[心の健康について]
〈思春期・青年期の心の健康〉 「自分とは何か」「自分は何をしたいのか」
「自分とは何か」を問う時期です
高校生くらいの年齢になると、「自分とは何か」「自分は何をしたいのか」「自分は何を求めているのか」を問う時期です。
しかし、子どもに将来の進路をたずねてみても、「別に」「どっちでも」などと答え、そのくせ身に着ける物や持ち物にはこだわりを見せたりするので、親や周囲は「将来のことは何も考えていないのではないか」と心配になるようです。
子どもたちは、漠然と「何かつまらない」「学校にいってもおもしろくない」「やりたいことが見つからない」などと感じてはいますが、「自分とは何か」「自分は何をしたいのか」といつも考えているわけではありません。 むしろ、何か困難にぶつかり、立ち止まって考える時に「今まで自分は何をしていたんだろうか」「自分は何をしたいんだろうか」「自分とは何か」といった疑問にぶつかるようです。
とまどいと不安に揺れ動きます
自分のこと、気持ちのこと、からだのこと…とまどいと不安に揺れ動きます。しかし、親や教師など大人には知られたくない…。そんな気持ちになるのがこの時期の特徴です。
悩んでいるようすが見られたら、問い詰めて悩みを聞こうとするのではなく、悩んでいる気持ちを支えてあげましょう。「精いっぱい悩むことは大切なこと」と言葉を添えてあげるのもいいでしょう。そして「相談したくなったらいつでも相談して」と伝えてみてください。
じっくり悩むことが大切
悩むことについて「くらい」「時間がもったいない」「意味がない」とマイナスのイメージを持つ子どもたちは少なくないように思います。しかし、精いっぱい悩むことで、自分なりの納得できる結論を出していくことが大切なのです。
子どもたちがじっくり悩み、考える時間と場所、そして一緒に悩んでくれる人を大切にしていきたいものです。