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鴨川真発見記<175から180>

 

 

ゆたかな賀茂川 -一年の白さぎの変化から考える-(第180号)

小学4年生が調査した鴨川をご紹介

 

 鴨川真発見記第143号では、「小学2年生の目で見つけた鴨川 1年間の集大成“ぼくの鴨川さんぽ図鑑”」と題しまして、当時小学2年生だった西山和治郎君が自由研究でまとめあげた鴨川に生息する生き物達をご紹介しました。

 そんな和治郎君と同じく1年間を通じて調査し作文に仕上げた小学4年生平野通永君の存在を知りました。平成26年10月22日(水)のことです「鴨川、鴨川」とことある毎に口にする私を見ている妻が、「興味あるのと違う?」と読売新聞朝刊を差し出しました。

 「小・中学校作文コンクール府代表」と見出しにありました。記事本文を読んでみると第64回全国小・中学校作文コンクール(主催・読売新聞社、後援・文部科学省、府教委)の小学校高学年の部最優秀賞に立命館小4年平野通永君の「ゆたかな賀茂川-一年の白さぎの変化から考える-」が選出され、中央審査に出品されたという内容でした。

 賀茂川で一年中見る事ができる白さぎ(白いさぎの総称)は、主に“ダイサギ”“コサギ”です。他には“アオサギ”“ゴイサギ”の様な色の付いたサギも見る事ができます。

<コサギ>                                               <ダイサギ>

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<アオサギ>                                              <ゴイサギ>

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 題名を見ただけで興味を持ちましたが、講評欄を読んで是非全文を読んでみたいという想いが湧きあがりました。その講評内容が下記の文書です。

 

【講評】(読売新聞2014年10月22日朝刊より)

 平野君 1年間独自調査

 高学年の部平野君は、学校近くの賀茂川での土砂を取り除く工事と白鷺の数の変化との関連を調べてまとめた。写真や新聞記事、同級生へのアンケート結果のグラフを盛り込み、動植物に配慮して工事を行うことで豊かな賀茂川が保たれると論じた。岡本さん(審査員:児童文学作家の岡本小夜子さん)は「1年間にわたり、独自調査を続けた作者の努力を評価した」とたたえた。

 

 鴨川の生き物だけでなく、土砂の取り除き工事にまで注目して調査されていると知り、まさに治水工事と環境に関する深いテーマに小学4年生が論じてくれた事に驚きました。このテーマは、有識者や公募委員からなる「鴨川府民会議」でも度々議題になるなど、年月をかけて試行錯誤で取り組んでいるものです。

 中州管理に関する考え方等(河川課ホームページにリンク)

※第27回鴨川府民会議 参考資料 中州管理(平成26年6月4日開催)

※平成25年度第3回アクションプランフォローアップ委員会

 資料 中州除去試行の経年変化について

 

 早速、読売新聞社京都総局へ問い合わせて、全文を読みたいがどうすれば可能かを確認しました。その時は中央審査前で作品の公表は出来ない旨回答を得ました。中央審査後に改めて連絡を入れる事となりました。はやる気持ちを抑えつつ、その時が来るのを待つことにしました。

 そして、中央審査も終わり年明けの1月中旬に再度読売新聞社へ連絡を取ると、東京本社での対応となりました。作者本人の承諾などを確認して頂ける事となり、数日後本人承諾の連絡を受け、作文の全文を送っていただきました。

 

<ゆたかな賀茂川 一年の白さぎの変化から考える 作文より>

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 「鴨川真発見記」でこの作文を紹介しなければならないと思う程に素晴らしい内容でしたので、今回ご紹介したいと思います。

 

斜字体は本文を要約しています

<きっかけ>

 社会の授業で賀茂川の水が大切に利用されている事を学習した。それでも、賀茂川川の様子が1年でいろいろ変化している事を気にしている人が少なかった。どうしてかな?

 

<調べる事>

 ①賀茂川の変化を目にした事があるか。

 ②賀茂川の変化で何か気がつく事があるか。

 この問いのアンケートで賀茂川の変化の理由を知る。

 

<目的>

 調査をして「よりゆたかな賀茂川について考える。そのためのよい点わるい点を考える。

<賀茂川の変化 作文より>

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Q1見た事がある人56%                                       Q2変化に気がつく人78%

 

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Q3写真を見て気がついた事

A:水が少ない 2人

B:草がなくなっている 3人

C:赤と白の棒が立っている

 

Q4(B・C)の原因は?

・台風で草がとばされた

・賀茂川の水量が減った

 

<調査結果から考えた事>

Q1から

 立命館小学校は賀茂川から350mのところにあり、度々出かけているのに変化を見かけた人が半分と少ない(わるい点)

Q2から

 写真を見ることで多くの人が変化に気づいた(よい点)

Q3・Q4から

 賀茂川の変化が自然に起こっていて、工事による変化である事に気がついていない

 

(京都土木事務所Yから)

 ここで、平野君が考えた事はとても大切な事です。もちろんQ3・Q4がこの後の調査につながるのですが、Q1に関しては「何事にも無関心が一番の敵、関心を持つことで物事への考え方が変化する事」。Q2に関しては、「鴨川真発見記でも度々ご紹介していますが、鴨川の様子も刻々と変化しており、その写真を比較する事でその変化を知る、そして記録する事」人の記憶はけっこう曖昧です。この事が伝わってきます。

 

そこで工事の必要性について提案

 

