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巨椋池干拓田での取り組み

はじめに

巨椋池干拓田は、もともと宇治川、木津川、桂川が合流する場所にある大きな水域で、かっては遊水池として機能するとともに、漁業も盛んに行われていました。しかし、度重なる水害に見舞われ、人々を苦しめたことから、明治時代に入り本格的な治水対策が行われ、河川と切り離し独立した大きな池となりました。
 その後も繰り返される水害や水質の悪化が進行したことから、池は殆ど無用有害に近い存在となり、優良な農地に転換を求める声が高まりました。
  その結果、昭和8年には、国内で初めて国営干拓事業が着工され、昭和16年に完成しました。その結果、巨椋池は干拓田として生まれ変わりました。

干拓田は現在、宇治川からポンプにより汲み上げた水を農業用水として利用し、田畑を流れた後は、排水路を経由し、巨椋池排水機場から宇治川へ戻されています。一方で、これらの水は、多くの動植物にとって、生命の源となっており、田畑の畦や休耕田は、巣作りの場所や隠れ場所にもなっています。
このように、巨椋池は、農業生産の場として、また、多くの命とふれあう場として人々の豊かな暮らしを支える府民の財産として、更に、多くの生物から構成される多様な生態系を支える場として、大きな役割を果たしています。

干拓地とは?

水面、低湿地などを堤防で締め切り、排水して新たに農用地を造ることを干拓といいます。干拓により造成された土地を干拓地といいます。

干拓地の作り方

(1)この池を干拓します。

(2)堤防を造りポンプで中の水を排水します。

(3)干拓地の完成!

Q:埋め立てと同じなの?
→埋め立ては、水面に土砂を運び入れ地盤を高めて新たに陸地を造ることをいい、干拓とは異なります。

巨椋池干拓地環境保全ワークショップ

近年、巨椋池は、その自然の豊かさから、たくさんの人々が野鳥や植物の観察に利用されている一方で、通過車両からゴミのポイ捨てや意図的な不法投棄が目立つようになり、農業生産活動や水路の維持管理等に支障が来すようになってきています。このようなことから、干拓地のあり方について、府民、農業者、専門家、学生、行政等が協働で考えていくことが求められ、平成15年度から、ワークショップグループ討論による座談会を開催し、現状や問題点を把握しながら、今後の保全、再生、活用に向けた検討・提案をしていくことになりました。(巨椋池干拓地環境保全ワークショップ)
平成15年度は、田んぼの水が無くなる冬季に休耕田に水を張って動植物の状況を観察しました。
16年度は国営附帯府営農地防災事業で行う幹線排水路工事について、自然環境に配慮した護岸整備のあり方を話し合いました。

桜並木と新排水機場

国営総合農地防災事業、国営附帯府営農地防災事業

干拓地の基幹的な排水施設である巨椋池排水機場は、干拓事業とあわせて建設されましたが、その後、流域の都市開発等により流出形態が大きく変化し、農地の湛水被害が増加してきました。そこで農林水産省は、巨椋池排水機場の全面改修に平成9年度から着手し、平成17年4月に新排水機場が完成し供用が始まりました。

また、平成16年度から、巨椋池排水機場の機能が十分発揮できるように、京都府山城土地改良事務所が施行主体となって、幹線排水路の改修工事(国営附帯府営農地防災事業巨椋池地区)がスタートしました。
  工事による環境負荷を軽減するため、「巨椋池干拓地環境保全ワークショップ」と連携して工事区間の魚類等を工事区間外に移動させる「お魚引越大作戦」を予定しています。