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鴨川真発見記<133号から138号>

 

 

鴨川に春のきざし(第138号)

春間近の鴨川で過ごすエトセトラ

 

 3月に入り気温も上がりはじめました。暖かい日もありますが、雪の舞う日もあり冷え込みも感じられます。こうして本格的な春を迎えるのですね。

 

 今回は、春を待つ鴨川の様子を日々の様子の中からお届けします。

植物の様子を見てみましょう 

 すっかり葉を落としていたシダレ柳にも小さな葉が顔を出し始めています。この小さな緑がやがて大きく育ち“ふさふさ”にその枝を被いつくして、シダレヤナギの名の通り大きく枝垂れていきます。

<シダレヤナギの大木>

hkizasi1(平成26年3月2日撮影)

<目の前まで垂れています>

hkizasi2(平成26年3月2日撮影)

 

 葉の役割といえば小学生の頃に習いましたね。光合成です。光合成を広辞苑で再確認してみますと、「生物、主に葉緑素をもつ植物が光のエネルギーを用いて吸収した二酸化炭素と水分から澱粉や糖などの有機化合物を合成すること」とあります。

<小さな芽吹きが大きな葉へ>

hkizasi3(平成26年3月2日撮影)

 

 ここで合成された栄養が樹木に行き渡るのです。そんな大切な栄養製造工場が毎年新しくなって1年間の生存を支えます。

 

 その葉は樹木自身だけでなく、葉を食べる生き物の食料としても命を支えます。この葉の役割は何かに似ていると思いませんか。光のエネルギーを他のエネルギーに変える太陽光発電システムです。無数の葉が太陽光発電のパネルの役割をしている様に感じます。

<出町橋西詰の老木も春の準備>

hkizasi4(平成26年3月2日撮影)

 

 

 太陽光発電では澱粉や糖は作れませんが、生活に欠かせない電気を供給してくれます。その仕組みは詳しくは知りませんが、自然の営みからヒントを得たのではと思ってしまいます。

 

 川の中へ目を転じてみますと、昨年の台風18号の影響で第137号でご紹介しましたとおり“中州”“寄州”の土がかなりの部分で流されてしまいました。

 河原でも生育出来るセイヨウカラシナは、根が深く張っているそうですが、土ごと流されてはたまりません。残された土の上には、青々とした“菜”が所々に生えてきています。

 

 そんな「セイヨウカラシナ」が美味しそうに見えますが、数が随分とすくないようです。昨年の春には、菜の花畑かと思う程に咲き乱れていた黄色い花の光景はあまり期待できないようです。

<中州、寄州は小さくなりました>

hkizasi5(平成26年3月2日撮影)

<増水の難を逃れた“セイヨウカラシナ”>

hkizasi6(平成26年3月7日撮影)

 

<瑞々しい葉を茂らせています>

hkizasi7

 そうした感想を持っていたある日、某新聞社から問い合わせの電話が入りました。ある方に記事をお願いして書いてもらったところ、「鴨川で散策の途中で“菜の花”を摘んで帰る」という文章が書かれていたが、あれは“菜の花”で正しいのか。という内容でした。

 植物に関しては、素人なので植物園の方に聞いてもらった方が良いとは思いましたが、昨年の「鴨川真発見記」でこの花を紹介している事を思い出しました。植物園の方に確認してもらった内容なので、もう一度記事を確認して連絡する事にしました。

 バックナンバーを辿っていくと、第85号「鴨川の春の彩り詰め合わせ 色とりどりの草花が鴨川を飾ります」で確かに書いていました。正確には「セイヨウカラシナ」ですが、アブラナの花を総称して“菜の花”と呼ぶ事を紹介しています。

 早速新聞社へ連絡して紹介しておきました。一つ一つの積み重ねが何かの役に立つ事があるものです。いつも手を煩わしている植物園の方の手間を一つ省く事ができました。

 

 

 桜の下で真っ白い小さな花を咲かせる低木の「ユキヤナギ」の枝にも小さな葉が顔を出しています。数日後には小さな白いつぼみがふくらみ始めました。

 

<ユキヤナギ>

hkizasi8(平成26年3月2日撮影)

<ここでは“ユキヤナギ”と“シダレヤナギ”が向かい合っています>

hkizasi9(平成26年3月2日撮影)

<白いつぼみがふくらみました>

hkizasi10(平成26年3月8日撮影)

 お隣では、“ビョウヤナギ”が少し赤みのある葉を出しています。つるつるの表面に弾かれた雨水が玉になって揺れていました。花が咲いたら何という樹木か確認してみたいと思います。

<“ビョウヤナギ”の葉に水玉>

hkizasi11(平成26年3月2日撮影)

hkizasi12(平成26年3月2日撮影)

 

 ウメの花はこの日で3部咲きといったところでしょうか。赤や白の花を咲かせています。シダレウメは少し遅咲きのようで、まだ数個の花を咲かせているだけです。

<咲き始めた紅梅>

hkizasi13(平成26年3月7日撮影)

<次々と花開くでしょう>

hkizasi14(平成26年3月7日撮影)

<白梅も負けじと>

hkizasi15(平成26年3月7日撮影)

hkizasi16(平成26年3月7日撮影)

<シダレウメは咲き始め>

hkizasi17(平成26年3月7日撮影)

 

 足元では、“アカツメクサ”が三つ葉を出しています。“シロツメクサ”のそれよりも幾分先の尖った葉で、雨のせいもあって瑞々しく感じます。

 石積みの間を割って小さな三つ葉はなんでしょうか。葉だけで見分けるのは難しいですね。

<アカツメクサ>

hkizasi18(平成26年3月2日撮影)

<なんでしょうか>

hkizasi19(平成26年3月2日撮影)

 石積みの間からといえば、白い可憐な花を咲かせるセンニンソウは今年も生えてくるでしょうか。昨年の台風18号の直前に花の咲いている写真を撮り、植物園の植岡技師に名前を教えてもらいましたが、ご紹介する機会を逸していました。今回ご紹介させていただきます。

<花を咲かせたセンニンソウ>

hkizasi20(平成25年9月9日撮影)

 

 