理科の学習で、小石や砂がたまると水が流れにくく、水の流れをとめたり、まわりの土をえぐってしまうことを学んだ。賀茂川にもそんな箇所ある。

<賀茂川に土砂が堆積している場所 作文より>

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 作文には、大雨による災害の新聞スクラップ写真が添えられており、豪雨災害の怖ろしさが綴られています。

(写真キャプション)

・2014年7月10日 大雨による土砂で流されたJR中央線の線路(中央)

 =9日午後6時すぎ、長野県南木曽町(住民提供)

・京都府南部豪雨であふれた戦川。被災直後は橋の近くに大量の木が積まれていた(2012年8月15日宇治市菟道)

 

 そして「しかし、これは僕の家のまわりのことではない。」と記されています。

 そこで、「賀茂川を調査したい。」賀茂川はおだやかな川なので新聞報道のような大きな災害は起こらないんじゃないか?という疑問が浮かんだそうです。

<おだやかに流れる賀茂川 作文より>

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 この疑問を解決するために、源流域へ行く事になりました。立命館小学校からわずかに6km上流が源流域です。源流に木や石がたまっていれば、大雨で流れ出て、新聞報道と同じような被害が出るのではないかと考えたそうです。

<平野君は賀茂川源流域の様子を見に行きました>

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 源流域は3年生の時に社会で学習した北山杉で昔栄えた地域です。今では手入れは行き届かず、山の斜面が崩れたり木がなぎ倒されて、小さな土砂崩れが起きています。

 

 ここで平野君の考え

 僕の考え!!

 「大雨が降るとこれからどんどん被害が大きくなり土砂が流れ込む。」

 賀茂川はきけんな川!!

 

(京都土木事務所Yから)

 鴨川は河川整備により水を流す能力の向上を図っており、「きけんな川」というと極端ですが、昨年、一昨年と連続して大雨よる増水が起こりました。昭和10年の大水害を上回る水量で、絶対安全な川ではなく増水による災害発生が起こりうる川として日頃の備えが必要な川です。平野君のような心構えが大切です。

<平成25年9月16日台風第18号による増水 柊野堰堤>

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<平成26年8月10日台風第11号による増水 高野川との合流点>

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 加えて作文には、西賀茂橋から撮影した土砂堆積の様子を紹介し、「工事が必要なことがわかる」とし、実際の浚渫工事の様子が紹介されています。

 

<砂が溜まって川の流れを変えている>

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<砂や土砂が溜まりすぎている。そこに草が生えて中州の部分が広くなり川の流れる部分を細くしている>

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 大雨が降ると氾濫してしまう。「工事が必要だ」

 

 今まで中州にあった草を抜いて地面を掘り、そこに溜まった砂をとって中州を川の水面と平行にしたもの。

<平野君は雨の日も傘をさして工事現場を確認 作文より>

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 ここまでの平野君のまとめを要約すると

・浚渫工事は賀茂川で定期的に行われている。

・川の流れが運んだ土や砂は自然に少しずつ溜まってしまう。

・自然の事なので防ぐ事が出来ないので、人間の手で取り除く工事が必要。

・僕が3年半見てきた賀茂川の変化は大半が浚渫工事。

 

「なぜ浚渫工事はみんなに気づかれにくいのか。」それを考える。!!

 

 平野君は気づかれにくい原因が、連続して一気に工事を進めない事にあると考えた様です。ある区間の浚渫工事の後、続く次の区間の浚渫が進められないために気がつかないのだと。ではなぜ一気に工事を進めないのか?

<ゆたかな賀茂川調査位置図>

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 そこで着目したのが、賀茂川で1年中見る事ができる白さぎの変化です。白さぎの数の変化を通じて自然と河川工事の関係を考える調査に着手しました。

白さぎの調査

<調査方法>

場所:北山大橋から御薗橋の間

 時期:2013年8月 11月 

            2014年2月 5月 8月(3ヶ月毎計5回)

 時間:2時間の間に確認できる数

 天候:晴の日を選定

 気温:各調査時の気温測定

<調査箇所 作文より>

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<白さぎの数と気温の変化 調査結果 作文より>

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グラフからわかること

①気温の高低差と白さぎの数は関係なし

②5月に白さぎの数は減った

③同じ8月でも今年は北山大橋付近で見られる数は減った

 

考えた事

※気温が低い2月に数が多いわけ

①今年は2月に御薗橋付近で工事をしていた時から数が増えました。ぼくの考えは川の工事で土の中に棲んでいたえさとなる小魚などが出てきて白さぎが集まってきたと考えます。

 

(京都土木事務所Yから)

 白さぎの中でもコサギは俊敏な動きで小魚を捕獲します。工事で重機が川底をかき回すと小魚が驚いて飛び出します。そこをさぎが狙って集まってくるのです。重機が休憩に入ると、みんな集まって重機が動き出すのを待っている様子を見る事ができます。

 

※5月に数が減った理由

 土が硬くなりエサとなる生き物が棲みにくくなり、簡単にえさが捕まえられなくなったためと考えます。

 

※去年の8月より今年の方が数が減った理由

 2月の工事で前の環境と変わってしまって、まだ完全には前の状態に戻っていないからと考えました。

 

<豆知識>

 白さぎのすみかは木の枝の間にある

  =工事のためにすみかなくなったとは考えにくい

 

調査の結果

 2月に賀茂川の御薗橋から北山大橋にかけて工事をして、川の環境が変わり白さぎの生活環境は大きく変わりました。生態が変わってしまう。人間のためにする工事は動物の生活環境を変えてしまう事が今回の調査でわかりました。

