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平成28年度 京都府織物・機械金属振興センター 研究報告

 

タイトル

報告者

 シルクフィルムに関する研究(PDF:591KB)  濱岡 容子
 インクジェット捺染機を活用した製品開発Ⅱ(PDF:479KB)  増田 章子
 多層構造炭素繊維織物による複合材料特性の研究(PDF:516KB)  井澤 一郎
 変わり三越ちりめんのしわ回復性の向上に関する研究(PDF:414KB)  徳本 幸紘
 和装等絹製品のウオッシャブル機能向上(PDF:450KB)  小松 亮介
 3Dプリンタの出力造形に対する高精度化の検討について(PDF:326KB)  村山 智之
 製品表面状態が非接触式測定に与える影響の実証(PDF:479KB)  廣瀨 龍希
 CFRPコイルスプリングの成形とその物性評価(PDF:605KB)  谷田 幸宏
 金属材料の成分分析における試料処理方法の検討(PDF:1,170KB)  松本 泰輔

 

研究報告 概要

  シルクフィルムに関する研究

 濱岡 容子 大瀧 仁 河本 浩明

 生糸を原料とした新規なシルクフィルムを作製するため、生糸を溶解させる溶媒の組成について調べた結果、生糸が溶解しやすい溶媒組成を見出した。生糸の溶解温度等の条件を変化させて調べた結果、生糸を溶解、透析、濃縮後のシルク溶液の分子量は、高温で長時間溶解処理するほど低下することがわかった。更に、作製したフィルムの強伸度等の物性も溶解温度等の条件により変化することがわかった。 

 

 インクジェット捺染機を活用した製品開発Ⅱ

増田 章子

 織物産地ならではのオリジナル完成品の開発を行うため、小紋着尺用デザインを開発しインクジェット捺染加工着尺地を作成した。また、インクジェット捺染加工による新商品開発を目指す地元企業と共同で試作を行ったので報告する。 

 

多層構造炭素繊維織物による複合材料特性の研究

 井澤 一郎 小松 亮介 袖長 吟治

 多層構造織組織を使った炭素繊維とポリプロピレン繊維の交織織物を開発し、この基布を使用して複合材を作成し、含有率による複合材の物性変化試験を実施した。その結果、交織することによって比重の軽い複合材を作ることができ、炭素繊維強化プラスティックの欠点である衝撃強度も上げることができた。

 

変わり三越ちりめんのしわ回復性の向上に関する研究

徳本 幸紘 井澤 一郎

 「丹後ちりめん」の品目の中で生産数量が多い「変わり三越ちりめん」を試験対象とし、たて糸とよこ糸の撚糸条件や原材料を変えた試料を作製し、しわ回復性との関係を調べた。その結果、しわ回復性は撚糸の工夫だけでは向上せず、原材料にポリエステルを混用しないと向上しないことがわかった。しかしポリエステルは酸性染料で染着しないため、生地に非染着部が出現し染色性が悪くなる課題が残っている。 

 

和装等絹製品のウオッシャブル機能向上

小松 亮介 井澤 一郎

 耐スレ加工、撥水加工を施した生地に対して、ウオッシャブル機能(耐洗濯性)に関わる試験と洗濯後の物性変化を調査したところ、耐スレや収縮防止に効果があることがわかり、生地の風合いや黄変度にも影響を及ぼすことがわかった。 

 

3Dプリンタの出力造形に対する高精度化の検討について

村山 智之 廣瀨 龍希 松本 泰輔

 当センターが所有している3Dプリンタの出力について出力後の形状に対する精度及び形状の特性把握を行ったので概要を報告する。  

 

 製品表面状態が非接触式測定に与える影響の実証

廣瀨 龍希

 ラインレーザプローブによる非接触式測定は、様々な因子により測定結果が変化する。特に、反射が強い面やレーザが透過するような材質の場合、測定することから極めて困難であると考えられているが、どのような表面状態ならば測定可能であるかが不明確であった。本研究では、当センターにおいて測定の機会が多い鉄鋼製品・アルミ合金製品・3Dプリンタ・CFRP製品について実際にラインレーザによる測定を試み、測定の可否を確かめた。 

 

CFRPコイルスプリングの成形とその物性評価

 谷田 幸宏 村山 智之 松本 泰輔

 炭素繊維フィラメントヤーン及び3Dプリンタで出力した型を用いてCFRP(炭素繊維強化プラスチック)圧縮性コイルスプリングを成形し、圧縮試験を実施した。本試験を実施することにより,力学的な性能評価を行い、CFRPコイルスプリングの特性ついて知見を得ることを目的とした。研究の結果、高強度なCFRPコイルスプリングを成形するための知見を得ることができた。 

 

金属材料の成分分析における試料処理方法の検討

 松本 泰輔

 鉄鋼・鋳鉄材料の成分分析をICP発光分析装置で行うにあたり、試料の溶液化までの前処理方法が重要となっている。そこで本研究では鉄鋼・鋳鉄材料の標準物質を用いたICP発光分光分析法による定量分析を行い、その測定値と標準物質の校正値の違いについて評価を行ったので報告する。

お問い合わせ

商工労働観光部産業労働総務課 織物・機械金属振興センター

京丹後市峰山町荒山225

ファックス:0772-62-5240

oriki-kikakurenkei@pref.kyoto.lg.jp