 これから新緑の季節を迎えます。いろんな樹木の葉の付け方にも注目して春の鴨川を楽しんでみたいと思います。

 

 特に、先に花を咲かせ、その後一気に葉ザクラとなる「ソメイヨシノ」の葉の付け方に注目してみたいと思います。

<まだまだ硬いソメイヨシノ>

hkizasi21(平成26年3月2日撮影)

 

 

 「花が先で葉が後から一斉に」という植物は外にもたくさんあります。そんな植物が花を咲かせるエネルギーは、前の年の秋までに蓄えられているのかと思いますが、不思議な感じがします。

 

 人間の生活に必要な電気も、もっと効率良く蓄える事ができたら色んな問題の解決になるのではないでしょうか。

 

野鳥の様子も見てみましょう。

 平成25年の台風18号以来、鴨川で「ゴイサギ」を見かけなくなっていました。先日あるシンポジウムの帰りに、暗くなった鴨川の四条あたりで野鳥の影が目にとまりました。

 暗くてはっきり見えませんが、どうやら「ゴイサギ」の様です。手元のカメラで撮影しましたが、鋭い目が光るばかりでやはり”はっきり”しません。

 後日、明るさ補正で確認するとやはり「ゴイサギ」でした。鴨川の工事現場に展示した写真にもゴイサギを採用しましたが、最近見かけていませんでした。

 夜行性のゴイサギはやはり夜に行動するようです。

 「壁の向こうはどんな野鳥」のタイトルに間違いが無かった事を確認させていただきました。いつもお世話になっている「日本野鳥の会京都支部」の方にも報告すると、「私も見かけていなかったので“よかった”」とのお返事がありました。

 

<暗闇の中で夜行性の目を光らせる“ゴイサギ”>

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 また別の日の早朝には、私はこれまで確認できていなかった野鳥との出会いが」ありました。ネットの図鑑で確認すると「モズ」という野鳥のようです。これまた野鳥の会へ確認をお願いして「モズ」と確定しました。

 

<鴨川では常連のようです “モズ”>

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 鴨川探鳥会では常連とのこと。まだまだ見えていないと痛感しました。そして「“モズのはやにえ”で有名ですね」とのコメントに、“はやにえ”って何と調べてみると、獲物の昆虫やトカゲなどを木の枝に刺しておく行為で、その行動の理由は詳しくはわかっていないそうです。

 また一つ勉強させていただきました。

 

 

 ちいさな尾羽を上下に振りながらぷっくりとした体型の「イゾシギ」が川を覗き込んでいます。「何か見つけたようです」次の瞬間、体の半分程を川の中へ「ジャボン」と入りました。エサを捕獲できたのでしょうか。

 

<狙いを定めて イソシギ>

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<一気にダイブ>

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 別の場所で水に頭を突っ込んでいるのは「ハシブトカラス」です。石に囲まれた水のよどみに集まってバシャバシャと水浴びをしています。さしずめカラスの露天風呂といったところでしょうか。

 

<カラスの露天風呂?>

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 水に頭を突っ込んだり、水を浴びたりと色々ですが、カワアイサのメスの浮上シーンが偶然撮れました。いつもは遠くにしか姿を見せてくれない“カワアイサ”のオスが近くに浮かんでいました。

 慌ててカメラを取り出した拍子に連写機能ボタンがオンになったようです。ピントを併せてシャッターを押している間に、オスの前にメスが浮上してくるシーンが収まりました。偶然ながらいい三連写となりました。

<カワアイサのメス水中から浮上>

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最初は日陰の位置にいたのですが、次第に朝日の当たる位置まで来ると、太陽の日に照らされて一層綺麗な姿を見せてくれました。

<カワアイサのメス>

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<カワアイサのオス>

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<太陽に照らされて>

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<くちばしはピンク系>

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川の中の様子をもう少し間近で見てみましょう。

 前回第137号でもご紹介しましたが、鴨川には礫河原がたくさん出現し、石投げをする人も多く見られます。今回はその礫河原の中に入ってみました。いわゆる五条河原です。出雲の阿国一座もここで公演をしていたと聞きます。

<五条大橋下流から上流方向を望む>

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<五条大橋下流から下流方向を望む>

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 石もいろんな色の石があります。子供の頃に河原で水晶の入った石を探したことを思い出します。「いつの頃この場所に流れ着いたのだろうか」などと考えながら一つ一つの石を眺めてみました。

<何の形に見えるかな?>

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<想像力を働かせてみてください>

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 この石は「なんの形」に見えるだろうと思ううちに、一人鴨川探検隊の気分です。子供達を連れてきて、「△◇石見つけた」と石コレクション大会をしてみるのも良いのではないでしょうか。ただし、石はその場に戻しておいてください。

 

 鴨川という存在だけで、色んな楽しみ方ができます。あなた独自の鴨川の魅力を引き出して楽しんでみてください。

 

  平成26年3月10日 (京都土木事務所Y)

 

自然の水の力を実感(第137号)

平成25年台風18号の残した中州・寄州の変化は

 

 鴨川の中州や寄州をいろいろなやり方を試行しながら除去していることは、臨時便工事編第4弾でも触れました。そして、その変化を定点観測して検証していることも以前ご紹介させていただきました。

 今回は、その定点観測から見えてくる台風18号がもたらした影響を、その傾向が顕著に表れている箇所を中心にご紹介したいと思います。

 

 平成25年9月16日の台風18号による増水の後の鴨川の印象はというと、全体的に中州や寄州の上層に堆積していた土砂が雑草もろとも押し流されて、大きめの石がゴロゴロとした「河原」のイメージが強く感じられる様になった事が一番強いです。

 

 また、出町の飛び石が土砂に埋もれて、その上に水が乗ってしまい、渡れなくなった事は新聞にも報道され、緊急的に一部土砂を寄せる事により渡る事が出来る様に対応した事も大きな影響の一つです。

<高野川 水没 平成25年10月11日>          <鴨川 半分程度埋没 平成25年10月11日>

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<カメの姿無し 平成25年10月11日>            <鴨川 平成25年10月11日>

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<高野川 平成25年11月14日>                <鴨川 平成25年11月14日>

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<出町橋から下流賀茂大橋を望む 平成25年9月16日増水時>

