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鴨川真発見記<193から198>

 

 

 

鴨川で繁殖するチドリの生態に迫る(第198号)

チドリ物語

 

 鴨川真発見記第194号では、日本野鳥の会会員の三宅氏のコチドリの雛が泳ぐという報告書を元に“コチドリ”の繁殖の様子をご紹介させて頂きました。

 三宅氏にお会いして、写真データを提供頂いたのですが、その時チドリのお話しを聞かせて頂きました。そのお話しが実に興味深く、ドラマティックでした。

 この物語を鴨川真発見記を御覧になっている皆様にもご紹介したいと思います。三宅氏も「一般的な市民の皆さんに、すぐ傍の鴨川で繰りひろげられている生態に関心を持って欲しい。」と快く写真データの数々を御提供頂きました。

※今回の写真は全て三宅氏に提供頂きました

 

 鴨川で見かけるチドリの類は、京都府レッドデータブックの準絶滅危惧種“イカルチドリ”と以前にご紹介しました“コチドリ”です。

 

【水浴び】

 最初に“イカルチドリ”の様子を見てみましょう。小さな野鳥が鴨川で水浴びをする様子は度々目にしますが、保護色で見つけづらい“イカルチドリ”のその姿はまだ見たことがありませんでした。

<さて身だしなみを整えよう>             <うーん気持ちいい>

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【卵の殻処分】

 水浴びをして身だしなみを整えて、子育てに戻ります。イカルチドリは一日に1個、4日かけて4つの卵を育てます。1羽目が生まれました。以前にも紹介しましたが、チドリの類の卵は石ころとそっくりにカモフラージュされていますが、卵の中は真っ白です。

 雛が抜け出た後は白い部分が目立つので、天敵に卵と悟られます。そこで、生まれた後の卵の殻は、遠くへ捨てに行くのでした。

 捨てるというか、巣から離れた所の川の流れに乗せて川底に沈めるのですが、うまく流れない時にはもう一度拾い上げて、更に遠くへ流しに行きます。念には念を入れます。

<まだ目が見えないよ 雛>              <殻は遠くへ捨てましょう>

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【体温調整】

 “イカルチドリ”は生まれてからしばらくは、自力で体温を保つ事が出来ない“変温動物”の期間があります。寒かったり、暑かったりすると、親鳥が膨らませた羽毛の中で体温を維持するのです。ただ甘えているだけでは無いのです。

<目も開いて動き回れるよ>             <僕たち3きょうだい全員入れちゃう>

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【警戒】

 雛の天敵は、カラスやイタチなどです。カラスが近づくと、つがいの2羽で警戒にあたります。雛は保護色で見つかりにくいですが、ピタッとカラスをマークします。鴨川はカラスの餌も多いので、めったに雛を攻撃しないそうですが、親鳥は厳重な警戒線を張ります。

<ん!カラスが近づいている>             <私は陸から 僕は空から 急行>

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<カラスは餌を咥えているがピッタリマーク>         <まだまだ油断は禁物>

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【営巣地縄張り争い】

 ここで“コチドリ”にも参加して頂きましょう。“コチドリ”が営巣している縄張りに割って入ったのが“イカルチドリ”です。コチドリと比べて体の大きなイカルチドリが「出ていきな」とばかりに攻撃を仕掛けます。

 

 野鳥の体は、フワフワの羽毛に包まれているので、少々こつかれても傷つく事はありません。それでも体の小さいコチドリは体格的に不利です。つがいの相方を呼んできて睨み合いが続きました。

 

 このお話しには、前段があります。雛が遊ぶ縄張りはイカルチドリも同じ事で、先に営巣していたイカルチドリの雛が、コチドリの巣に近づいたために、コチドリの親鳥に馬乗りになって“こてんぱん”に攻撃されました。

 

 その様子を見たイカルチドリの親が報復措置として、コチドリの親に攻撃を仕掛けたのです。砂地に営巣するイカルチドリと石ころの礫河原に営巣するコチドリ、たまたまこの中州では隣接してその条件の場所があったのでした。

 

左:コチドリ 右:イカルチドリ

<この縄張りは明け渡してもらおう>         <只今子育て真っ最中!>

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両端:コチドリ 真ん中:イカルチドリ

<雛たちはつがいで守る!>

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【守られる雛たち】

 天敵からの警備や縄張り争いの中で、親鳥に守られながらひな鳥はすくすくと育っていきます。そんな雛たちの様子です。イカルチドリの雛の水かきもハッキリわかります。

<安心・安心 お散歩>                 <大きな脚でしょ>

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<どっちへいこうか>                  

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<水かきがよく見えるでしょ>

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 今回は、三宅氏にお話し頂いた“イカルチドリ”“コチドリ”の子育ての様子をご紹介させて頂きました。写真を見ながらお話しを聞くと、そのシーンが何を意味しているのかよく解ります。

 あなたの知らない、私も知らなかった“チドリ”の世界を知る事が出来ました。

 ここで、15年間「鴨川リレー探鳥会」を実施し、野鳥の生態を継続観察されている(公財)日本鳥類保護連盟京都(元日本野鳥の会京都支部副支部長兼事務局長)中村桂子氏からのメッセージをお伝えします。

