡先

〒610-0013
京都府城陽市中芦原36-6
電話0774-52-0727
メールアドレス:mojizuri@tesigotoya.ne.jp
ホームページアドレス:http://www.tesigotoya.ne.jp/mise.html

やましろ観光ちょっとメモ

近鉄新田辺駅前(京田辺市)

下の写真は、近鉄新田辺駅前です。多くの店が建ち並び、バスロータリーも整備されています。学生も多く行き来し、おっしゃるとおり活気が感じられる街並みでした。駅前には、京田辺市にある一休寺(酬恩庵)にちなんで、一休さんの像があります。

新田辺駅舎

駅舎近くの風景