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 そんなイメージや緊急対応を必要とした箇所だけでなく、実際に台風直前の昨年8月の様子と、年が明けてからの様子を同じ位置から比較していきたいと思います。定点観測担当職員が感じ取った台風18号の影響考察から紹介します。増水時の様子も併せてご覧ください。

 

 最初は「礫河原(れきかわら)再生」の箇所です。先程も一番の印象として紹介した石の河原の出現です。「礫河原再生」は各地の河川で土の堆積が進み、石の露出が減少する中「礫河原再生事業」として取り組まれています。

 その「礫河原再生事業」は、洪水を繰り返した自然が作り上げてきたものを、人工的に再生する事業ですが、今回の台風18号は本来の自然の力で成し遂げたということになります。

 

 代表箇所としては、二条大橋下流左岸と丸太町橋上流右岸です。

 二条大橋下流左岸は台風前は両岸にあった寄州が流され、左岸に少し残されたのが「礫河原」です。

<二条大橋下流 平成25年8月14日>          <同左 平成26年1月15日>

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<二条大橋から上流を望む 平成25年9月16日増水時>

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<渦巻きながら流れる濁流 平成25年9月16日増水時>

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 丸太町橋上流では、河道の半分ほどの面積の寄州がありました。表層は土で一面に雑草が生い茂っていました。その表層がすっかり流されて後に残ったのが大きく広がる「礫河原」です。

 

 この礫河原が形成されたことで、以前にも増して「石切り」とも呼ばれる水面を連続ジャンプさせる石投げや、小さなお子さんが石を川へ投げ入れる姿を目にするようになりました。

<丸太町橋上流 平成25年8月14日>         <同左 平成26年1月15日>

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<学校帰りにチョット寄り道 石投げ>

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 「捨てる神あれば拾う神あり」ではありませんが、流される箇所もあれば、堆積する箇所もあります。次は中州再生(拡大)ということで、台風前に比べて中州が大きくなった箇所です。

 

 代表的な箇所は、丸太町橋下流、葵橋上流、御薗橋上流の中州です。

 丸太町橋下流では、手前の砂州が広がっています。一方で昨年8月時点で写真奥の下流側にあった中州・寄州は綺麗に流されています。

<丸太町橋下流 平成25年8月14日>            <同左 平成26年1月15日>

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 葵橋上流では、寄州の面積は半分程に減っていますが、土の層が残されているようで枯れ草が見えています。反対に小さかった中州は大きく発達しました。

<葵橋上流 平成25年8月14日>                 <同左 平成26年1月15日>

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 御薗橋上流では、写真奥の上流側の様子は大きく変化していませんが、手前の中州は表層が流されると同時に形を変えて堆積面積が増加しました。

<御薗橋上流 平成25年8月14日>              <同左 平成26年1月15日>

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 次に中州が減少した箇所をご紹介します。代表的な箇所は出町橋上流と上賀茂橋上流です。

 出町橋上流では、写真奥の上流側にヌートリアの巣として僅かに残っていた中州は綺麗に流されました。

 写真手前の大きめの中州は、一気に流れる水に中央に寄せられる様にモヒカン状に残りました。実際の中州除去工事でもこの様な形態も試行しています。

<出町橋上流 平成25年8月14日>                <同左 平成26年1月15日>

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<小さな中州で身を寄せ合うヌートリア 中州中央に5、6匹>

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<出町橋上流 9月16日増水時>

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 上賀茂橋上流では、台風以前は川を覆い尽くすかの様にどっしりと構えていた中州がありました。 

 ここでは、先程のモヒカンとは対象的にその真ん中を引き裂く様に削り取られています。御所南小学校の児童達の提案にもあった、中州の両側を残して真ん中に水を通す形態です。自然がその提案を実現したかのようです。

<上賀茂橋下流 平成25年8月14日>            <同左 平成26年1月15日>

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 河川整備の対応流量は、何十年に一度という尺度で表現します。ということは何十年に一度は今回の様な増水によって中州や寄州は形態を変えるのでしょうか。

 

<柊野砂防ダムを越えて市街地の鴨川へ 平成25年9月16日増水時>

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<流れは上賀茂地区へ 平成25年9月16日増水時>

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 先にご紹介しました箇所にもありましたが、最後に中州・寄州が消滅した箇所をご紹介します。その代表的な箇所は、荒神橋上流、荒神橋下流、御薗橋下流です。

 

 荒神橋下流では、左岸側の中州は寄州と共に礫河原の形態で残りましたが、右岸側の中州はすっかり無くなってしまいました。モヒカンで残った出町橋上流とは違い、ほんの少しの川の流れ蛇行が左右岸の流れの強さを変えたのでしょうか。

 

<荒神橋下流 平成25年8月14日>               <同左 平成26年1月15日>

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 荒神橋上流です。この場所は飛び石もあることから中州も出来やすい場所です。台風以前は、飛び石から中州へ渡って遊ぶ人々の姿をよく目にしましたが、中州は全面的に消失しました。

<荒神橋上流 平成25年8月14日>                <同左 平成26年1月15日>

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<荒神橋から上流を望む 平成25年9月16日増水時>

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 御薗橋下流では、消滅と拡大が見られます。真ん中に伸びていた中州は小さな離島の様にポツンと残るのみで少しの雨で水没します。一方左岸の寄州は礫河原として大きく拡大しています。

<御薗橋下流 平成25年8月14日>                <同左 平成26年1月15日>

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 台風18号による増水では、全体的には堆積した土砂よりも鴨川の下流域へと流された土砂が多かったという印象です。人間が重機を使って一ヶ月程かけて行う工事を、僅か一日足らずで仕上げてしまう自然の力を再確認しながら、更なる試行は続きます。

 この自然が示した川の中の変化が、今後の中州、寄州管理にいろんなヒントを与えてくれるのではないでしょうか。

 今回は鴨川の様子をご紹介しましたが、鴨川以上に変化が大きい印象のある高野川についても又の機会にご紹介したいと思います。

 

  平成26年2月20日 (京都土木事務所Y)

 

 

プロの野鳥観察を初体験(第136号)

鴨川リレー探鳥会 鴨川最下流の様子をご紹介

 

