「明日の京都」ビジョン懇話会 安全・基盤部会(第3回)の概要
平成21年7月22日に開催した「明日の京都」ビジョン懇話会 安全・基盤部会(第3回)の結果について、下記のとおり概要を報告します。
日時
平成21年7月22日(水曜)午後3時30分から5時30分
場所
京都府庁第1号館 6階 政策企画部会議室
出席者
「明日の京都」ビジョン懇話会
安藤昌弘委員、高木光委員(部会長)、中村京古委員
(※ 欠席 福井正興委員)
ゲストスピーカー
遠田浩幸氏、和智正治氏(南山城村月ヶ瀬ニュータウン 街づくりを考える会執行役員)
若杉典加氏(「きらり上林」代表)
京都府
角田知事直轄組織秘書課副課長、西川総務部総務調整課長、井上政策企画部企画監、小林府民生活部副部長、梅原府民生活部府民力推進課参事、久田農林水産部技監、
山本建設交通部監理課参事、坂手警察本部警務部警務課次席、事務局ほか
議事概要
次のとおり、テーマに基づき、ゲストスピーカーを招聘し、議論
・「地域コミュニティの再生」をテーマとし、ニュータウンコミュニティ再生について、遠田浩幸氏、和智正治氏
・農村部のコミュニティ再生について、若杉典加氏
遠田浩幸氏・和智正治氏のスピーチ
(遠田氏・和智氏スピーチ要旨)
- 大阪から移住してきたが、晴耕雨読をしていても達成感がなく、村のために何かしたいと思い、特技を生かしてニュータウンの入口にモニュメントを1人で作り始めたところ、みんなが集まり大きな活動になり、自治会も活動も活性化してきた。月ヶ瀬ニュータウンは戸数300戸、住民1,000人
- テレビで「隣人祭り」の番組を見て、「隣は何をする人ぞ」では困るので、持ち寄りのパーティを開始したところ、住民間で様々な問題が話し合われ、風通しがよくなった。通常、自治会活動の定番は運動会とかだが、年に何回もできないため、そうめん流しや餅つきなど、気軽に手軽にできることを実施し、隣組のつきあいをしていきたい。
- めだかの復活も実施、南山城には生息する環境がある。子どもや園児が覗きに来ており、生きた教育につながっている。その他にも花見台を設置して桜を見たり、国道には村のサインを設置したりしている。
- 仲間と一緒に作りあげていくプロセスが大事であり、仲間との交流や自己実現に価値がある。
家でテレビだけを見ていたい人はいない、外へ引っ張り出すことが大事。時間をつぶす(=キルタイム)という発想でなく、何をするかが大事
- 府や村といった行政の提案でなく、自分の提案・意志を実現できることが魅力である。
- リーダーの資質・リーダーづくりが重要と考えている。1人の人間が計画を立てて一発やろうという意思決定をし、やればできることがわかると感動してくれる人が現れ、仲間が増えてくる。
- 最初は孤独に始めても徐々に共感する人間が増えてくる。先頭に立っている者が「ばかもの」になることが大事
- 自治会等の運営では、様々な特技や資質、個性を持った人達を集めると、各自が持ち味を生かし全体としての取組が進む。仲良しクラブではダメ、議論し前向きな意見を出すことが大事。規則で拘束しない、自分の意志で参加することも大事。年齢制限も撤廃、参加したい人に参加してもらう。
- 「バケツ一杯運動」。バケツ一杯の土を運んでいただくだけでも、多くの人に参画いただくと大きな力になる。
- 村そのものを変えたい。産業も人も金もないが、川、土地、緑の資源がある。
若杉典加氏のスピーチと意見交換
(若杉氏スピーチ要旨)
- 町で暮らすことの不安や、親として子供をどう育てていくかを考え、大阪から綾部に移住
- 外から来たので地域の資源に気付き、料理教室や農家民宿をやって綾部の魅力をアピールしてきた。食を大切にし、安全なものを提供する。現在は廃校を利用し、料理教室を開催。1回70名程度が参加
- こうした活動から、既に5軒の家族が移住し、こうしたIターンの人たちが活動に協力してくれている。
- 高齢化のために農村が荒れていく中で、地域の環境を守ったり農地の復活を若い人と一緒にできないかとの思いから、「きらり上林米」を復活。昔ながらのいいものを見直し、伝統の米や野菜で地域をアピールしたい。
- 一人では難しい米づくりを地元にいる若者にイベント的に関わってもらい、食の大切さを説明し、このままではダメだということに気付いてもらい、協力してもらうようになった。
- 最初は非協力的だった村の人たちも、村が活性化する中で活動を見守ってくれるようになった。ボランティアでいろんな人が集まって協力し応援してくれるようになった。
(「地域力再生プロジェクトと新たな公共」について、梅原府民力推進課参事より概要を説明)
(委員等からの意見)
- リーダー養成が大事であること。キルタイム、時間をつぶすのではなく楽しく過ごす、どうやって過ごすかに目を向けないといけない。何かやる時に年齢で分けるのはどうかと思う。やりたい人だけがやればよい。ボランティアをもともと「奉仕」と訳したのがまちがいであり、定義の修正が必要と考える。「新しい公共」については、「公」をどう考えるか。行政が何を受け持つか。実際には地域や課題により取組ができないことも考えられ、そういうところをどうしていくかが課題と考える。
- 「食」の問題を考える場合、生産と食卓を結び付けることが大事であり、地域の食材の生かし方を料理教室で広げていくことは必要と考える。
- 閉鎖的コミュニティでは、人のつながりが強すぎて新しいことが起こらない。ここに新しい人・ものが入り、組み合わせを変えると新しいものが生まれる可能性がある。これまで、NPOと自治会は水と油であったが、地域と連携したいNPOの動きや自治会の中にNPOを作るという動きがある。地域における場づくりが大事だが、それは公民館をつくることではなく、NPOを中心に新しいプラットフォームをつくることではないかと考える。