【以下メッセージ】

 京都府では、準絶滅危惧種として「イカルチドリ」と「カイツブリ」が指定されていますが、共に鴨川水系で繁殖が確認されています。(上賀茂から五条間、高野川)

現在も実施されている除草時期について下記のとおり配慮して頂きたい。

 

◆配慮要請内容

 希少鳥類の繁殖に配慮し、繁殖期である4月~7月迄は高水敷、護岸の除草に止め、中洲、寄洲の除草は繁殖期後の8月~9月中の実施として頂きたい。

 また、10月中旬頃になると渡り鳥のカモたちが飛来します。その際、中州には少々の草がないと、餌や避難場所として中州を利用できません。

 除草により全ての草を刈り取るのではなく、ある程度残して除草願いたい。

 

 【京都府京都土木事務所の対応】

 メッセージに対応する事とし、繁殖区間の中州・寄州の除草については、8月~9月中の実施とし、約50cm残して除草することとする。

 

 準絶滅危惧種の繁殖に配慮の要請に対して、鴨川の整備・管理を担当する京都土木事務所としても、最大限の配慮をさせて頂いています。

                                        平成27年7月17日 (京都土木事務所Y)

 

 

鴨川源流域雲ヶ畑 足谷を訪ねて(第197号)

街中では見られない自然を満喫(後編)

 

 前回に引き続き、足谷の様子を後編としてご紹介させて頂きます。休憩を挟んで歩を進める事ほんの少しで、赤い石が鎮座しています。肉の塊の様な赤い石は、まだ日本が海底にあった時にできた石だそうです。

 

 川の中では、赤い石が水に洗われてその存在感を示していました。

<赤石の解説>                                         <川の流れの中にも赤石>

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 白い花ばかりかと思っていると、“カタバミ”が黄色い小さな花を咲かせています。“リュキュウマメガキ”という柿の木も“小さな小さな”実を付けています。

 そこに実がなっている事を説明されなければ気がつかないほどの大きさです

葉をみるとお馴染みの柿の葉ですが、実は大きくならないそうです。

<カタバミ>                                               <リュウキュウマメガキの小さな実>

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 足元には、苔の間から小さなキノコの様な植物が顔を覗かせています。みかんの様な?シメジの様な?なんでしょう。

<見落としそうな小さなキノコ?>

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 前編でご紹介しました“ジャケツイバラ”は野草といった見かけでしたが、そのまま成長していくと、御覧のように太い木の様な様相です。トゲも巨大に成長しています。先の鋭いトゲとは違い、大きなぶつぶつで「鬼の金棒」のモデルになったのでは、との感想もありました。

<太く丈夫なツルが弧を描いています ジャケツイバラ>

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 陽の光に照らされて咲いているのは、ツルアジサイです。その傍らには、花の形を残したまま枯れた花がありました。自然のドライフラワーといった感じです。

<ツルアジサイの花>                                      <その横にはドライフラワー?>

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 赤い小さな実が落ちていました。何処から?と上を見てもわかりませんが、傍にはサクラが生えていました。もしかしたらサクラの実ではないでしょうか。

<小さな赤い実>                                       <サクラの木>

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 足元にも気を付けながら進んでいくと、もう飛ぶ事も出来なくなった“ハチ”が這い回っていました。体中が毛に覆われたこのハチが、花粉にまみれて受粉のお手伝いをするそうです。泡に覆われた何かの卵も発見です。

<毛むくじゃらのハチ>                                   <泡に包まれた卵?>

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 ぴかぴか光る樒の葉に目を引かれました。緑の葉も若葉はエンジ色で出る様です。若葉が紅い植物も多いです。残っている低木は鹿が食べない種類です。

 

<光る樒の葉>                                          <紅い若葉>

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 足元に小さな緑のイガグリが転げていました。上を見ると、小さな“シバグリ”も実を付けています。シカやイノシシも大好物で、実りの秋には人より先に“ご馳走さま”だそうです。

 

<小さくてもしっかりイガグリです>

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 岩がむきだしになっている場所に来ました。海底で噴火した際に、どろどろと流れ出た溶岩が、枕のように重なって冷え固まった様子が目の前にあります。

 ルーペで見ると、溶岩が冷え固まる時に出た気泡のあとが“つぶつぶ”と付いています。

雲ヶ畑が海底にあった事の証です。

<折り重なる溶岩石>       

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<割れた断面は楕円 枕状です>

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 すぐ隣には、断層面が滑った跡があります。断層となっている部分は、周りよりももろく、その場所に沿って谷筋になっています。何億年という気の遠くなりそうな時間を感じました。

自然界の時間の流れを考えると、人間の生きている一生なんて一瞬だと改めて考えさせられます。

<真ん中に縦に断層面>     

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<その下は谷筋に>

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 岩石の地盤を好む植物もあるそうで、一つの山でも場所によって植生が違っているそうです。白い“ヒヨドリバナ”や赤い実を付けた“ニガイチゴ”が生えていました。

<“ヒヨドリバナ”>                                         <ニガイチゴ>

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 足谷では、京都府レッドデータブックで絶滅寸前種に選定されている、ベニバナヤマシャクヤクが大切に保護されています。この保護活動も「雲ヶ畑足谷・人自然の会」の皆さんを始めとする活動団体によるものです。