 

 川の工事を飛び区間で進める理由がわかった。工事によって動物の生活環境が変わるので工事をする方が考えて工事を進めている。植物にも考えていると思う。

 

平野君は、最後のまとめで

 工事は安心安全な生活をするために人々が工夫をして土砂を除く工事をしていること。その工事は人間の生活を豊かにする一方動植物の生活環境を変えてしまうこと。そのバランスをとるために人間は考えて工事をしていること。それが「豊かな賀茂川」だと思う。

 この自由研究を発表して、「豊かな賀茂川」みんなと話合っていきたい。そして賀茂川の一年の変化をみんなに知ってもらえたら嬉しいです。

 

 と締めくくりました。

 

 土木工事と自然の共存に視点をおいた素晴らしい作文です。大人が試行錯誤して進めている中州管理が、小学4年生の児童に伝わっている事に驚きました。

 このような視点で物事を見つめる事が出来る児童の成長こそ、今求められているのではないでしょうか。未来の建設業界や自然環境を大切にする人材の育成に期待しながら今回の記事を終えたいと思います。

 

 最後に平野君が書いたまとめ(PDF)と、賀茂川の変化の様子をでご覧ください。

※まとめPDFを見る(PDF:813KB)

 

<賀茂川の一年の変化 作文より>

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<賀茂川一年の変化 作文より>

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【追伸】

 平野君本人と保護者の方にお会いしてお話しを伺う機会を持つ事が出来ました。

 

 平野君は毎日通学時に賀茂川の様子を眺める中で、一年間の川の中の様子の変化に気づいたそうです。

 

 川の中を重機が走り回りながら土砂の浚渫(しゅんせつ)する様子に興味を持つと共に、それに伴って様変わりし、また元に戻っていく過程を知ったといいます。

 平野君が見た浚渫工事と同じ場所の様子。

 

<たまった土砂をすくい上げ>                                <賀茂川の外へ持ち出します>

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 浚渫(しゅんせつ)という言葉をよく知っていましたね。と訪ねると、賀茂川を歩いた時に、工事説明看板に書いてあった漢字の読み方を教わって「浚渫工事」という事を知ったと答えてくれました。

<土砂運搬車が川の中を行き交います>

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 そして、冬の時期は活動が鈍くなると教わった「白さぎ」の数が増えた事に疑問を持ちその原因を調べる事になったそうです。

<木の上のコサギ>                                      <現場で重機が動くのを待つコサギ>

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 「白さぎ」の数の変化に気づいたキッカケというのが、実はお母さんの影響があるそうです。“「白さぎ」を見ると幸福になる”と聞いた事があるお母さんが、「今日は何羽見る事が出来るかな」と数えていたのが平野君の調査対象に繋がったようです。

<早朝、下流のねぐらから飛来して集合するコサギ 幸せいっぱい?>

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 平野君もたくさんの「白さぎ」を見ています。幸運が巡ってくることでしょう。今年も賀茂川に関する調査が始まるようです。次はどんな成果を見せてくれるのか期待しながら追伸とさせていただきます。

                                                                                                      平成27年1月16日   (京都土木事務所Y)

 

冬の鴨川で見るものは(第179号)

歩いてみれば何かを発見 今年も小ネタをご紹介

 

 2015年を迎えて早くも半月以上が経過しました。鴨川真発見記も新しい年を迎えて原点である小ネタをご紹介したいと思います。冷え込む鴨川を歩いて行くと空に浮かぶ雲が今年の干支“羊”に見えてきました。

<鴨川上空にぽかりと浮かぶ雲一つ>

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 柔らかい羊毛に包まれたようにムクムクとした雲が、ゆっくりと鴨川の上空を横切っていきました。

<羊の様に見えませんか?>

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 鴨川真発見記第167号で花の回廊をご紹介しました折に、「ミヤコドリ」の事を詠まれた方の句碑がありました。他の句のイメージ写真を添えてご紹介しましたが、この歌に関してはミヤコドリが何なのか曖昧だったので写真を添えませんでした。

 後日、日本野鳥の会京都支部の中村副支部長さんに、ミヤコドリについてお訊ねしましたところ下記の返事をいただきました。

【中村副支部長からのメール】 

ユリカモメと都鳥のことは良く話題に上る話です。

伊勢物語の説が一番わかりやすいのではないかと思います。

 

伊勢物語にも都鳥が登場しています。

●京の都を出発した一行が隅田川の渡し舟から見慣れない鳥をみて船頭に尋ねたところ

「これがあの都鳥といい、都にはこの様なきれいな鳥がたくさんいるのだろう、といわれた。

 

と書かれているそうです。

都鳥=全体が白くて足と嘴が赤く、鴫くらいの大きさ、水面で魚を捕る

 

これらの描写からユリカモメと推測されています。

 

<全体が白くて足と嘴が赤く・・・ ユリカモメ>

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 という訳で、今回その句碑と共にユリカモメが飛び交う様子をご紹介したいと思います。

<ミヤコドリを詠んだ句碑>                                 <花の咲く頃また来ましょう>

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ひとひらの 花をみながら たたずめば 賀茂の河原に みやこどり舞ふ

<飛び交うユリカモメ四条大橋付近>                      <観光客も足を止めて>

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 鴨川の傍には多くの桜が植えられていますが、その桜がどんな種類の桜なのかは、咲いてみないと解りません。そんななかに一本名札が掛けられていました。