 「鴨川真発見記」では、これまでから素人野鳥観察記として数多くの野鳥を見つけては、日本野鳥の会京都支部事務局長の中村桂子さんに「これは何という鳥ですか?」と教えてもらいながらご紹介してまいりました。

 いつも一人で川を眺めながら野鳥図鑑も持たずに見つけた野鳥を写真に収めてきましたが、今回は日本野の会京都支部主催の「鴨川リレー探鳥会」に初参加させていただきました。(平成26年2月22日)

 この探鳥会は、一年をかけて鴨川の上流から桂川合流点までを野鳥観察されている企画で、今年で14回目を迎えるそうです。今回はその最下流「京川橋から桂川合流点」までのコースです。

 

 

 「行ければ行こう」という曖昧な予定でしたので、事前に参加する事はお伝えせずに、集合場所である地下鉄竹田駅へと向かいました。集合場所には早くも野鳥の会の会員さんが大きなカメラやスコープを持って集まっておられます。突然の参加に中村さんに「神出鬼没ですね~」とのお言葉をいただきました。

 

 私も小学生の時に買ってもらった双眼鏡を引っ張り出して持参しました。もう20年以上しまい放しの双眼鏡ですが使えるものです。

 竹田駅から今回の出発点である「京川橋」までは少し距離があります。とりあえず鴨川へ出て京川橋を目指します。最寄りの鴨川の橋は「竹田橋」ですが、そこから京川橋までは約2kmあります。

<竹田駅を出発>

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<竹田橋に到着>

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 鴨川に到着すると、出発点に到着する前に既に探鳥会は始まってしまいました。2km進むのももどかしそうに野鳥の会の会員さんの「野鳥魂」に火がついたようです。鴨川も下流域までくると川幅がかなり広がります。それでもスコープを手に次々と野鳥の名前が飛び交います。

 

<既に野鳥観察が始まっています 竹田橋下流>

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 普段肉眼とデジカメのズームだけが頼りの私には要領を得ません。「どこですか」と聞いてもなかなか見つけられません。少しだけ野鳥の事が分かり始めた私が、全く興味が無い人に「あそこに××が居る」と言っても、「どこ?」と言われるのと同じ感覚です。

 

 「それなら」と、双眼鏡を目にしますが野鳥をとらえるには時間がかかります。それでもなんとかとらえて会話についていくことが出来はじめました。

<寄州で休むカルガモ>

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 日本野鳥の会の皆さんということで、河川内に重機があることには敏感です。「絶滅危惧種の植物が生えていたら中州は残しますか?」との質問も受けました。「植物は保護して別の場所で生かします」とお答えさせていただきました。

<対岸では河川改修工事が行われています>

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 そうしている間にも、大きな望遠レンズのついたカメラで次々と野鳥を撮影されていく会員さんがおられます。私の小さなデジタルカメラでは、精一杯ズームしても小さな小鳥を撮影するには限界があります。

 なんであんなに大きな望遠レンズが?といつも思っていましたが、今回の探鳥会に参加して納得しました。普段鴨川を歩いていて、直ぐに取り出して瞬間の出合いを撮るには小さなデジカメが重宝しますが、遠くの小さな野鳥を撮るのにはそれなりの道具が必要なのだと知りました。私も欲しいです。

<肩に担がれた大きなカメラ>

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<やっとのことで「ハクセキレイ」>

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 川の方ばかりが探鳥会ではありません。高水敷にも目をやります。すぐ傍の木に「ジョウビタキ」のメスが留まっています。オスほどの華やかさは無いですがその姿を見せてくれました。

 

<「ジョウビタキ」のメス>

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 約2kmの道のりをゆっくり進んで、出発点の京川橋に到着しました。ここまでの下流域にはプライベートでは来たことがありません。ここでの野鳥の様子は初体験です。今年はまだ出会っていない野鳥に会うことができました。「イカルチドリ」です。しかも「イソシギ」との接近遭遇で俄然テンションが上がります。

<イカルチドリ>

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<左:「イソシギ」 右:「イカルチドリ」 同上>

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 いよいよ今回のコースの始まりです。

 ここで一人の男性が、「あれはトビでしょうかね?」と指をさされました。双眼鏡で覗くその姿は私には「トビ」としか見えません。「そうですね」と答えました。しばらくするとあれは「ノスリ」ですと女性の声。

 高く舞う姿はトビのそれと同じに見えます。双眼鏡を覗きながら、特徴を教えていただきました。上空を舞う野鳥を双眼鏡で見るなんて事は初めてですが、チャレンジしてみました。なんとかとらえる事ができました。ゆったりと舞う「ノスリ」を追いながら「これが探鳥会か」と新たな魅力を感じました。

<肉眼ではほんの小さくしか見えません>

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 足元には「タンポポ」の大きな花が咲いています。「春ですね~」といいながら先へ進みます。前方に「ホオジロ」の群れが現れました。私一人で歩いていたなら「スズメ」としか認識できません。

 その道の専門家の方と歩く事の意味はこういう所にあるんだとつくづく感じました。

<ひな壇に並ぶ「ホオジロひな」の出来上がり>

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 予定より時間が経過してしまい、桂川合流点の手前で一次解散となり、残った人で合流点まで向かいました。

すると今度は「ミサゴ」が上空に現れました。獲物を狙う様に上空でホバリングしている姿を見て皆さん「オスプレイ」と呼んでおられます。

 「オスプレイ」ってあの話題の航空機の様だから?と思いました。後で調べてみました。すると「オスプレイ」は鳥の「ミサゴ」を指すとありました。

 

 

 「今回は最後に大物が出ましたね」との言葉を聞いてラッキーと思うのでした。

 

 

 桂川との合流点に到着し、「鳥あわせ」と呼ばれる探鳥の確認をもって探鳥会を終えました。

 

<桂川との合流点 中央遙かに見えるのは「比良山系」>

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<鳥あわせ>

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 初参加の探鳥会でしたが、とても楽しく新鮮に過ごす事ができました。今回の参加は31名で会員以外の一般参加は私を含めて3名でした。とても親切に教えて頂いた皆様ありがとう御座いました。

 