 

花の季節は6月ですが、今回はその果実を見る事が出来ました。中には赤い果肉と沢山の種が入っています。

 心ない愛好家の“盗掘”の被害も出ているそうで、保護の為に張り巡らせた鹿よけの網を切って盗掘された例もあるそうです。

 自然を愛する心を持った人は、山で咲く花を観賞するに止めてください。

<ベニバナヤマシャクヤクの実>                           <エンドウ豆のよう>

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 ベニバナヤマシャクヤクの葉は成長と共に増えていきますが、写真で見えている沢山の葉は、一枚一枚が一つの葉ではなく、大小7枚の葉で一つの葉だそうです。「たてばシャクヤク・・・・」の句と関係があるのかは存じませんが、足の長いスッとした立ち姿の植物です。

<ここからここまでが一つの葉>           <足の長い立ち姿>

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 撒いた種は約2年かけて、幼葉を出して年々その葉を増やしながら成長していきます。

<周りに幼葉>                                         <2年前に撒いた種の株>

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 鹿よけの網に、小さな蜘蛛が巣を作って獲物が来るのをジッと待っていました。蜘蛛の巣といえば、まとわりついてあまりいい思い出はありませんが、まるでそこに浮かんでいる様な小さな巣の底に、何か感動を覚えるのでした。

<真ん中だけ密度の濃い蜘蛛の巣>

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 そして、ついに目的地周辺です。すこしゆっくり観察しすぎて、お昼を過ぎてしまいお腹はぺこぺこです。

<整備された広場 癒しの森>                            <お弁当の時間です>

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 久保清美さんのお手製のおむすび弁当がお腹を満たしてくれました。梅干し、花山椒の具が入ったおむすび2つとタケノコ炊き込みごはんのおむすび、そして優しい味付けの惣菜

・バランに包まれたおむすび3個

・満願寺とうがらしの炭火焼き(少し甘めの味付け)

・かしわの焼き物

・カボチャと大豆のサラダ(ヨーグルトで味付け)

・ナスの煮浸し(ごま油で下炒め)

・パセリとプチトマト

 野菜は全部久保さん宅の畑で収穫されたもの。

<手作りのおむすび弁当>

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 美味しいお弁当を食べた後は、急ぎ足で炭焼き窯後を見に行きましたが、鹿も食べないシダが生い茂っていました。熱心に自然観察をしたので、予定よりかなり時間オーバーです。急いで山を下りました。

 

 

 その後は、久保さんのお宅で少し休憩させて頂いて、もくもく号に乗って市街地へ向かいました。足谷の自然と人の暮らしをしっかり満喫する、素晴らしい時間を持つ事が出来ました。

 

【おまけ】

 市街地の鴨川で見るトンボのヤゴは、“コオニヤンマ”がほとんどですが、水の綺麗な清流にしか生息しない“オニヤンマ”のヤゴの抜け殻かもしれないものがありました。

 足谷には、昔トンボも沢山飛んでいるそうです。また違う季節に足谷に行ってみたいと思います。

<トンボの抜け殻>

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                                        平成27年7月13日 (京都土木事務所Y) 

鴨川源流域雲ヶ畑 足谷を訪ねて(第196号)

街中では見られない自然を満喫(前編)

 

 7月11日(土)は鴨川源流域雲ヶ畑の少し山の中へと初めて足を踏み入れました。今回は、湧き出す源流までは行きませんでしたが、源流域の豊かな自然を体感してきました。

 

 ルートは鴨川の源流桟敷ヶ岳から流れ出る“祖父谷川(そふたにがわ)”を遡り、その支流“足谷(あしだに)”を遡ります。昔の炭焼き窯の跡地が目的地です。

※コース図PDFにリンク(PDF:121KB)

 

 今回ご案内頂いたのは、雲ヶ畑・足谷 人と自然の会の西野さんをはじめとする運営委員のみなさん、そして足谷の山主さん、久保さん夫妻の地元住民の皆さんです。

 

 梅雨時プラス3つの同時発生台風で天候が心配でしたが、なんとか雨は降らない天候で一安心です。集合場所の雲ヶ畑もくもく号の終点岩屋橋に無事全員集合です。

<自己紹介>                                          <本日の行程確認>

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 足谷の入口まで、舗装された道路を行きます。坂路の入口では、アジサイが満開で迎えてくれました。年中水が豊富な雲ヶ畑では、苔やシダの類が豊富に岩に茂っています。

<満開のアジサイ>                                     <苔やシダの類が豊富に茂る>

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 花の少ないこの時期ですが、よく見ると“ノリウツギ”の白い花が咲いています。“ネムノキ”も先がピンクの花を咲かせています。

<ノリウツギ>                                           <ネムノキ>

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 手入れされた北山杉が立ち並ぶ杉林、ここで久保さんのお話しです。昔は一本二万円で売れた杉の木も、今では2千円と十分の一に下落してしまった。床柱の需要も激減している。マンションには床柱は必要とされていないようです。