 「御衣黄(ぎょいこう)」とあり、裏面には「又の名を“黄桜”」と書かれています。鴨川のまわりに植えてある桜でも“黄色い桜”は数が少なく、私の知る限りでは2本目です。春になったら句の様に黄色い桜の花をみながらユリカモメを眺めたいと思います。

<御衣黄>                     <黄桜>

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 飛び交うユリカモメもいいですが、この日は川の中でバシャバシャと水浴びをする様子も見せてくれました。集団でユリカモメが水浴びをしている様子はあまり見かけ無いので思わず写真に撮ってしまいました。

<水しぶきをあげて>                                    <翼を広げて>

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<頭を水につけて>                                    <尾羽をバシャバシャ 仕上げ>

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 鴨川の「花の回廊区間」には句碑の他にも石があります。三条大橋の橋脚ではないかと思われる石柱が設置されています。三条大橋の石柱として紹介されているものは各地にありますが、ここにも同様の形の石柱が置かれています。

 二本並べて立てて置かれた石柱の一本には「天正拾」まで読み取れる文字が彫り込まれています。豊臣秀吉の命により天正18年に石柱の橋に改修されたと伝えられている事から三条大橋の流失時に流されたものかもしれません。

<ひっそりと並ぶ石柱>                                  <天正拾・・>

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 三条大橋の左岸下流にも同様の形の石柱が横たえられています。単に転がしてあるように見えますが、石とコンクリートでキチンと固定されています。本当に三条大橋の橋脚かは定かではありませんが、先人の土木工事の技を垣間見る事ができます。

<歌舞練場をバックに>                                 <先端に突起物>

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 ユリカモメが飛び交う傍では、鴨川真発見記第172号でご紹介しました“生き物救出作戦”の舞台となった災害復旧工事の護岸工事が進んでいます。一つ一つの石をハンマーで形成しながら手作業で進められています。

<一部元の石積みを残して>                             <手作業で石を整形>

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 バックホウで丁寧に石を護岸に運んで作業が進みます。石を積み込むのも一つ一つ手作業です。

<慎重に石の積み込み>                                <そっと護岸に降ろします>

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 川の中を潜水しているのは“キンクロハジロ”です。水の中から浮上してくる様子を見る事が出来ました。黒い羽の所はよく解りませんが、白い羽の部分で“キンクロハジロ”の存在が解ります。

<二羽のメスの後に白いもの>  

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<浮かび上がる“キンクロハジロ”のオス>

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 水の中の様子はタイミングがよくないと見ることが出来ません。お尻を上げて水中に頭を潜らせているカモ類の姿はよく見かけます。この日は光の角度がよかったのでしょう。首を目一杯に伸ばして川底をついばんでいる“マガモ”のペアも見る事が出来ました。

<川の中でオスの黄色いくちばし> 

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<首を目一杯に伸ばして>

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 “ヒドリガモ”の群れも「ピュー、ピュー」と鳴きながら移動していきますが、そのうちの1羽のオスが明らかに色合いが違っています。鮮やかな茶色の頭のはずなのですがグリーンが混ざっているようです。

 

 以前日本野鳥の会京都支部(以下:会)の中村副支部長から“アメリカヒドリガモ”と“ヒドリガモ”の交雑種を見たと連絡をいただいておりましたので、これがその交雑種かと思いました。

 

 “アメリカヒドリガモ”の頭は緑色なのです。念のため中村さんに確認したところ、会の中でも“アメリカヒドリガモ”なのか、交雑種なのか判断が難しく、経過観察されているそうです。“アメリカヒドリガモ”はいつも野鳥観察をされている方にとっては毎年どこかの川で見かけるのでそんなに珍しい野鳥ではないそうですが、一般の方には珍しい部類のようです。

 “アメリカヒドリガモ”の特徴は頭が緑系の色で、頬がグレー、体が茶色なのが特徴のようです。正体ははっきりしませんが、鴨川真発見記的には初登場の野鳥です。また一種類、鴨川真発見記での野鳥の仲間が増えました。

 

<普通に“ヒドリガモ”の群れと思いきや何か違う>

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上記の写真一番上の個体を拡大してみると。

<頭頂部は白っぽく>       

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<目のまわりは緑 頬はグレー>

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<前を行く“ヒドリガモ”と違う色合いの“ヒドリガモ”>

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 そして、今年も“カワアイサ”がお目見えです。昨シーズンはオスメスが一緒にいるところを見ましたが、今シーズンは“オス”しか見ていません。頭が茶髪でたてがみの様な後ろ髪の“メス”に会えることを楽しみにしています。

<今年もお目見え>        

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<“カワアイサ”のオス>

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 平成27年第1回目の「鴨川真発見記」は、鴨川を歩いていて目にする光景をご紹介しました。今年もよろしくお願いいたします。

                                        平成27年1月19日 (京都土木事務所Y)

 

 

サンタ姿で鴨川を楽しむ(第178号)

今年もサンタマラソン大会で全国からの参加者が交流

 

 平成26年12月23日(火)第13回サンタマラソンが開催されました。人との交流を目的としたこのマラソン大会に今年も多くのリピーターが集い、感動を分かち合い交流を深める一日となりました。

 昨年の第12回大会の様子は、鴨川真発見記でもご紹介しましたが、1年ぶりに会う参加者も私の事を覚えていてくださいました。そんな久しぶりの方、初めましての方が鴨川を楽しんでおられる様子をご紹介したいと思います。

