第2回京都府ユニバーサルデザイン推進指針検討懇話会について
第2回京都府ユニバーサルデザイン推進指針検討懇話会の概要について
1 日時及び場所
平成21年1月20日(火曜日) 午後1時30分から4時
平安会館 2階 白河の間
2 出席者
検討懇話会委員 12名
同事務局 8名
3 会議の概要
(1) 開会 あいさつ
(2) 報告事項について
・ ユニバーサルデザイン府民意識調査の概要について
事務局からインターネットによる調査及び団体(高齢者、ボランティア)に対するアンケート調査の概要について説明。
(3) 協議事項について
・ 京都府ユニバーサルデザイン推進指針の骨子について
・ 京都府ユニバーサルデザイン推進指針のタイトルについて
事務局から推進指針骨子(案)及びタイトル(案)について説明。説明に対する意見・質問など検討を行った。
【主な意見】
- 自治体などで取り組んでいることを必要な相手に届くようにしていく必要がある。欧米では、“UD for ALL”という言葉を使っているが、ALLは全体ということではなくそれぞれの人を表しており、“UD for Each”がふさわしい。
極論すれば、UDについて知らなくても自分が使えればそれでいい。必要なのは、行政・大学・企業がUDについてきちんと理解すること。指針を府民に向けて作るのか、行政企業に向けて作るのか考えないといけない。
- UDを本当に理解しているか疑問。UDについて知っている人と知らない人がそれぞれどのような意識を持っているか知りたい。
- みなさんにUDを一気に理解してもらうには無理があり、段階を経る必要がある。府としてめざすものは何なのかとっつきやすいコンセプトが必要。
- 参加と平等というキーワードが気に入っている。施設や機器のデザインには、障害のある人や子供のある人が使えなくても仕方がないという差別が入っているのではないか。
「平等」が重要である。誰でも、誰もがというのは難しい。一人一人の個性を尊重しないといけない。
- アンケートではわかりやすい行政文章が求められているのに「UD」という言葉自体UDではない。Everybody Design とかどうか。サブタイトルとしてUDを使って、本当にわかりやすい言葉をタイトルにしてほしい。
わかりやすい言葉として「だれどこ便利」「どこだれ便利」を提案したい。
- 人権宣言にある「機会の平等」に「参加」を加えて、さらにクリエイティブに対応する「創生」を加えて、「参加機会の平等と創生」というタイトルを考えた。
福祉の分野で「エンリッチメント」(豊饒化)という言葉に注目している。豊かな実りのための努力、活動が大事である。
- 先に指針を策定した県でUDについて9割も理解しているのは、メディアが頑張ったから。地元テレビで子どもたちが僕たちの町のUDを探す番組を毎週放送した。
災害対応はすべてに関わってくることである。
人づくりの中では統合教育が一番必要であるが、日本は大変遅れている。府だけではできないことであるが、単なる福祉教育で終わっている。
イベントに必ず手話通訳を付けるとか、会議の場におけるUDなど具体的な取組をいっぱい出していくことが重要ではないか。
記述の順序は、府が主体性を持って率先してやっていこうという意識の表れであり、今のままでいいと思う。
UD製品の購入は製品の普及には重要で、グリーン調達のようなものにしていければいい。
- UDという言葉がなくなることが理想であるが、現実はそうはいかない。指針ではこの指止まれ的にこれをやりましょうというものを挙げていかないといけない。
人づくりとものづくりは裏表の関係にあり、これを一つにして、災害対応を一つ入れてはどうか。
- 人づくりや社会参加の議論がほとんどできていないのではないか。社会参加の部分をもっと書いていいのではないか。
まちづくりの部分はハードばかりで、ユーザビリティの視点(まちの使い方(ノウハウ))が欠けているのではないか。
災害時に高齢者・障害者・外国人が避難することは非常に難しい。災害対応、危機管理のUDをもっとやっていいのではないか。
(4) その他
本日の意見等を踏まえ、骨子(案)を再度検討するとともに、もう少し内容を付け加えた中間(案)を提示させていただきたい。
(5) 閉会