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みなさん、こんにちは!
地方分権に係る動きをお伝えする「京都府分権メルマガ『縦横無尽』」です。
今回は、第8次地方分権一括法や地方分権改革における提案募集方式の動きなどに関するニュースをお送りします。
「提案募集方式」に基づく地方からの提案について、「平成29年の地方からの提案等に関する対応方針」(平成29年12月26日閣議決定)を踏まえ、国から地方公共団体又は都道府県から中核市への事務・権限の移譲や地方公共団体に対する義務付け・枠付けの見直し等の関係法律の整備を行う第8次地方分権一括法が、平成30年通常国会において6月19日に成立し、6月27日に公布されました。
今回の一括法では合計15法律が改正され、施行期日については、直ちに施行できるものは公布の日、準備期間を要するなど直ちに施行できないものは、個別に定める日に施行されることになっています。政省令が未整備で詳細がわからないものもありますが、内閣府からは特段の事情がない限り9月下旬までに政省令を整備するよう関係府省に通知されており、今後も動向に注目が必要です。
第8次地方分権一括法の概要については、内閣府ホームページで公表されています。(外部リンク)
地方分権改革については、平成26年から、有識者会議からの勧告ではなく、地方からの提案を議論する「提案募集方式」が実施されています。
5年目となった今年は、昨年並みの319件の提案が地方から寄せられ、そのうち6割程度の188件が内閣府と関係府省との間で調整を行うこととされました。なお、内閣府が説明会や研修会等を開催するなど、提案の掘り起こしや丁寧な周知に取り組んだ結果、市区町村の提案団体数が129団体から256団体に大幅に増加しています。
平成30年の地方からの提案と検討区分別の状況については、内閣府のホームページで公表されています。(外部リンク)
今年、京都府からは、内閣府から重点項目として個別ヒアリングを受けた「財政健全化法に基づく健全化判断比率の算定・報告の一元化」や「海区漁業調整委員会の公選委員に欠員が生じた際における、補欠選挙実施基準の緩和」の2項目を含む合計10項目を提案し、そのうち8項目が内閣府と関係府省との間で調整を行う提案とされました。
これらの提案については、国の地方分権改革有識者会議を中心に関係府省との調整が進められており、7月26日には関係府省からの第1次回答が示され、本府を含む各提案団体からは提案の実現に向けて第1次回答に対する見解を8月20日までに内閣府へ提出したところです。
平成30年内閣府と関係府省との間で調整を行う提案についての関係府省からの第1次回答については、内閣府のホームページで公表されています。(外部リンク)
今後、内閣府から関係府省への再検討要請が行われ、関係府省からの第2次回答を経て、今年の12月下旬には最終的な調整結果が示され、「平成30年の地方からの提案等に関する対応方針」の閣議決定がなされることになっています。
(担当者の独り言)
私が京都府庁に採用された平成23年度は、国の出先機関の受け皿となって地方分権を推進させることを目的として関西広域連合が設立されたばかりで、その頃は私もそうですが皆さんも地方自治体のあり方や地方分権にとても関心が高かったのではないでしょうか。地方の時代だと思う一方、近い将来に都道府県がなくなるかもなんて思ったものです。
あれから7年が経過し、私はこの6月の人事異動で、関西広域連合や地方分権の担当となりました。そして、地方の声を国に届け、それを実現させる一つのツールとして提案募集方式というものがあることを恥ずかしながら初めて知りました。この制度は今年で5年目を迎え、小粒な提案が多くなっている、ネタが枯渇してきているなどと言われることが多いですが、平成29年には検討対象の7割以上が実現されたことからすると、この制度をもっと色々な方に知ってもらい、有効に活用する方法がないか検討することでまだまだ可能性は広がると思います。
そういう思いで次の提案も見据えながら、私が採用された当時の地方分権に対する気持ちも思い出しつつ、まずは平成30年の提案の実現に向けて頑張りたいと思います。今後とも地方分権メルマガをよろしくお願いします。
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