<真っ直ぐに伸びる杉>                                 <杉の需要が復活に期待>

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 春に雲ヶ畑を訪れた時に小さな花を咲かせていた“ハナイカダ”も果実を付けていました。葉の中心付近までが、茎でその先端に花が咲き、果実が実るそうです。葉の裏から透かして見ると茎の様子がよく解ります。

 

<“ハナイカダ”は“ミイカダ?”に>                         <実までが茎>

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 光沢のある大きな葉っぱのシダの類(クリハラン)です。その大きな葉っぱを裏返すと、シダ類の証「胞子」が付いていました。参加者の間で、「何かに使えそうな葉ですね」との声がありました。

<湿地を好むシダ(クリハラン)>                              <子孫繁栄の胞子>

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 谷筋から流れ出る流れが、祖父谷川へ流れ込み、鴨川へと向かっていきます。山が育んだ澄んだ水がすがすがしさを運んできてくれました。

<山があってこそ、綺麗な水が守られる by久保常次氏>

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 木々には、あちらこちらにぶら下がる糸状の苔を見る事が出来ます。その名も“キヨスミイトゴケ”です。宿主の樹木から栄養を少し頂いているのでしょうか。

<ぶら下がる“キヨスミイトゴケ”>

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 人が住むエリアと、山との境界に旅ゆく人の安全を祈る神様(道祖神)がお祭りされています。男性のシンボルが形どられているそうです。昔の街道は切り下げられて林道になったようです。

 

<高い所に祠>                 <男性のシンボルが>

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 白い花(アカショウマ)を見ていると、ヒラヒラと一行の周りを飛び回る“ミヤマカラスアゲハ”が姿を見せてくれました。ようこそ「雲ヶ畑」へとでも言ってくれているように頭上を飛び回ってくれます。

 

<白い花(アカショウマ)>                                   <ミヤマカラスアゲハ>

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 トゲトゲのあるマメ科の植物は“ジャケツイバラ”です。綺麗な黄色い花を咲かせるそうですが、そのトゲがくせ者です。ズボンに引っかかると、一度後退しないと離れないそうです。よく見ると、トゲを避けるように“シャクトリムシ”がくの字で佇んでいました。

<“ジャケツイバラ”>                                        <シャクトリムシ>

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 くしゃくしゃの若葉が先端から出ている植物も見受けられます。その傍には、またまた谷筋から流れる水が糸の様に輝いています。ここでも鴨川源流域を案じる光景です。

<“くしゃくしゃ”の若葉>                                     <源流を感じる>

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 祖父谷川(そふたにがわ)の流れを眺めながら進んでいくと、カエデの仲間がお目見えです。秋になると真っ先に綺麗な紅葉を見せてくれるそうです。また秋にこの地を訪れなければとの想いを強くしました。

<カエデ>                                               <祖父谷川の流れ>

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 雲ヶ畑の森が育む虫たちも次々と姿を見せてくれます。あまり好かれない“毛虫”やアブの仲間でしょうか。虫たちも懸命に生きています。

<蝶の幼虫 ケムシ>                                   <看板にピタリと羽ムシ>

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 アケビも緑色の実をぶら下げています。秋には紫紺色に実って甘い果実をむきだしにします。種が多いですが、自然の甘さが魅力です。

<緑の葉が隠す様に“アケビ”の実>                      <陽に照らされるとわかり易い>

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 いよいよ、足谷の入口まで到着しました。ここから支流を遡ります。この先は、舗装されていない砂利道を行きます。

<足谷から流れ出る支流>                              <いざ足谷へ出発>

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 足谷でも数々の植物を紹介頂きました。ムラサキシキブの小さな花が咲いています。秋には綺麗なムラサキの実を付けます。これまた秋が楽しみになってきました。その下には、“カサゴケ”です。その名のとおり傘をさしたような形をしています。

<ムラサキシキブ>                                       <カサゴケ>

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 ぴかぴか光る“トカゲ”もお出迎えです。そこかしこで動き回るトカゲの一匹が咥えているのは、自分の体と同じくらいの大きさのミミズです。大きな獲物を持って“すみか”へ戻っていくようです。

<素早い“トカゲ”>                   <体に平行しているのが長いミミズ>

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 シラキという樹木の実がなっています。ごく少量ながら“シラキアブラ”が採取できるそうです。「食べて良し、美容に良しと貴重なアブラを今年は絞ってみようかと」西野さんは思っておられるそうです。

 足元には、お菓子のキノコの山そっくりのキノコが生えていました。

<シラキの実>                                          <キノコの山?>

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 そのお隣には、“ヒカゲノカズラ”という杉の葉の様な植物が生えています。クリスマスリースに使うと、緑色があせずに長持ちするそうです。その先には杉の大木がそびえ立っています。参加者のお一人に横に立って頂きました。

 その大きさをご確認ください。

<ヒカゲノカズラ>        

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<杉の大木> 

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 ここで、山小屋に到着です。山小屋の前には、山主さんのお心遣いの杖が並んでいました。ここから先は少し勾配がきつくなるそうで、やさしい山主さんに感謝です。

<山小屋>                                              <お心遣いの杖が並ぶ>

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 少しの休憩時間の後、お心遣いの杖を拝借して先へと向かいました。今回は足谷の森を体感するツアーの様子を前編としてご紹介しました。次回はこの先の後編をご紹介したいと思います。