 私が目にする事の出来なかった野鳥やその行動を会員さん達は見ておられた様です。後日、会員さんの撮影された写真を御提供いただきました。「さすが」の写真ですので是非皆さんにもご覧いただきたいと思います。

<イソシギ>

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(写真提供:日本野鳥の会京都支部)

<カワセミ>

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(写真提供:日本野鳥の会京都支部)

<ホオジロ>

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(写真提供:日本野鳥の会京都支部)

<ハクセキレイ>

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(写真提供:日本野鳥の会京都支部)

<ヒドリガモの群れ 飛翔>

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(写真提供:日本野鳥の会京都支部)

<トビよりも小柄な「ノスリ」>

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(写真提供:日本野鳥の会京都支部)

<獲物を探す「ミサゴ」>

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(写真提供:日本野鳥の会京都支部)

<春を告げるタンポポ>

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(写真提供:日本野鳥の会京都支部)

  平成26年2月26日 (京都土木事務所Y)

 

高等学校2年生の目で見た「鴨川真発見」(第135号)

“知らなかった”の連続 あなたはどうですか?

 

 京都土木事務所では、ホームページ立ち上げ時の縁もあって「京都府立すばる高等学校」の生徒さんを2日間インターンシップとして受け入れています。旧商業高校の生徒さんということもあって、他の受け入れ先は製造や接客のお仕事が多いです。

 

 受け入れ始めた当初は、窓口担当の補助のお仕事もしてもらっていましたが、企画科ということで、情報発信のお手伝いをしてもらう事にしました。

 

 例年は2名の受け入れですが、今年は1名の女子生徒です。

 

 情報発信をする為には、鴨川を知ってもらう必要があります。2日間のうち1日半をかけて鴨川を案内し、写真を撮ってもらいました。

 

 彼女は、高野川の近くにお住まいで、鴨川・高野川に親しんで育ったそうですが、今回の1日半で多くの「初めて知った」があった様です。たくさんの驚きを記してくれました。今回はそんな高校2年生の目で見た「鴨川真発見記」をお届けします。

 

<元気で明るい 宮脇 早(さき)さん>

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以下は宮崎さんが撮影した写真と書き残してくれた文章です。

 

◇◇「鴨川を歩いて」◇◇

◆送り火の舟形が見える。

  家からは大文字しか見えないので見ることができてよかったです。今年のおくり火は舟型を見に来てみたいと思います。

<北大路橋上流から見える送り火の「舟形」>

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◆いろんな種類の鳥がいる。

 カモやサギ、鳶、からす、はとなど、気にしていないと気が付かないような小さな鳥も 見つけられて楽しかったです。

<ドバト>            

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<ハシボソガラス>

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<キジバト>           

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<セグロセキレイ>

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◆冬の定番はゆりかもめ。

 ゆりかもめがどんな鳥なのか、今回初めて知りました。真っ白で小さくてすごく可愛らしい鳥でした。

<ユリカモメ>

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◆カモの種類にもいろいろある。

  →コガモ、マガモ、カルガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、キンクロハジロ

普段は全く気にしてみていなかったので鴨川にこんなにカモがいることやカモの種類が元から知っていた種類数よりもはるかに多いことに驚きました。

<コガモ>

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<マガモ>

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<ヒドリガモ オス>

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<寄州の草を食べるヒドリガモ>

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<オナガガモ>          

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<キンクロハジロ>

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◆カモは飛べる!

  カモが飛ぶことを初めて知りました。小学校の時のカモはずっと小屋の中にいて歩いていただけだったので飛ぶとは思いませんでした。

 飛ぶことを知って飛ぶ姿を見て意外と首が長いことにも驚きました。あと、飛ぶときに必死で羽を動かしている姿が頑張っているなと思えておもしろかったです。

 

◆サギも3種類ほどいる。

  →コサギ、ダイサギ、アオサギ

 サギという存在は知っていましたが、違いがよくわからなかったので知れてよかったです。学校の近くにいるのもサギということで、今度見たら気にしてみたいと思います。

<カワウ コサギ ダイサギ>

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<ダイサギ>

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<アオサギ>

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◆雨が降ってなくて川が濁っているときは上流で工事をしている。

  朝に工事をしているところを見てその後に下流の方に行って川が濁っているのを見てここまで濁りが続くんだなとびっくりしました。工事をすることで川が濁ってしまって苦情もあるとおっしゃっていたので、なるほどな、と納得できました。

<四条付近でも少し濁りが>

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◆川の中を重機通れる。

 これには驚きました。水の中を重機が“すーっ”と動いていて感動しました。

<重機による中州除去工事>

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◆賀茂川の河川敷は広くて人とすれ違うときにも余裕がある。

  高校の持久走で“走っている人”や自転車の人たちと何回かすれ違ったんですが、危なかったことはありませんでした。

 普段私が通る高野川の河川敷では自転車と歩いている人が当たりそうになっていることがあります。なので、有効に広さを利用していて歩きやすかったです。

<広い高水敷の公園で遊ぶ園児>

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◆地面が平らに整備されている。

  →車いすやベビーカーでも河川敷を利用しやすい。

  私は自転車やランニングで河川敷を走ることがありますが、がたがたしているところがあったりして走るのがしんどかったのですが、久々に走るときれいに整備されていて走りやすかったです。でも、平らになってスピードを出す人が多いと聞いたのでこれから走るときは気をつけていきたいです。

<ジョギングコース整備>

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◆柊野まで行くと岩がある。

  普段見ている鴨川は川底が平らで緩やかに流れているので、上流の方で大きい岩を見たときは驚きました。その岩の上に立っている木がすごく堂々としていてかっこよかったです。

<柊野砂防ダム>

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◆桜の木の中で1本だけ黄桜がある。

  黄桜という桜が本当にあるとは知りませんでした。お酒の名前で黄桜というのは知っていましたが、見たことがなかったので今度の春にぜひ、見に行ってみたいです。

◆川が広く感じる。

  川を歩きに行くたびに思っていたことです。公園のスペースがとても広くてのんびりとした空気が流れていた気がします。私の河川敷の印象が高野川の河川敷なので河川敷は狭いものというか、あまり広いものではないと思っていたので、今回賀茂川を歩いて遠くの方まで河川敷が見えていて見渡しのいい景色がすごくきれいでした。

<広く感じる川>

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◆空も広く見えるから大きく感じる。

  時期にもよるかもしれませんが、木に葉っぱがないのでより大きく空が見えた気がします。

<空も広く>

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<トンビも舞飛ぶ>

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◆桜の木が多い。

 新しく工事をしていた現場でも、あそこに桜の木を植えるだとか、この木は寄付された桜とか、川の周りにある木のほとんどが桜で、今は葉もなく寂しいですが春になると桜ですごいことになるので春が来るのが楽しみです。小さい桜の木もたくさんあって、何年後かに見てどれほど大きくなっているのかも楽しみになりました。

<半木の道 ベニシダレザクラ>

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◆人が多い。

  1日目に河川敷を車で走っていたときにたくさんの人が遊んだり、走ったり、休んだり、川を見ていたりと、すごく優雅に見えました。 

 それも整備をして河川敷が広くなり、公園の敷地が大きくなったからなんだと思いました。河川敷で座っている人たちの気持ちがよくわからなかったんですが、歩いていろんなものを見てわかった気がします。

<気持ちの良い空間>

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◆鴨川を好きな人が多い。

  お話をしていて苦情がよくあると、おっしゃっていました。好きなのがわからないですが、興味がなかったらまず目は行かないし、気にもならないと思います。

 地域の方々が鴨川のことを気にしているから、今の鴨川の姿があるように思いました。

 

◆流れがよくわかる川

  宇治川や木津川はあまり近くで見たことがないので知らないだけかもしれませんが、鴨川は浅くてきれいなので水が流れているのがよく見えます。  

なのでどんどん進んでいくように見えるので鴨川を橋の上から見るのが好きです。

<浅い流れ>

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<橋の上から眺める流れ>

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<しぶきを上げて流れる>

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◆遊べる川

  1日目に歩いたときにも言ったんですが、私の学校の友達は川で遊ぶのは危ないと言っています。宇治川は深く、木津川は流れが速いそうです。

小さい川などは大丈夫と言っていますが、私にとって川遊びと言えば鴨川でした。確かに雨が降った後などは危ないですが、それ以外の時などは危険という認識はありませんでした。川で遊べることは貴重だと思いました。

<飛び石でも遊べます>

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以上、彼女が感じ取った、そして彼女にとっての「真発見」の内容です。

 

 今回、宮脇さんをインターンシップとして受け入れさせていただいて、自分も3年前まで「鴨川」の事は何も知らなかったと思い出しました。彼女の驚きが「誰かに伝えたい」と変化した時、「鴨川真発見記」同様に鴨川のそして京都土木事務所の情報発信役を担ってくれることと思います。

 これが、今回、京都土木事務所がインターンシップを受け入れた成果として実を結ぶことを期待しつつ。

 

【おまけ】

 土木事務所へのインターンシップという事で、周囲から「ヘルメット被るの?」と言われていたそうです。それに対しては「そんな事無いと思う」と答えて臨んだ京都土木事務所での就労体験でしたが・・・。

 工事現場では「ヘルメット」の着用が必要です。この日生まれて初めて工事現場用ヘルメットを被った宮脇さんの記念の一枚がこちら。

<ヘルメットを被ってピース>

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  平成26年2月14日 (京都土木事務所Y)

 

鴨川の冬の光景 生き物達を観察(第134号)

目にしたものをそのままに

 

 鴨川真発見記も最近では、テーマを絞った企画もお届けしていますが、今回は「たまたま出会った」冬の鴨川での生き物達の様子をお届けします。

 

 今シーズンは鴨川ではあまり見かけない「キンクロハジロ」も顔を見せてくれました。鴨川真発見記第128号「琵琶湖からも鴨川へと水が来ています」でご紹介しましたとおり、今季は多くが琵琶湖疏水で過ごしている「キンクロハジロ」ですが、鴨川にも来てくれました。オスメス揃って潜水していました。

<キンクロハジロ>

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<潜る瞬間>

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 「カイツブリ」も良く目にはしますが、大抵の場合は単独もしくは2羽のペアです。この日は8羽のカイツブリが一緒に泳いでいました。しばらくすると、揃って寄り州の中に消えていきました。この辺に塒(ねぐら)があるのでしょうか。

<家族連れ?8羽の「カイツブリ」>

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<まだ色の薄い個体も> 

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 「カワセミ」に会うと嬉しくてすぐにカメラを取り出します。出している間に飛び去る事も多いのですが、この日は比較的長く、近距離でお付き合いしてくれました。

 しかしながら、手前の草が邪魔だなという感じで撮影しました。けれども、じっくり写真を見てみると、カワセミ自身は鮮明に撮影できており、草もそれはそれで有りという感じに仕上がっていました。

<カワセミの綺麗な姿>

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 「マガモ」のオスが水中に顔を突っ込んでお尻を水面から上に出している姿は、ユーモラスということで、何度か紹介しました。

 この日は、オスとメスが綺麗にシンクロしていました。それも、このポーズを綺麗に決める「オナガガモ」の目の前です。「オナガガモ」の十八番を奪うように目前でのシンクロです。

 「オナガガモ」と「マガモ」のシンクロ競演を期待しましたが、そこまでうまくはいきません。マガモの傍を通ってオナガガモは離れていきました。

<「オナガガモ」の前で“シンクロ”する「マガモ」>

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<どうですか「オナガガモ」さん>

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<息はぴったり>

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<マガモさん「まだまだだね」とでも>

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 渡り鳥のカモは、渡りをするために鴨川では繁殖しないのですが、鴨川に留鳥として残留するカモ(通称アヒル)は鴨川で繁殖しヒナを連れて歩く姿を目にします。この日は、その繁殖行動に立会ました。

 お互いに首を垂直方向に上下に動かしながら、リズムを取りながらダンスをしていました。これが求愛行動なのでしょう。すると、一方が水面スレスレまで体を沈めました。そこへもう一方が乗っかって妊活のようです。

