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チャレンジ・アグリ認証(基礎課程)の取組紹介(令和7年度)
概要
チャレンジ・アグリ認証(基礎課程)では、京都府内の障害福祉サービス事業所(以下「事業所」という。)であって、利用者に農業に関する基礎技術・知識を習得させたいと考えている事業所を対象に、講義及び実習による講座を実施します。講師はタキイ種苗株式会社の指導員です。
令和7年度は、抑制栽培でのミニトマトを題材とし全5回の講義を実施します。
ミニトマト栽培講座 第1回土づくり・整地
- 実技
第1回は農業の基本である畑づくり・土づくりを行いました。今回は8名のメンバーが参加され、終始温かい雰囲気の中進めることができました。
はじめに講師から実演による説明があります。本日の作業は土を耕し畝を作り、マルチを張るというものです。
メンバーの中には既に事業所で農業を行っている方もおられ、慣れた手つきで作業を進められていました。マルチを張る際はピンと引っ張る必要があるため、メンバー同士や支援員と声を掛け合い協力しながら行うことができました。この日はとても天気が良くハウスの中も高温になっていたため、適宜休憩や水分補給を行いながら作業をしていただきました。

- 講義
お昼ご飯を食べたあと、午後の講義を行います。午前中に行った実技について講師から説明を受けました。農業に良い畑・良い土とはどのように作るのか、肥料の種類などを学びました。マルチ張りの作業にはどのような効果があるのかということも学びました。メンバーの皆さんは資料を見ながら、集中して聞かれていました。
ミニトマト栽培講座 第2回定植・誘引
- 実技
第2回は定植・誘引を行います。はじめに講師から実演による説明がありました。メンバーは熱心に説明を聞いたのち、支援員と一緒に作業に取り組まれます。
まずは定植の作業です。ホーラーという農具を使用して土に穴を掘り、苗を植えます。メンバーは支援員と協力しながら農具を使いこなしておられました。一人4つほどの苗を上手に植えることができました。
その後、誘引という作業を行います。誘引とは、定植した苗が倒れてしまわないように苗と支柱を結びつけるという作業です。生育しても窮屈にならないよう、8の字になるようにバンドを留めます。メンバーは8の字に少々苦戦しながらも作業を完成させることができました。最終的には1時間で40ほどの苗を植えることができました。メンバーの皆さんはとても丁寧に作業されており、今後の生育が楽しみです。

- 講義
お昼ご飯を食べたあと、午後の講義を行います。午前中に行った実技について講師から説明を受けました。ミニトマトにはどういう特徴があるのか、定植・誘引の時期や方法などを中心に学びました。連作障害が起こらないようにするためにはどうしたらよいかなど、実際の活動に生かせるようなヒントを得ることができました。メンバーの皆様は適宜質問をしながら熱心に聞いておられました。
次回はホルモン処理について学びます。
ミニトマト栽培講座 第3回芽かき・ホルモン処理・誘引
- 実技
第3回は管理作業である芽かき・ホルモン処理・誘引を行います。はじめに、本日の作業内容について講師から説明を受けました。
まずは芽かきを行います。芽かきとは、育てたい芽に十分な栄養を与えるため、余分な「わき芽」を取り除く作業です。メンバーはわき芽の見極めに苦戦しながらも、講師や支援員にアドバイスを貰いながら丁寧に芽を摘んでおられました。
次にホルモン処理を行います。ハウスでのトマト栽培は高温になるため、花粉が上手く機能しないことがあります。そのためホルモン剤を用いて着果を促します。作業内容はスプレー式のホルモン剤を花房部分に一度だけ散布します。メンバーは、花房部分を手で囲い上手に散布しておられました。赤くて丸い実がなることがとても楽しみです。
最後に誘引作業を行います。前回も同様の作業を行っていたため、とてもスムーズに進めることができました。

- 講義
お昼ご飯を食べたあと、午後の講義を行います。午前中に行った作業や生理障害について講師より説明を受けました。養分の量や生育環境が適切でないと、茎や果実に悪影響が及ぶことを学びました。また、病害虫の被害や対策についても資料の写真とともに学ぶことができました。難しい話が多くありましたが、皆さん集中して聞いておられました。
ミニトマト栽培講座 第4回 芽かき・芯止め・ホルモン処理・追肥
- 実技
第4回は管理作業である芽かき・ホルモン処理・芯止め・追肥を行います。
はじめに、前回と同じ作業である芽かきとホルモン処理を行いました。芽かきは茎が太くなっていたため、ハサミを用いて行いました。株は身長よりも高く伸びており、一番上の花房にホルモン処理をするのがとても大変でした。
次に、追肥と芯止めについて説明を受けました。芯止めとは、株の成長点を摘み取ることで、高さを抑制し、株の肥大や果実の成長を促す作業です。株の一番上の本葉を2~3枚残して摘み取ります。メンバーは高く伸びた株を協力して支え、背伸びをしながら上手に先を摘み取っておられました。追肥については、今回は肥料が充分であり、順調に成長していたため行いませんでした。

- 講義
お昼ご飯を食べたあと、午後の講義を行います。午前中に行った作業や追肥について講師から説明を受けました。どのような状態が正しい生育状態なのか、肥料が足りない場合は何を散布したら良いのかなどについて学びました。難しい話が多くありましたが、皆さん集中して聞いておられました。

ミニトマトの果実ができています。次回は1ヶ月後、いよいよ収穫を行います!
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