 

 どっちを向いても、自然の宝庫「足谷」の後編にご期待ください。

 

                                        平成27年7月13日 (京都土木事務所Y)

 

人も野鳥も鴨川で過ごすひととき(第195号)

鴨川を鳥瞰する画像と共に

 

 鴨川真発見記第181号では、「ざぶん賞」2013の入賞作文、「鴨川と私」をご紹介しました。鴨川で過ごした思い出がつづられています。

 ※バックナンバー181から186へリンク

 

 ざぶん賞2015は現在作品募集中です。詳しくはコチラを御覧ください。

 ここをクリック→ omoideno1(外部リンク)

 

 鴨川では多くの親子連れが、楽しく過ごしておられます。梅雨の晴れ間となった6月のある日、鴨川の広場で遊ぶ母娘を含むグループと出会いました。

<いい顔ポーズ>                                      <賀茂大橋をバックに>

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 ボールを蹴ったり、投げたりと広場を走り回る少女は満面の笑顔を向けてくれました。

 

<広場を独り占め>                                     <疲れを知らない少女でした>

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<上手にキャッチ出来るかな?>

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 ひとしきり広場でボールを追いかけた後は、飛び石を初体験です。この日は梅雨時とあって水量が少し多めでしたが、お母さん達に抱きかかえられて慎重に渡ります。

<一人では無理>                                      <かわいいね パチリ>

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 途中、海外からのお客様に写真を撮られる場面もありました。亀の形の飛び石の上で一休憩です。上流を向く亀の背中で鴨川を吹き抜ける風を感じたり。お母さんと向かい合ってお話しする微笑ましい姿がありました。

<ここは少し遠いぞ>                                    <少し水量が多いぞ>

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<浦島太郎のお話知ってるかな?>                      <母娘の語らい>

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 この少女も大きくなったら、鴨川で過ごした思い出作文を「ざぶん賞」に応募してくれるといいなと思います。

 

 ざぶん文化賞入賞作文「鴨川と私」をご紹介しました際に頂いたメッセージを一つご紹介したいと思います。この方は鴨川の近くにお住まいの方です。

 

 「私にも二十歳になる娘がいます。その娘もこんな風に思っていてくれたらいいなと思います。この作文を読んで目頭を熱くされた方も少なくないと思います。」

 

 鴨川が親子の思い出の絆を繋ぐのにも役だっているようです。

 

 この母娘と出会った後日、鴨川と桂川の合流点近くにあった龍門堰の管理橋と堰上げ部分は撤去後の様子を見に行きました。

<龍門堰管理橋 撤去前>                              <同左 撤去後>

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 魚が遡上するのを阻害していた堰も取り払われて、魚が往来出来る環境が整いました。魚が遡上する様子は見ることが出来ませんでしたが、ゴイサギとササゴイがまるで親子の様に佇む姿がありました。

<龍門堰 堰上げ部分撤去前>                        <同左 撤去後>

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 ササゴイは、このほど発行されました、「京都府レッドデータブック2015」で「準絶滅危惧種」に指定されている野鳥です。

 

 ササゴイは川の流れを覗き込んで漁の真っ最中のようですが、ゴイサギは少し背の高いブロックの上で「今日は魚は上がって来ないよ。」と言わんばかりに高見の見物です。

<手前“ゴイサギ” 奥“ササゴイ>                            <やがて向かい合う>

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 やがて、下から見上げる“ササゴイ”と上から見つめる“ゴイサギ”が向かいあいました。ササゴイは「魚がとれないよ」とでも言っているかのように少しくちばしを広げています。

<魚が来ないよ>                                      <準絶滅危惧種“ササゴイ”>

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 少し小柄の“ササゴイ”と一回り大きな“ゴイサギ”が親子の様に向き合う姿に、飛び石で見つめ合う母娘の姿がオーバーラップするのは私だけでしょうか。

 

 龍門堰は撤去されましたが、魚の遡上を阻害する落差工は鴨川には幾つも設置されています。その落差工の幾つかに「京の川の恵みを活かす会」の皆さんが「仮魚道」を設置されています。その様子も拝見してきました。

 2種類のタイプの仮魚道です。木枠のタイプは木枠に溜まった水を利用して魚がジャンプして落差を越えます。スロープのタイプはそのまま魚が泳いで落差を越えます。

 この日は、水量が多いものの水温が低いため、魚の遡上があまり確認出来ないと遡上数を数えておられる方から説明を受けました。先程のサギ達もこれが原因で不漁となっていたのでしょうか。

<木枠の下のたまりからジャンプ>                        <右のスロープを泳ぎ切る>

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 話は飛びますが、鴨川は御存知のとおり、直線的に流れています。その鴨川の市街地部分から、山の上に大きな舞台が目に入ります。鴨川を歩いていて、色んな場所から見えるこの舞台、あそこからの眺めはさぞかし絶景だろうと思っていました。

 