 昨年ブラックサンタで参加の遠く網走からお越し頂いた方は、今年は青いブルーサンタ姿で参加となりました。

<自称“ブラックサンタ”の弟“ブルーサンタ”>

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 今年の流行語大賞の一つに輝いた「ダメよ~ダメダメ」の日本エレキテル連合のお面を付けて参加のお嬢さんも笑顔です。

 

<ダメよ~ダメダメ>                   <息を合わせてジャンプ>

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 高水敷には赤いサンタのランナー、鴨川には白い“ユリカモメ”が駆け抜けていきます。

 

<水面近くを飛ぶ“ユリカモメ”の群れ>

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 昨年は天使の衣装で羽を付けて参加の双子の少女は、今年は和服の着物生地で作ったサンタ姿で参加されていました。元気に走る双子の姉妹のお母さんは、双子用のベビーカーに本人達の代わりに赤ちゃんの人形を乗せて参加です。

<双子の姉妹とチップとディール お母さんはトナカイ>

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 昨年の大会で前日にプロポーズという関東から参加されたカップルは、今年は感動を演出するスタッフとして参加されていました。参加者からスタッフへとサンタマラソンに関わる人の交流が広がっていきます。

 

<今年は給水係のスタッフとして参加のカップル>

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 お仕事で台湾からお越しになり、前回第12回大会に参加され国際交流の場とされた参加者の顔がありました。京都に滞在が延長となり、昨年もらった感動をスタッフとして伝えたいと今大会は裏方として活躍されていました。

<写真中央の背の高い男性が台湾からのスタッフ>

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 今年もワンちゃんが参加しています。ワンちゃんサンタを介して会話が広がり縁がつながります。

<ワンちゃんサンタ>

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 第11回大会の時から三回目のお母さんと息子さんに再び出会いました。「お久しぶり」と声を掛け合って写真を1枚パチリ。2年前は歩くのがやっとだったお子様も大きくなりました。

<ピース でも少し恥ずかしそう>

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 サンタマラソンの楽しい様子につられて“くまの人形サンタ”も飛び入り参加です。ポーズを決めて記念撮影となりました。

 

<走っている感じで>                <記念撮影>

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 二条大橋上流の飛び石では、グループ参加の皆さんでしょうか、飛び石に並んで記念撮影のスタンバイが始まりました。皆さん両手を大きく広げてこちらも笑顔でポーズです。

<飛び石に整列>                                          <笑顔でポーズ>

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 厳しい寒さが続いていた師走の鴨川ですが、この日の鴨川は太陽が降り注ぐ暖かい中での開催となりました。その青空を見上げると青い空をバックにセスナ機が旋回していました。空の上からも応援してもらっているようです。

<お天気に恵まれて>

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<鴨川の上空を旋回するセスナ機>

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注:このセスナ機はラジコンではありません。

鴨川でのラジコン飛行機類の使用は他の公園利用者の安全上の理由からお控え願います。

 

 コース途中に架かる御池大橋では、東側の様脚の耐震補強工事が始まっています。昨年の大会時には西側の橋脚が工事されていました。京都市の橋の耐震補強も着々と進んでいるようです。

<耐震補強工事が始まった御池大橋>

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 ゴール地点では、フィニッシュするランナーを迎えるシャボン玉を飛ばしながらその時を待つ少女の姿もあり、そのシャボン玉を追いかける小さな少年の姿がとてもほのぼのとしていました。

<口元から噴き出すシャボン玉>                             <シャボン玉キャッチ>

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 マラソンタイム終了が近づいて、少し飽きてきたのか少年が水辺に近づいて石投げを始めました。お母さんが注意するよう促しながらやさしく見つめておられました。少年少女の皆さんは大人の人と一緒に川に近づいてくださいね。

<石投げは楽しいな>

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 そしていよいよゴール時間となりました。みんなで仲良くゴールのアーチをくぐり、最後はサプライズが待つ親子を迎え入れて無事大会は終了しました。

<続々とゴールする参加者>

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 今年も発起人の「人との縁を結ぶマラソン大会」というコンセプトが充分に活かされ、前大会から繋がれた人の縁を実感する大会となりました。

 

 京都府も山田啓二知事のもと「大交流の時代」を掲げて様々な分野での交流作りに取り組んでいるところです。鴨川が様々な方々の交流の場として御利用頂いている事に感謝しながら会場を後にしました。

 

 平成26年の鴨川真発見記はサンタマラソンで締めくくりです。次回は新年にお届けしたいと思います。皆様良いお年をお迎えください。

                                                                                                      平成26年12月24日  (京都土木事務所Y)

 

高野川へ注ぐ宝ヶ池でお宝発見(第177号)

色鮮やかな“おしどり”が鴨川真発見記に初登場

 

 鴨川真発見記第176号では、尺八池から鴨川へ注ぐ若狭川を紹介しました。今回は鴨川流域でもポピュラーな“宝ヶ池”をご紹介したいと思います。宝ヶ池の水は、近接する岩倉川へと流れ出て、高野川と合流し、鴨川へと注ぎ込みます。

 宝ヶ池の歴史は松ヶ崎の歴史と共に後日詳細にご紹介したいと思いますが、現在の宝ヶ池の様子をご案内したいと思います。

<比叡山・国際会館をバックに宝ヶ池>

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 宝ヶ池は何度訪れた事がありますが、野鳥を意識して見た事がなかったので、池のまわりを一周して冬鳥を観察してみました。

 

