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人権口コミ講座 121

多文化共生社会について考える

公益財団法人 世界人権問題研究センター所長 同志社大学法学部教授 坂元 茂樹

 多文化共生とは、「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくことです(※)」と説明されています。そこには、日本人も外国人も、地域住民としては平等であるという考えが示されています。
 世界人権宣言第1条は、「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳及び権利において平等である」と規定しています。また、日本国憲法第13条も、「すべて国民は、個人として尊重される」と規定しています。憲法第3章「国民の権利及び義務」における基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみを対象としていると解されるものを除き、日本に在留する外国人に対しても等しく及びます。
 言うまでもなく、日本人も外国人も共に個人として尊重されます。人は、その属性、すなわちどの民族やどの人種に属しているのかによって差別されてはなりません。
 平成25年に入り、大阪の鶴橋や東京の新大久保など在日の方が多い居住地や商店街における排外主義的デモが行われるようになり、過激化しています。
 人種、民族、性などの属性を理由として、その属性を有する少数者の集団または個人に対し、差別、憎悪、排除、暴力を扇動し、または侮辱するこうした表現行為を、へイトスピーチといいます。こうしたヘイトスピーチのような差別的言動を許さず、多文化共生の社会を目指すことが私たち一人ひとりに求められています。
 私たちが目指す社会は、お互いの価値観や生き方の相違を尊重し理解するという多様性が尊重される社会です。偏見や憎悪ではなく、理解と共感があふれる社会です。外国人であるという属性で差別される社会であってはいけません。なぜなら、外国人が暮らしやすい社会は、日本人にとっても暮らしやすい社会であるからです。

多文化共生社会について考える

※2006年3月 総務省「多文化共生の推進に関する研究会報告書」

◎平成27年3月発行の「人権口コミ講座16」の内容を加筆・修正し、再掲載しています。

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