 飛ぶ事は大変なので、鴨川を鳥瞰するのは難しいですが、高い所へ行けばその姿を見ることが出来ます。

 将軍塚の青蓮院門跡に新たに青龍殿という建物が姿を現し、そこに大きな舞台が築かれました。その説明に「平成26年10月四方の方角を司る四神のひとつ、青龍が護る東山山頂に新たなお堂“青龍殿”落慶しました。」

 青龍殿の詳しくは、ネットで検索してみてください。

<鴨川から見える“青龍殿”>

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<色んな角度から見えます>

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 北の玄武(船岡山)、南の朱雀(巨椋池)、西の白虎(山陽道、山陰道)そしてこの青龍こそが、鴨川なのです。青龍殿を訪れたこの日は、霞がかかりクッキリとは見渡せませんが、送り火の「妙、法、舟形、左大文字」の山々が見てとれました。

<青龍殿から眺める京都の市街地>

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 京都市内を一望できるこの将軍塚の大舞台から、鴨川の出町以北(高野川との合流点より上流から北大路橋付近まで)を真っ直ぐに流れる鴨川を一望する事が出来ます。落差工がその流れを引き立てているようでした。

 

<北大路橋から出町までの流れが正面に>

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 空から鴨川を見るという事は、現在ではネットの地図の航空写真で容易になり、アーカイブとして昔の様子も見る事ができます。しかし画像の解像度の関係で詳細に鮮明に見る機会は少ないのではないでしょうか。

 そんな中、別件で調べ物をしていた際に貴重な航空写真と出会いました。そんなに古いことは無いのですが、昭和47年の鴨川の写真です。京都府立総合資料館に所蔵されている「京都府京都土木工営所文書」の中にその写真はありました。

 勧進橋から出町の合流点まで、幅70cm、長さ7mの巻物のモノクロ写真に当時の町並みと鴨川が大きく写し出されています。京阪電車もまだ地上を走っていた頃の写真で当時を知る方にとっては時間を忘れるような貴重な資料です。

<上流は出町の高野川合流部から下流は勧進橋まで 鴨川と人々の暮らしが>

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                                                                       (出典:京都府立総合資料館所蔵)

 

 

 走っている車も少なく、市電の路面電車が行き交う様子もハッキリと見る事が出来ます。当時の百貨店の屋上遊園地、京阪電車の駅、疏水の鴨川運河、三条京阪駅横の歩道橋、などなど、懐かしい様子が随所に詰まっています。

 

 鴨川も中州、寄州が少なく現在とは随分と違う様子です。昭和10年の大水害を契機に設置された落差工が並ぶ様子もハッキリ見る事が出来ます。

 古くから鴨川沿いにお住まいの方であれば、「ここが私の生まれ育った家です」と指差す事もできるでしょう。

 

 この写真の頃にも、鴨川で過ごした思い出を持っておられる方も多いと思います。当時から憩いの場であったであろう出町の合流部を拡大して御覧頂きたいと思います。この頃はまだ出町の飛び石はありませんでした。

 随分昔からそこにあったと思われている風景も、実はそんなに昔からあった訳では無いという事が、現在と対比すると見えてきます。

 

<昭和47年当時の鴨川、高野川合流部の様子>

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                                                                                                                   (出典:京都府立総合資料館蔵)

 今から約30年前に整備された飛び石も、年月を経て、多くの方の思い出の空間となりました。

 この航空写真の実物は、京都府立総合資料館で閲覧出来ますが、レプリカを作成しましたのでご希望の方は京都土木事務所で御覧頂くことが出来ます。ご希望の方はお問い合わせのメールアドレスまでご連絡願います。

 

                                     平成27年7月7日 (京都土木事務所Y)

 

日本野鳥の会京都支部から届いた貴重な記録をご紹介(第194号)

鴨川では、4月から7月頃までチドリの類が子育てをしています

 

 鴨川でも様々な生き物が繁殖しています。中州や寄州でも繁殖する野鳥達がいます。中州や寄州の管理は現在試験的に除去を進めています。

 その中州や寄州の野鳥にとっての役割は「野鳥にやさしい」という抽象的な言葉では耳にするものの、具体的にどんな世界が繰りひろげられているのかを知る機会は少ない様に思います

 石がごろごろと転がる礫河原で繁殖する「イカルチドリ」「コチドリ」の行動を継続して記録されている方がおられます。日本野鳥の会京都支部の会員の三宅さんで、長年野鳥を追いかけておられます。

 

 この方の報告書を頂く機会を得ました。礫河原の中州はなだらかですので、少しの増水で水没します。そこに巣を作る「チドリ」の孵化前の卵は川の流れに流されてしまいます。

 チドリが礫河原で繁殖するメリットについて報告書から抜粋させて頂きます。

※今回の写真は三宅氏から提供頂いた写真を使用しています。

<報告書から抜粋>

 うまく環境に溶け込んでいるのでチドリが動かないと分かりません。見つけても少しでも目をそらすとどこにいるのか分かりません。それほどチドリの姿や色は中州の環境に溶け込んでいます。

<周囲の環境に溶け込むコチドリ>                   <水辺で生きる>

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 巣は砂礫地の窪みであり、巣材はほとんどなし、卵はそこらへんにある小石とそっくり、雛も小石が二つ並んだようなものであります(頸部が白い羽であるので、頭部と胴部が分断された模様となり、大小の小石2個に見える)