 最初に確認したのは、定番のマガモです。太陽の光に照らされてアオクビといわれる雄の緑色の頭がメタリックに輝いています。

<オス三羽にメス一羽 マガモ>                           <光る青い首 マガモオス>

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 ご夫婦で双眼鏡を覗き込んでおられる方が、「出て来た!」といいながら観察されているのは何だろうとカメラのズームを拡大してみると、ホシハジロの様です。あまりに遠いので、もっと近い所まで行ってから撮影しようと歩いていると、私にとっては初めての出会いが待っていました。

<潜水から浮かび上がった ホシハジロの雄>

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 オシドリの雄がその綺麗な彩りの羽を披露してくれています。特別に綺麗な色彩にうれしくなって何枚も写真を撮らせて頂きました。オシドリを広辞苑で調べると、「おしどりふうふ」というよく聞く言葉も掲載されていましたので、その説明を転載させていただきます。

<初お目見え“オシドリ”>                                       <鮮やかな彩り オス>

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<後から見ても綺麗>                                        <オス集合>

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【おしどり】広辞苑第6版より

 

 ①カモ目の水鳥。冬から春の雄は特に美しく、翼には橙色の思い羽がある。雌は暗褐色。好んで樹上にとまり、巣を高い樹の洞中に造る。東アジアの特産で、日本にも広く分布。季冬>

 ②夫婦・男女の仲良く常に連れ立っているさまをいう語。

おしどりふうふ

(おしどりがいつも雌雄一緒に泳いでいることから)仲の良い夫婦。

<目を閉じた顔も可愛い>                                    <なんともオシャレ>

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<雌も他のカモ目と比べて個性的 下がメス>

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 カルガモが頭を羽に潜らせて浮かんでいます。先日テレビ番組で「浮寝鳥」という言葉が紹介されていましたが、この状態を指す言葉だそうです。越冬するために飛来した水鳥が水に浮いて寝る様で、俳句などの冬の季語に用いられる言葉でした。

 

<“カルガモ”浮寝鳥スタイル>

 

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 その傍では、ガチョウが一羽佇んでいます。ガチョウは羽毛ふとんにも用いられるなどその羽が人間の防寒にも役だっています。このガチョウは宝ヶ池公園で飼育されているのでしょうか。くちばしのコブがいかにも強そうなイメージです。

 

 

<白鳥か? “ガチョウ”でした>

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 カワウが水面に突き出た杭の上に留まっています。お尻から白い排泄物が水面に広がりました。自然の水洗トイレでしょう。

 

<杭に留まる“カワウ”>                                       <水面に広がる排泄物>

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 カイツブリがこちらを向いています。小さな野鳥ですが、近くだったので鮮明に撮影する事が出来ました。

 

<水もしたたる“カイツブリ”>  <金色の目>

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 少々逆光気味ですが、先程遠くから眺めたホシハジロを間近で見る事ができました。色合いがわかりにくいですが、光る目が印象的です。「浮寝鳥」のスタイルで寝ている個体も見る事ができました。

 

<国際会館側から見る宝ヶ池>

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<ホシハジロ>                                              <赤い目>

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<“ホシハジロ”の浮寝鳥スタイル>

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 そして、国際会館の傍に岩倉川へと流れ出る放流口があります。水位の低いこの日は取水口からは水が流れ出ていませんが、ここからその流れが始まります。

 

<岩倉川へ>

 

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 一時間足らずで1.5kmの宝ヶ池のまわりを一周して、冬の宝ヶ池を満喫する事が出来ました。初めて見る野鳥を発見すると、宝探しのお宝を探し当てた様な気分になります。

 

 

<宝の池 宝ヶ池>

 

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 また一種類、宝ヶ池で「宝」の様な野鳥を発見して、寒さも吹き飛ぶ喜びを噛みしめながら宝ヶ池を後にしました。

 

                                     平成26年12月15日 (京都土木事務所Y)

 

鴨川へと注ぐ流れも様々 暗渠をたどってその名は?(第176号) 

御土居を再確認しながら

 

 鴨川には様々な水の流れが合流している事は鴨川真発見記でも何度かご紹介してきましたが、この水は何処から流れてきているのだろうと気になっていた流れがありました。

 

 それは、御薗橋下流右岸から流れ出る水です。地図を見ても道路があるばかりで、水の流れを確認出来ず、農業用水路だろうと思い込んでいました。

 ある日、「暗渠でもたどれるのでは?」「農業用水路なら今も利用されているのでは?」とマイブームが暗渠となりつつある私の血が騒ぎ出しました。

<御薗橋から下流を望む>                           <右岸から合流する流れ>

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<左岸から眺めた様子 高水敷に橋>

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 そこで、まずは堤の向こう側(西側)の様子を見に行ってみました。堀川通りの拡幅前に架かっていた橋の東側が見えました。傍に寄って親柱を覗くと昭和39年3月竣工 御薗小橋とあります。

<ちゃんと橋があります>

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<昭和39年3月竣工>                               <御薗小橋>

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 道路の西側には堀川通り拡幅の際に移設されたのでしょう。河川名が刻まれていました。「若狭川」とあります。まずは川の名前がわかりました。

<橋の西側>           <若狭川>

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 その横には史跡御土居が保存されています。洛中をぐるりと囲んでいた御土居の北の端を流れていたのが若狭川だったようです。御土居については、京都市さんの設置されている説明板に簡潔に記述されていますので、そのまま書き写させていただきます。

 

【史跡 御土居】

 

