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トピックス
2025年11月13日
急性呼吸器感染症(ARI)について
2025年11月6日
京都府でインフルエンザの注意報が発令されています
2025年10月24日
ARI定点、小児科・基幹定点の病原体検出情報を掲載しました
2025年8月21日
COVID-19の報告が増加!新学期の感染拡大に注意!
2025年8月19日
京都府のすべての地域で伝染性紅斑(リンゴ病)が警報レベルです!(2025年8月)
過去の記事はこちら
新着情報
2025年45週のデータを掲載しました。
2025年8月18日
届出を忘れていませんか?【感染症法に基づく医師の届出ハンドブック】(2025年8月)
過去のお知らせはこちら
最新の府内の発生状況(2022年第○週)
全数把握疾患
定点把握疾患
今週のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎地図(京都府版)
top202545(CSV:3KB)
コメント
2025年第45週の報告です。
インフルエンザが先週にひき続き増加しています。定点当り報告数は全国で21.82件、京都府では20.87件で注意報レベルです。京都府内の保健所別では、南丹・中丹東・丹後では流行発生警報開始基準値の30件を上回り警報レベルに、乙訓・山城北・中丹西ではそれぞれ17.40件・17.00件・19.67件が報告され、注意報レベルになっています。
咽頭結膜熱の定点当たり報告数は、山城北で警報レベルが継続しています。伝染性紅斑については中丹東で警報レベルが継続しています。そのほか、水痘について、山城北と南丹で新たに注意報レベルになりました。
全数把握対象疾患は、結核が3件、デング熱・日本紅斑熱・ウイルス性肝炎・カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症・劇症型溶血性レンサ球菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ1件、レジオネラ症と梅毒がそれぞれ2件、百日咳が10件報告されました。
日本紅斑熱の報告がありましたので、今回はダニ媒介感染症について解説します。
なお、ここで言うダニとは、屋内に生息するダニ類(ヒョウヒダニやツメダニなど)ではなく、主に屋外(野山など)に生息して動物の体液を吸うマダニとツツガムシを指します。
本邦において、発生頻度が高いダニ媒介感染症は、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)・日本紅斑熱・つつが虫病の3つであり、感染症法で全数把握対象疾患に指定されています。このうちSFTSのみがウイルス性疾患であり、他2つはリケッチアと呼ばれる特殊な細菌の感染症です。基本的には、これらの疾患は病原体を保有しているダニに刺されることでヒトに感染しますが、SFTSに関しては、感染したネコなどの伴侶動物の体液を介した感染例が報告されています。なお、京都府北部は比較的SFTSの感染報告が多い一方で、これまで南部の感染報告はありませんでした。しかし、今年の7月に初めて南部での感染例が報告され、京都府におけるSFTS感染地域の拡大が懸念されています。
現状、いずれの疾患にも有効なワクチンはなく、基本予防策としては、ダニに刺されないよう野外活動で肌の露出をなるべく最小限にすることや有効な忌避剤(虫よけ剤。ディート等)を適切に使用することなどが挙げられます。多くのマダニは3月~11月に活発に活動し、ツツガムシは12月も活動する種類があります。秋の行楽シーズンで野外活動する際には気を付けましょう。また、ダニが生息している可能性のある民家の裏山や裏庭、畑、あぜ道でも用心してください。
〇参考:マダニ対策、今できること|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト
感染症発生動向
定点把握(週報)
定点把握(月報)
全数把握
コメント
2025年第45週の報告です。
インフルエンザが先週にひき続き増加しています。定点当り報告数は全国で21.82件、京都府では20.87件で注意報レベルです。京都府内の保健所別では、南丹・中丹東・丹後では流行発生警報開始基準値の30件を上回り警報レベルに、乙訓・山城北・中丹西ではそれぞれ17.40件・17.00件・19.67件が報告され、注意報レベルになっています。
咽頭結膜熱の定点当たり報告数は、山城北で警報レベルが継続しています。伝染性紅斑については中丹東で警報レベルが継続しています。そのほか、水痘について、山城北と南丹で新たに注意報レベルになりました。
全数把握対象疾患は、結核が3件、デング熱・日本紅斑熱・ウイルス性肝炎・カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症・劇症型溶血性レンサ球菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ1件、レジオネラ症と梅毒がそれぞれ2件、百日咳が10件報告されました。
日本紅斑熱の報告がありましたので、今回はダニ媒介感染症について解説します。
なお、ここで言うダニとは、屋内に生息するダニ類(ヒョウヒダニやツメダニなど)ではなく、主に屋外(野山など)に生息して動物の体液を吸うマダニとツツガムシを指します。
本邦において、発生頻度が高いダニ媒介感染症は、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)・日本紅斑熱・つつが虫病の3つであり、感染症法で全数把握対象疾患に指定されています。このうちSFTSのみがウイルス性疾患であり、他2つはリケッチアと呼ばれる特殊な細菌の感染症です。基本的には、これらの疾患は病原体を保有しているダニに刺されることでヒトに感染しますが、SFTSに関しては、感染したネコなどの伴侶動物の体液を介した感染例が報告されています。なお、京都府北部は比較的SFTSの感染報告が多い一方で、これまで南部の感染報告はありませんでした。しかし、今年の7月に初めて南部での感染例が報告され、京都府におけるSFTS感染地域の拡大が懸念されています。
現状、いずれの疾患にも有効なワクチンはなく、基本予防策としては、ダニに刺されないよう野外活動で肌の露出をなるべく最小限にすることや有効な忌避剤(虫よけ剤。ディート等)を適切に使用することなどが挙げられます。多くのマダニは3月~11月に活発に活動し、ツツガムシは12月も活動する種類があります。秋の行楽シーズンで野外活動する際には気を付けましょう。また、ダニが生息している可能性のある民家の裏山や裏庭、畑、あぜ道でも用心してください。
〇参考:マダニ対策、今できること|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト