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ツルモ

学名 Chorda filum (Linnaeus) Stackhouse
分類 褐藻綱コンブ目ツルモ科ツルモ属
分布  北太平洋や北大西洋と広い範囲に分布しています。波あたりのやや穏やかな場所の漸深帯で岩や貝殻に付着します。京都府では伊根町蒲入地先や栗田半島島陰地先で見つけていますが、舞鶴市の外海側や丹後半島の北側でも探せば見つかると思われます。
 ツルモはイシモズクやクロモなどのモズク類が分布している場所でよく見つけます。このようなところは転石が多く、海藻や動物が付着していない新しい基質面がある場所です。
生態・利用  ツルモは細長い円柱状の形態をしていますが、コンブの仲間です。ツルモ以外のコンブの仲間は、ワカメやアラメのように膜状なので、ツルモは珍しい形態のコンブ類ということができます。ツルモの体は中空になっており、そこに空気をために体を直立させています(写真左下)。
 能登半島の輪島などでは食用としてよく利用されているそうです。しかし、京都府ではまだ利用されていません。ツルモを湯通しすると鮮やかな緑色になり、三杯酢でおいしくいただくことができました(写真右下)。
1個体のツルモ
1個体のツルモ
(2005年6月13日撮影)
天然のツルモ 湯通ししたツルモ
天然のツルモ(伊根町蒲入地先)
(2003年6月12日)
ツルモを湯通ししたもの(手前)
奥はイシモズク