 御土居は、天正19年(1591)豊臣秀吉が長い戦乱により荒廃していた京都を整備すべく都市計画を行ったとき、外敵の襲来にそなえ、その防塁として築いた土塁(土居)である。その範囲と構造は右図のとおりで、延長は23kmに及び、これによって京都が洛中と洛外に分けられた。多くの人々を動員して築造した御土居ではあったが、江戸時代になると堤防としての役割を果たしていたものなどを除いては無用のものとなり、やがて近代になると開発により次々とこわされ、北辺を中心に部分的に残存するのみとなった。

 ここ紫竹上長目町、同上堀川町に残る御土居は、御土居の北東隅にあたる重要な部分であり、昭和5年(1930)7月8日、市内に残る他の7箇所とともに京都の沿革を知るうえで、またわが国における都市計画の歴史を知るうえで重要な遺跡として国の史跡に指定された。なお、その後、北野天満宮内の1箇所が追加指定され、現在では9箇所の御土居が国の史跡となっている。

                                                       京都市

<史跡 御土居>

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<史跡 御土居 説明板>

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<9つの御土居 御土居の外には堀又は川>

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 昔流れていた堀川との関係は、又の機会に調べて置くとして、

9つの史跡御土居は下記のとおりです。

紫竹  :北区紫竹上長目町・堀川町
盧山寺:上京区寺町広小路上る北之辺町
西ノ京 :中京区西ノ京原町
北野  :上京区馬喰町
平野  :北区平野鳥居前町
紫野  :北区紫野西土居町
鷹ヶ峯:北区旧土居町3
鷹ヶ峯:北区旧土居町2
大宮 :北区大宮土居町

(京都市ホームページより)

 

 御土居巡りツワーなんていう街歩き企画もあるのでしょうね。

 さて、若狭川をたどる”ひととき”にお付き合い願いましょう。並行して走る道路と同等の幅の歩道が続いていきます。若狭川をおおきなコンクリート板で蓋をした様な構造で大きな側溝蓋といった感じです。

<幅広の歩道にガッチリ車止め>                     <右の車道と同じくらいの幅>

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 途中にあるグレーチングの蓋からは、水が流れる音が聞こえてきますので、そのまま西に緩やかな傾斜をたどっていきました。途中塀に囲まれた細い途中となり、再度視界が開けます。

<水音が響きます>                            <若狭川ギリギリに家が建っている場所>

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<アスファルトで固めた部分も>                     <形状が変わりました>

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 しばらくすると、そのコンクリート板がなくなって、全くの道路となってしまいました。

 どこへ続いているのかとキョロキョロしていると、目前のお家にお住まいの方から「何かお探しですか?」と声を掛けられました。「この辺りに川が流れていたと思うのですが?」と尋ねると、「全部蓋してしまったよ。このまま真っ直ぐ西へ“尺八池”から流れていて、今もその池はあるよ」と教えて頂きました。

<真っ直ぐ西へと伸びる道>

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 この辺りから登り傾斜がきつくなってきました。グレーチングの側溝蓋を頼りに坂道を登っていくと、水の音が聞こえてきました。開渠部分にたどり着きました。

<傾斜がきつくなってきました>                         <いよいよ開渠部分へ到着>

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 川沿いには用水路が流れて行きます。上流で取水しているのでしょう。現役の農業用水路の様です。更に川沿いに通路を進むと、右岸側は行き止まりです。住宅沿いの道をしばらく行くと水の流れを確認出来ました。

<川沿いの用水路>                                <この先は行き止まり>

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<開渠で流れる水路>

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 さらに進むと、尺八池の下にたどり着きました。最後の急勾配の坂道を登り切ると尺八池に到着です。何か野鳥がいないか目を凝らすと、マガモが肉眼で確認できました。カメラを向けて遠くのカモをなんとか撮影していると、マガモでない“何か”の存在が確認できますが、目一杯の望遠で撮影するので、手ぶれで何かわかりません。後刻画像を拡大してみるとどうやら“ヨシガモ”の様です。

<尺八池に到着>

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<マガモ オス>                                      <全部マガモかな?>

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<チョット違うような>                                   <こっちはマガモ>

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<写真真ん中がヨシガモ>

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 鴨川では一羽だけ居着いた“ヨシガモ”がいますが、ヨシガモは沼や湖を好むようです。鴨川のヨシガモは渡りをしなくなって3年目となります。野鳥愛好家の間ではチョットした話題となっているようです。

 

 最後に若狭川の流路を地図に落としてみました。赤線部分が暗渠として道路になっている部分です。

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 今回は、また一つ「なんだろう」をたどることで、「知らなかった」“若狭川”の存在を知る事が出来ました。

                                                                                                   平成26年12月10日  (京都土木事務所Y)

 

 

2014秋の鴨川・高野川をまとめてご紹介(第175号)

晴の日も雨の日も 光の変化を感じながら

 

 12月に入りメッキリ冷え込んで秋が足早に過ぎて行きました。今回は、2014年秋の鴨川の様子をまとめてご紹介したいと思います。雨の日、晴の日取り混ぜて“あんな光景”“こんな光景”をお楽しみ頂ければと思います。

 

 夜が明けて、空が明るくなって来ると、その光を受けていち早くその存在感を示すのは、水の流れ“川”です。午前6時前、北山大橋から南を望むと、うっすら赤く染まった空の色を川面が照らし出しています。

<淡い紅に染まる鴨川>

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<早朝散歩の皆さんの姿も見えます>               <昼間の様子はこんな感じ>