 この一瞬だけ、普段オスとメスの区別がつかない「カルガモ」の雌雄が判断できました。

<遠くでダンスしていた「カルガモ」>

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<何か不自然>

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<下のメスは顔だけ出ています>

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<妊活完了>

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 昨シーズンは、オスの姿しか見ることが出来なかった「カワアイサ」も今シーズンはオス・メスペアで姿を見せてくれました。日本野鳥の会京都支部の方に報告すると、「私はオスしか見てません。悔しい。」とお返事がありました。

 

 カワアイサは、他のカモ類のメスに比べると少し派手な感じがします。カワアイサも潜水するので、オスメス揃った一瞬を待ちました。

<「カワアイサ」写真 上=メス 下=オス>

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<カワアイサのメス>

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 高野川に鹿が降りて来ることは珍しくなく、「鴨川真発見記」でもご紹介しましたが、これは大原から下流に下ってくる鹿です。

 

 北大路橋と北山大橋の間の高水敷に落ちていたのは、どう見ても鹿の糞です。写真中央に黒く見えるのが、御存知黒い小さな粒状の糞です。ここで鹿は何をしていたのでしょう。

<高水敷の芝の上に残された「糞」>

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 高野川の高水敷を歩く鹿の事は前述の当記事でもご紹介しましたが、ある日の朝、出勤途中の高野川で、転落防止の植え込みを通過して見通しの良い場所に出たところ、前方から見覚えのある動物がやってきました。

 高水敷を大胆不敵にこちらに向かってくるのは、鴨川で今話題の「ヌートリア」ではないですか。京都府と京都市の担当部署で試験捕獲実施の準備が進められていると聞きます。川の中や、エサやりにつられて高水敷に上がっている様子はこれまでから何度も見ていますが、高水敷で歩いていて対面するのは初めてです。

 しばらく様子を見ていると、こちらに臆することなく向かってきます。目の前まで来て、植え込みに飛び込むと、そのまま高野川へ入り悠然と泳いでいきました。この辺の寄り州に居を構えたのではないでしょうか。

<少しずつ近寄ってくる「ヌートリア」

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<人間の存在には臆せず 大胆不敵>

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<まだ来るか>

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<ここからダッシュで高野川へ>

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 鴨川真発見記では、鴨川・高野川の植物も多くご紹介してきましたが、冬の時期12月から2月の植物の様子はあまりご紹介してきませんでした。そこで、この間に見つけた植物の様子をご紹介したいと思います。今回も京都府立植物園の植岡技師に協力いただきました。

 

 護岸の石積みにしがみつくようにピンクの花を咲かせているのはなんでしょうか。ピンクの「金平糖」が付いているようにも見えます。その名は「ヒメツルソバ」だそうです。

<石積みの間を割って「ヒメツルソバ」>

fuyuiki28(平成26年1月18日撮影)

<人知れず咲く花のよう>

fuyuiki29(平成26年1月18日撮影)

 

 鮮やかな濃い黄色のつぼみが一つだけついています。この木はヤマブキなので、花を咲かせるのは春を迎えてからなのですが、気の早い一輪がつぼみを付けたようです。

<一つだけのつぼみ「ヤマブキ」>

fuyuiki30平成26年1月18日撮影)

 

 枯葉の間から一輪の花が開いています。最低限に短く茎を伸ばして、落ち葉にくるまる様に咲いているのは「シロバナタンポポ」です。春には目一杯に茎を伸ばした「シロバナタンポポ」を見る事ができますが、寒冷地仕様の一輪でしょうか。

<踏みつけてしまいそうな「シロバナタンポポ」>

fuyuiki31平成26年1月18日撮影)

<自身の葉に枯葉のふとんを掛けて>

fuyuiki32平成26年1月18日撮影)

 

 

 白いサクランボの様にたくさんの実をぶら下げているのは、「センダン」です。葉の落ちた枝にぶら下がる実は大変目立ちます。冬の野鳥に食料を供給しながら子孫繁栄をもくろんでいます。

 

<たわわにぶら下がる「センダン」の実>

fuyuiki33平成26年1月18日撮影)

<サクランボの様に甘くは無いようです>

fuyuiki34平成26年1月18日撮影)

<12月はまだ青い実でした>

fuyuiki35(平成25年12月14日)

 

 

 葉を落とした低木に赤い実を見つけました。トゲトゲが露わになったその枝に、小さな唐辛子のような、トマトのような実がなっています。よく見ると、黄色・橙と熟す過程の実もついています。

 

<クコの実?>

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(平成26年1月18日撮影)

 

 トベラは、熟した実を全開に広げて中の種子を放出しようとしています。鴨川の各所に「自然生え」しているトベラの木もこの様な種子から命を伝えているのでしょう。

<トベラの種子>

fuyuiki38(平成26年2月6日撮影)

 

 その名のとおり寒い時に咲く花の代表的な存在が、「カンツバキ」です。鮮やかな色の花の少ないこの季節、一人舞台の独断場といった感もあります。

<カンツバキ>

fuyuiki39(平成25年12月14日撮影)

 

fuyuiki40(平成26年2月1日撮影)

 

 鴨川真発見記記事作成を通じて、かなりの真発見をしてきたつもりですが、少し何かに注目しながら歩いてみると、何か「真発見」できる鴨川です。

 冬の鴨川の魅力はと聞かれて、「冬は・・・・」と言葉が出なかった一年前を思いお越し、興味を持てばいろんな魅力が見えてくる事を再確認するこの冬となりました。

  平成26年2月6日 (京都土木事務所Y)

 

 

臨時便 工事編 第4弾(第133号)

平成25年度 鴨川の工事が進んでいます

 

⑥ 四条大橋下流 高水敷の再整備

「工事現場にズラリ野鳥の写真」   ※ タイトルの数字はPDFファイル工事箇所(PDF)(PDF:121KB)

 

 鴨川の御池~四条右岸につきましては、平成22年度から順次高水敷の再整備を実施してきました。ゴツゴツとして歩き辛かった園路も、土系舗装と芝生でフラットにして御利用頂きやすくなりました。

 

 平成25年度も四条大橋から団栗橋の間を引き続き同様の整備に取り組んでおります。昨年度、一昨年度の工事でも実施しましたが、工事中にはみそそぎ川の上に仮歩道を設置して皆様に通行いただいております。

