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長谷山清掃工場更新事業準備書答申

平成15年11月25日

京都府知事山田啓二様

京都府環境影響評価専門委員会
委員長山本剛夫


長谷山清掃工場更新事業に係る環境影響評価準備書について


(答申)

平成15年5月26日付け5環管第197号で諮問のことについて、別紙のとおり答申します。

 


(別紙)

長谷山清掃工場更新事業に係る環境影響評価準備書の内容に対する意見は、次のとおりです。

1全般的事項

○環境への負荷の軽減を図る観点から組合構成市町と協調の上、ごみの発生抑制や再利用、リサイクルの推進等に係る施策を積極的に講じ、ごみ処理量の一層の削減に努めること。
○工事中及び施設の稼働時においては、環境影響評価の結果に基づき、環境への影響に配慮し、適切かつ確実な対策を実施すること。
また、環境に影響を及ぼす新たな事実が判明したときは、速やかに府及び関係市町に報告するとともに、適宜、専門家の指導、助言を得た上で適切な措置を講じること。

2個別事項

(1)大気質
○排ガス処理設備の維持管理を徹底し、可能な限り大気汚染物質の排出を削減すること。
(2)騒音
○建設作業騒音の予測値が、参考値として挙げられている規制基準値と極めて近い値であることから、工事騒音が最大となる時期に、敷地境界において建設作業騒音についての事後調査を行い、必要に応じ適切な措置を講じること。
(3)水質・水底の底質
○放流水中の塩分による影響に関する予測、評価を行い評価書に記載すること。
○地元との調整を経て決定した施設排水の放流場所を評価書に記載すること。
(4)地質・土壌環境
○「京都府レッドデータブック」等最新の情報についても評価書に反映させること。
○外部から造成用土を搬入する場合は、予め汚染のないことを確認しておくこと。
(5)動物・植物・生態系
○「京都府レッドデータブック」等最新の情報についても評価書に反映させること。
○専用排水管の敷設に当たっては、自然環境の保全について十分留意すること。
(6)景観
○施設が周辺環境と調和するように、形状や色彩については十分配慮すること。
○緑化に当たっては、周辺の植生との調和に配慮しつつ積極的に樹木の植栽を図るとともに、所要の維持管理を行うこと。
(7)廃棄物等
○施設の稼働に伴い排出される溶融スラグ及びメタルについては、技術動向の情報収集を積極的に行い、可能な限り有効利用すること。
○現施設の解体に当たっては、廃棄物の発生量を最小限に抑制するとともに新施設の設計・建設に当たっても、解体が容易で素材ごとに分離しやすく再利用が容易な素材を用いるなどの工夫を行うこと。
また、工事期間中、廃棄物の発生量が最大となる時でも適正処理が可能になるように、事前に受け入れ先の処理能力等を確認するなど施工業者を管理・指導すること。
○敷地外との造成用土の搬出入は最小限に抑えること。
(8)温室効果ガス等
○温室効果ガス排出量の削減のため、省エネルギー対策の推進及び適正な燃焼管理に努めること。
○組合構成市町と協調の上、施設利用車両への低公害車の導入、アイドリングストップ等のエコドライブの推進・励行に積極的に努めること。
(9)ダイオキシン類等
○ダイオキシン類については発生抑制のための対策を適切に実行すること。
また、今後、健康リスク、発生メカニズム、対策技術等について新たな知見が明らかになった場合は、必要に応じ適切な措置を講じること。
○現施設の解体時には、飛灰の飛散防止等に万全の措置を講じること。
また、適宜、解体工事に関する説明を行うなど、地元住民の十分な理解を得るよう努めること。
(10)その他
○施設建設に当たっては、地盤の地域特性に留意するとともに、施工業者の管理・監督に努め、適切に施工を進めること。
○工事車両の通行に当たっては、地元市町長の意向に配慮すること。
○事後調査は、事業の実施による環境影響が最大となると予想される時期に実施するとともに、調査実施時の環境負荷発生源の状況を事後調査報告書に記載すること。

お問い合わせ

総合政策環境部環境管理課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4705

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