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 最近、特に目に付くのはコサギの群れです。そのコサギが南の方角から群れて飛んできました。コサギの活動が始まったようです。

<次々と通過する“コサギ”の群れ>

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 サクラの葉が赤く色づいていても、太陽に光が当たるのと、当たらないのでは印象ががらりと変わります。ほんの数分のうちに日が当たったり、陰ったりで様々な様子を見せてくれます。

夕日に照らされた赤いサクラ葉と比叡山が秋を感じさせてくれます。

<陽が差していないとき>                   <いるとき>

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 雨の日の鴨川・高野川の様子を見てみようと、傘を差して高野川を歩いていると、この近辺では初めて出会う野鳥とばったりご対面です。“オオバン”が一羽だけヒョコヒョコと泳いでいました。

 雨の日は陽の光がありませんので、黒い体の“オオバン”は見落としそうになりましたが、白いくちばしとその上の白く丸い班が目印となりました。真っ黒な体に目も黒で、どこに目があるのか解りません。

<一羽だけ“ヒョコヒョコ”と>                     <“オオバン”>

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 黄色いお腹を覗かせているのは、“キセキレイ”です。背中の部分はまわりの石とあまり区別がつきませんが、お腹の黄色がよく目立っていました。

<黄色のお腹が目立つ“キセキレイ”>

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 一人で散策しながら、川を眺めるのも楽しいですが、晴天の鴨川を大勢で歩くのも更に楽しいものです。カトリック京都司教会主催の「ウオーカソン」に合流させて頂きました。

<晴天の鴨川 北山大橋から南を望む>

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 半木の道横の斜面では、子供達の楽しそうな声が響いています。綺麗に刈られた草の斜面をシートに乗って滑り降りてみんな笑顔です。特別な道具が無くても充分に自然の中で遊べます。

<ヨーイ>                                <スタート>

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 すぐ傍の飛び石でも、元気な声が響いています。北山大橋下流の飛び石は、比較的ブロックの設置間隔が狭く、走って渡る子供もいました。飛び石に降りて、川の水面近くから眺める鴨川も絵になります。京都土木事務所のHPのトップページにもその風景を使用しています。

<北山大橋下流の飛び石>

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 キラキラ光る秋の鴨川で、鴨川のあれこれをお話ししながら楽しい一時を満喫しました。

 

<ゴールに向かって出発>                                <気持ち良く歩けました>

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<ポッカリ浮かぶ雲を眺めて>                             <おしゃべりしながら>

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 空から光を投げかけるのは、太陽だけではありません。ミラクルムーンと呼ばれる月の光が高野川に降り注ぎます。曇り空で「今日は見る事が出来ない」と思っていると、雲の切れ間から光が注ぎ始めました。しばらく待っていると、見事な満月が顔を出しました。

<雲の切れ間から差す光>                      <クッキリ月の輪郭が見えました>

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<月の光に浮かび上がる比叡山>

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 また違うある日、高野川を歩いていると、川の中に“みおすじ”がつくられていました。川の中の石をむやみに動かす事は河川法で制限されていますが、この遊びは学習としては良い見本だと思います。

 

 礫(れき)河原の寄州に水路を開削して、水の無い所に川の水を引き込んでいる様子が再現されているかの様です。ある程度の水量で、この水路も姿を消すこととなります。

<上流側から三つの水路>                              <三川合流で再び高野川本流へ>

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<僅かな高低差を利用して>

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 川面に波紋がある場所では、野鳥の姿もゆがんで写りますが、静かに流れる場所では、鏡のようにクッキリと写し出されます。川面に浮かぶユリカモメの顔がはっきり写っていました。

<波紋にゆれる“ユリカモメ”>                               <クッキリ写った“ユリカモメ”>

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 再び雨の日の高野川です。“三羽ガラス”という言葉がありますが、この日目にしたのは“三羽コサギ”です。綺麗に整列して仲良くたたずんでいました。

 その傍では、縄張り争い争いでしょうか、「自分の方が大きいぞ」といわんばかりにくちばしを上に向けてにらみ合っていました。

<仲良く並ぶ“コサギ”三羽>             <首をすくめています>

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<二羽の“コサギ”の睨み合い>          <体を大きく見せて>

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 皆様は今シーズンの紅葉をたのしまれましたか?私は青空をバックに、また比叡山をバックに、高野川で真っ赤に染まる一本の“もみじ”が印象的でした。

 

<青空をバックに>                                       <比叡山をバックに>

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 太陽の光が川面に届いて、様々な表情を見せてくれます。ユラユラと流れる川面一面に光が反射しているかと思えば、流れがゆるやかで少し深い場所では、記者会見でたかれるフラッシュの様にチカチカと発光させる反射と行く先々でまばゆい光がショーを見せてくれます。

<川面に広がる光>

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<水の流れにフラッシュの閃光の様な光>

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 キラキラと点滅するように見せる光の世界を歩いていると、とても素晴らしい光景に出会いました。動画でお見せ出来ないのが残念ですが、秋の植物“ススキ”の穂に川面からのゆれる光が透かされて、まるで深海の生物の様に揺らめいて見えます。しばし足を止めて見入ってしまいました。

<川面の反射光が“メラメラ”とススキの穂を揺らす様に>

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 秋の日の“あれこれ”いかがだったでしょうか。光に着目して鴨川・高野川を楽しむのもお勧めです。

                                        平成26年12月10日 (京都土木事務所Y)

 

 

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