<営巣準備 ここはどうかな>                            <ここに卵を産みませんか>

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<気に入りましたとメスが応じます 上:オス 下:メス>

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<卵はどこに?>                                      <近づいていきます>

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<抱卵しました>

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<雛が生まれました>                                 <雛の向こうにもう一つの卵>

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<雛を守りながら抱卵>

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 彼等の敵は、だませる天敵ではなく、鳥を知らない、鳥など眼中にない人間や犬であります。遊びで中州に入った彼等に踏みつけられることほど残念な事はありません。

 

 とあります。

 

 じっくり時間をかけて目を凝らさないと、その行動を見る事は出来ません。カモフラージュが完璧なチドリだからこそ、丸見えの礫河原で繁殖を続ける事が出来るそうです。

 先程、孵化前の卵は増水で流される事があると紹介しましたが、三宅氏は、孵化した雛はどなるのかとても心配になったそうです。チドリの雛は孵化してから飛べる様になるまで3週間、その間に増水したら・・・。

 大雨のあと三宅氏が目にされ、撮影された画像を御提供頂きましたのでその様子を三宅氏が感じとられた物語の解説でご紹介しましょう。

<報告書より> 

浅瀬を走る雛。まだ軽度増水です。走っての移動 2014/07/02

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水没するかもしれない州で、不安げな雛3羽

この繁殖地では、4卵孵化したが、孵化直後に1羽が保護された。その雛は3日後に死亡。この雛3羽は孵化後5日目くらいとおもわれた   2014/07/0

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すぐ横の小さな州に移動。足が届いているのだろうか、泳いでいるようにもみえる 2014/07/02

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大きな州に移動するため川に入る雛。親が誘導しているとおもわれる  2014/07/04

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躊躇なく川に入る。泳ぐ事は覚悟の上か、怖くないのだろうか    2014/07/0

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ここではもう足は立たないだろう、とおもわれる。とすると泳いでいるのだ

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残る2羽も後に続く。親が誘導しているのだろう

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この2羽も躊躇なく川に入る。淡々と恐怖なく行動しているようだ

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ここは深い。この画像は泳いでいるとおもわれる

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一つ目の難関泳ぎ切ったところ

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小さな州に上がればそこには親鳥が待っていた。2羽と右端には見えにくい親鳥がいる

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その待っていてくれた親に甘えず、無言で通り過ぎて、次の州へ移動

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また少し泳がなければならない

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親は雛の誘導のため、飛び上がり、前方へ。雛2羽とその上を飛ぶ親鳥、次の誘導のために前方へ

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雛2羽は、また泳がなければならない。苦難の連続だ

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親の待つところへ一直線

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親のところまで、もう少しだ

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やっと親の元に、とおもったのだが

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あれあれ、また、親に甘えることなく、素通りだ

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やっと大きな州の端に到着。雛3羽が集合する。私はほっとする

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その3日後、また増水した。今度は岸に上がっていた。ひどい増水であり、激流なのだ。か弱い雛の泳ぎ力で泳ぎきったのか、まだ飛べないはずだ。雛3羽を確認しよろこんだところ

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疲れているのだろうか、よく座り込んでいた

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護岸場所だけでは餌が少ない。護岸壁を登らねば、餌にありつけない。

親鳥は、警戒、保護や注意はしてくれるが、一切餌を運んでくれない

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堤防場所や河川敷は餌が豊富だが、散歩人、イヌ、自転車の往来が多い。しかしこのコチドリに気がついている人は意外と少ない。たとえ気がついたとしても「スズメかあ」ということか

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親は常に付き添って、雛を危険から守っている

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親は常に辺りを警戒している

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以上、チドリの雛は泳ぐことができる、という事実の報告です。

 

と「報告書」は締めくくられています。

 

 更に、三宅氏は泳ぐためには「水かき」が必要と考え、撮りためた写真を確認されたところ、「イカルチドリ」「コチドリ」共に雛と親にわずかながらに見て取る事ができたそうです。

 

 ※「水かき」についての紹介がこちらのPDFです。最後の2ページPDF(PDF:175KB)

 

 今回の報告書を読ませて頂いて、水の危険というリスクが大きい礫河原で繁殖するチドリは、孵化しても流されて「かわいそう」という印象が少し変わりました。

 リスクを回避して生き延びる能力が備わっているようです。日本野鳥の会京都支部の皆さんも「イカルチドリ」「コチドリ」の雛が泳ぐなんて聞いた事が無いと感想を漏らされていました。そんな驚きの事実を発見された三宅氏のチドリ観察は今年も続いています。

                                            平成27年7月1日 (京都土木事務所Y)

 

 

 

 

2015梅雨の川辺で見るものは(第193号)

“いつでも”“どこでも”自然観察

 

 平成27年6月21日(日)に開催予定をしておりました小学生を対象とした自然観察会「鴨川探検!再発見!第38弾」は、大雨洪水注意報が発表された為に中止となりました。

梅雨時の不安定な天候で残念ではありましたが、この梅雨時という天候のもとで目にするものをご紹介したいと思います。

 

