「京都@中丹ジビエフォーラム」(2月8日開催結果)について
広く消費者に対してジビエ料理の魅力をPRするため、一流のシェフなどを招いた「京都@中丹ジビエフォーラム」を開催しました。専門家の講演に加え、パネルトークや地元で獲れた鹿肉や猪肉を使ったジビエ料理を参加者で試食し、盛況のうちに終えました。
日時
平成27年2月8日(日曜日) 13時から15時45分
場所
内容
1 講演「食べて見なそう、森とシカの関係」
【講師】 兵庫県森林動物研究センター 主任研究員 横山真弓氏
- 兵庫県では鹿の生息数が14万頭(2010年推定)を越えており、年間3万頭捕獲しないと減らない試算。状況は京都でも同様と考えられる。
- 京都府では鹿が急激に増えた。捕食者のいない環境では鹿が森を変えてしまうことになる。
- 森の衰退が著しいが、鹿の妊娠率は変わらない。つまり、森以外の別の場所(里山)で栄養価の高い食物(農産物等)を食べている証拠。
- E型肝炎等、野生動物由来の感染症リスクは、鹿は他の動物と比較すると低い。一方、消化器官内の細菌リスクは全ての動物に共通することから、と畜場法に準じた衛生管理をガイドラインのもとに行うことによりリスクを低く抑えることが可能。
- 捕食者が多すぎて絶滅寸前まで減少し、現在捕食者がいないために増加しすぎていることが問題となっている。捕っても減らない資源を食べることで有効活用すべき。
2 パネルトーク「感じて、知って欲しい本当のジビエ」
- フレンチレストラン「ラ・フィネス」オーナーシェフ 杉本敬三氏
- 食肉処理施設「京丹波自然工房」代表 垣内忠正氏
- ジビエ料理専門店「ヌックスキッチン」オーナーシェフ 西村直子氏
鹿など野生動物を捕獲する猟師の立場、食材となったジビエを扱うシェフの立場など、それぞれ豊富な知見と経験を有する専門家からジビエをより広めていくための意見やジビエ料理の魅力について、語っていただきました。
3 交流会&試食会
地元の鹿・猪肉を使ったジビエ料理を、杉本敬三氏及び会場ホテルの料理長により調理をしていただき、参加者で試食しました。多くの参加者から「美味しい」と好評で、一流のシェフによるジビエ料理をお楽しみいただきました。
4 会場の様子
当日は、約150人の方にご参加をいただき、ほとんどの方が野生獣肉に対するイメージが良くなったと回答していただきました。
また、フォーラムの協力団体である特定非営利活動法人いのちの里京都村のゆるキャラ「シカナイさん」も駆けつけ、農村と都市との協働による農村の活性化の取組みについても紹介いただきました。
参加者の声
- こんなに身近に良いものがあるとは知らなかった。美味しく栄養高い鹿肉をもっと食べようと思いました。
- 今まで持っていた固定観念がありましたが正しい知識を教えていただき勉強になりました。
その他