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丹後の海の生き物

サザエ

サザエ

 サザエと言えば棘(とげ)のある貝殻を思い浮かべますが、棘のないものもいます。棘は波で流されないように体を支えています。そのため、波静かな内海で育ったサザエには棘が不要で生えてこないのです。
 日中は岩陰に潜み、夜になると餌の海藻を求めて活発に動き回ります。殻の色は食べている海藻によって変化し、アラメだけを食べると白色に、ホンダワラだけを食べると褐色になります。
 丹後の海では、生後3〜4年で成熟し、主に7〜8月に産卵します。つぼ焼きなどで身をクルクルと回し殻から出すと最後のところに生殖巣があります。それがクリーム色なら雄、緑色なら雌です。
 毎年、京都府では多くの稚貝を放流しています。みなさんが食べているサザエの中にも放流サザエがいるかもしれません。

 京都府立海洋センター 技師 白藤徳夫
 京都新聞掲載


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