 ある日の朝の情報番組で「梅雨の星」という言葉が紹介されていました。梅雨の雨上がりの時に、緑の草や葉に着いた水滴が光に輝いている様を言い表した言葉で季語にもなっているそうです。

 

 梅雨の星を探しに高野川へ向かいました。水をはじく草の上に丸く浮き上がった水滴を発見です。陽の光に輝いてという訳にはいきませんが、ガラスの玉のように光っていました。

<雨上がりの河川敷き>                              <草の上で水玉が転がります>

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 このひとしずくの水も我々生き物の命を繋ぐ大切な水だと改めて実感する光景です。

<鮮やかなグリーンと水の滴>                       <生命の源>

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 中止となった自然観察会ですが、下見に行った時に観察した生き物なども併せてご紹介したいと思います。

 

 梅雨といえば、子供の頃よく見かけた「でんでんむし」「かたつむり」ですが、京都市内に住んでから約30年、あまりお目にかかった記憶がありません。

<京都市内の街中では久しぶりに姿を見た「かたつむり」>

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 カタツムリのいたトベラの葉の下へ隠れたのは、「蛾」だそうです。蛾というと、夜の街灯に群がるイメージが強いですが、この蛾は昼に活動する蛾で「カノコガ」という名前だそうです。蛾というよりはハチに似た感じですね。

<昼に活動する蛾「カノコガ」 写真中央>

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 鴨川近くの児童公園で見かけたのは、枯葉の様な色合いの蛾です。枯葉の様な蛾

<枯葉がくっついているのかと思ったら>                <蛾の交尾でした “モモスズメ”>

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 春から夏にかけて道端などでもよく見かける小さなキクの様な花があります。春に咲くのが「ハルジオン」初夏に咲くのが「ヒメジョオン」という名だそうですが、外見では判別出来ないそうです。

白や薄ピンクの花がありますが、どちらの種類も同様に色違いがあります。その特定方法はというと、茎の中に違いがあるそうです。

 

 「ハルジオン」の茎は空洞で、「ヒメジョオン」の茎は中が詰まっているのがその違いだそうです。一本摘んで中を確認してみてはいかがでしょうか?

<ヒメジョオン>

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 来年の春、ハルジオンが咲く頃同様に茎の中を確認してみたいと思います。

 

 そのお隣には、ピンクの小さな花が咲いています。

<蔓草がつけた小さなピンクの花>

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 春先に川の中を黄色に染めていた「セイヨウカラシナ」も枯れて全体白っぽくなっています。針の様に付きだした一本一本の突起には、その種がぎっしり詰まっています。種のつぶつぶを噛んでみると、あのセイヨウカラシの味がするのでした。

 

<ほうきの様になったセイヨウカラシナ>                  <中から飛び出した種>

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 自然観察会で使用する予定だった「ビンゴカード」も併せてご紹介させて頂きます。自然観察指導員京都連絡会の伊規須さんの手書きのイラストがマス目に描かれています。

 

 比較的見つけやすい動植物が九つのマス目の外側に八つあり、発見したものにチェックを付けます。真ん中はそれぞれの観察の中で見つけた珍しいものを書き入れます。縦横斜め埋める事が出来ればビンゴです。皆さんもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

<自然観察ビンゴカード>

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 手元の写真でビンゴを完成させてみました。

 

<クモの巣ならぬ「雲」梅雨の晴れ間>                  <ハートの葉っぱ>

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<テントウムシ>                                      <チョウ>

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<ツバメ>                                             <スズメ>

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<黄色の花>                                          <バッタ>

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 この記事を書いている最中に、京都市文化財保護課の担当者の方から連絡がありました。京都市文化財保護課では、京都市内の「オオサンショウウオ」の生息調査を実施されています。日本種、中国種、交雑したハイブリッドのDNA判定をされています。

 

 この日は調査で捕獲した個体のDNA判定の為に搬送する途中で京都土木事務所へ寄って頂きました。

 週末の増水で、大原のとある駐車場へあがってきたようです。目撃情報をもとに今回の捕獲となりました。皆さんもオオサンショウウオを目撃されましたら、京都市の文化財保護課へ一報を入れてください。

 

   ※連絡先:京都市文化財保護課 電話075-366-1498

 

<体長70cm 少し小ぶりの「オオサンショウウオ」>

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<茶系の体に小さな黒い斑点>                     <小さな手足>

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 知っていますか?その特徴。足の指の数は前が4本、後が5本。

<前足 指4本>                                 <後足 指5本>

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 目の位置を教えてもらいましたが、体のぶつぶつと見分けがつきにくく、目を離すと解らなくなってしまいます。思わぬところで「オオサンショウウオ」の自然観察となりました。

 

<目はどこでしょう>               <拡大すると写真中央水面下に「目」>

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 思いがけずオオサンショウウオをじっくり観察する事が出来ました。ビンゴカードの“おもしろいもの”の欄に“オオサンショウウオ”を記入してビンゴカードの完成としたいと思います。

 今回の「鴨川探検!再発見」は残念ながら中止となりましたが、年4回の開催を予定しておりますので、次回の開催をお待ちください。

 皆様の多数の御参加をお待ち申しあげております。

                                          平成27年6月27日 (京都土木事務所Y)

 

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