<仮歩道を御利用ください>

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 仮歩道には、鋼管の手すりに竹を巻き付けて“京都らしさ”を演出すると共に、仮囲いの壁には、通行される皆様に少しでもその空間を楽しんで頂く為に展示物を展示しています。

<竹をあしらった手すり>

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 一昨年の鴨川古写真、昨年の絵画に続いて今年度は、「鴨川真発見記」を展示しています。

<一昨年の展示の様子 鴨川古写真>

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 これまでに「鴨川真発見記」で紹介しました「野鳥」を工事現場特別版としてリメイクして野鳥の写真を解説付きでズラリと配置しました。

 約150mの壁に、野鳥の写真がざっと70枚並んでいます。鴨川や高野川で見る事の出来る野鳥の写真を仮囲いの向こうに見える光景を思い浮かべながらお楽しみください。

<鴨川真発見記の説明>                              <「コサギ」と「ゴイサギ」>

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<キンクロハジロ>                                  <ユリカモメ>

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 鴨川真発見記を御覧の皆様も、インターネットの世界を飛び出した「鴨川真発見記 工事現場特別編」を実際に現場で御覧頂けたらと思います。近くにお立ち寄りの際は是非足を運んでいただきますようお願いいたします。

<四条大橋下流右岸>                              <団栗橋上流右岸>

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<団栗橋から上流を望む1>                           <団栗橋から上流を望む2>

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 工事現場の壁の向こうには、ユリカモメが舞飛んでいます。

 

<目の前を飛び行く「ユリカモメ」>                          <獲物を求めて盛んにダイブ>

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<連続写真の様に飛び立つ「ユリカモメ」>

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 今回の「工事現場特別編」の内容は、仮囲い撤去後に改めて「鴨川真発見記」にてインターネットで御覧いただける様にさせていただく予定です。

 それでは、現在実施している工事を下流から見てみましょう。

① 名神高速橋付近の右岸の護岸工事

24年度に引き続いて低水護岸の工事が進められています。

鴨川の護岸といえば「石積み」と「巻き天端(てんば)」といわれる肩に丸みを持たせた仕上げです。以前はコンクリートの護岸でしたが、ここでも積み上げた石の上部がカーブを描くように仕上げられていきます。

<下から順次積み上げられる石>

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<最頂部は巻き上げるように>

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② 堀川と鴨川の合流部の園路整備

堀川右岸堤防は、新大宮橋の下流で鴨川の右岸堤防と接続します。昨年度に整備した堀川左岸との連絡橋を通って堀川を渡り、鴨川下流の小枝橋公園へと繋がっていきます。

<下流へと園路を伸ばします>

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<堀川に架かる連絡橋(人道橋) まだ渡れません>

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③ 新大宮橋から京都南大橋間の高水護岸整備

 

 24年度までに整備した低水護岸の工事に続いて、高水護岸の工事をしています。高水護岸は、コンクリートブロックを下地に施工して、その上から土を被せる手法で、仕上がりはいわゆる「土手」の体裁となります。

<この上に土を被せます>                                  <仕上がりはいかに>

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④ 京都南大橋から近鉄橋上流までの間の低水護岸整備

 

 24年度までに下流から京都南大橋まで完成した低水護岸工事を引き続き上流に向かって施工しています。石積みの作業は熟練の職人さんによる手作業です。石を少しずつ割りながら、キッチリとかみ合うように並べていきます。

<手作業で行われる石積み>                        <熟練の技が光ります>

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<近鉄橋付近>                                    <用意された石>

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 これまでの現場では、見かけ無かったものにお目にかかりました。現場で作るコンクリートの根固めブロック(護岸の根本が洗われないように河床に設置するもの)です。現場には専用の型枠が並べ得られ、その横に完成したブロックが整列していました。

 さらに、目新しいものがありました。造花ではありますが、フラワーポットが配置され、作業員の方の心も和ませてくれることでしょう。

<根固めブロックの型枠と完成品>

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<心和むフラワーポット>

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⑤ くいな橋から勧進橋間の高水護岸整備

 

先程の新大宮橋~京都南大橋間と同様、高水護岸の工事が進められています。完成すると勧進橋上流の様に園路が整備されて新大宮橋までの連続性が確保されます。

<くいな橋から上流を望む>                          <流水側の低水護岸は過年度完成>

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<対岸から工事現場を望む>                        <勧進橋から下流を望む>

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<フェンスの向こう側が完成形>                        <公共工事PR看板>

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⑥ 九条跨線橋から塩小路橋間の左岸の園路整備

 

 これまで園路が整備されておらず、琵琶湖疏水の放流口で分断されていた部分に、コンクリート製の四角いはこ形の構造物(ボックスカルバート)により通行が可能となります。

 

 今後設定される「鴨川ジョギングロード南コース」実現に向けて大きく前進する工事です。

<ボックスカルバート 第1放流口>                    <橋脚の横に通行スペースを確保>

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<第2放流口付近>                                   <この高さで園路整備>

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<塩小路橋に向けて園路整備>                       <塩小路橋下流へ接続>

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 そして、冒頭ご紹介しました⑦「四条大橋下流高水敷の再整備」と続き、グンと北上して、

 

⑧ 上賀茂橋から御薗橋付近の中州管理工事

 

 治水上の効果や環境への影響も確かめながら、色々なやり方を試行している中州除去も5年目を迎えました。昨年の台風18号の大水では、中州の様子も一変した箇所もあります。自然の力を感じながら更なる試行が続きます。

<落差工には土を盛って工事用通路を設置>      <川の中の通路を進みます>

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<場内で土砂を運搬 交互通行>                        <工事内容説明 施工業者設置>

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 臨時便工事編第4弾として、現在進められている鴨川の整備工事をご紹介しました。今後始まる工事もありますので、鴨川真発見記の通常便でもご紹介したいと思います。なお、25年度完成工事の様子は全体をまとめて臨時便にてご紹介する予定です。

 

 「鴨川で工事が始まっているけど、何してるんやろ」という言葉をよく耳にします。少しでも多くの方に「鴨川真発見記」を御覧いただいて、鴨川の工事を理解していただく場の一つとなる事を期待して、この辺で失礼いたします。

 

  平成26年2月4日 (京都土木事務所Y)

 

 

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