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最新の府内の発生状況(2022年第○週)

今週のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎地図(京都府版)

丹後 中丹東 中丹西 南丹 京都市 乙訓 山城北 山城南
  • 発生なし
  • 発生
  • 注意報
  • 警報

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2025年第41週の報告です。

伝染性紅斑は今週も流行発生の警報レベルが続いています。京都府内でも中丹西・中丹東の警報レベルが継続中です。咽頭結膜熱は山城北で引き続き警報レベル、中丹東では定点当りの報告数が第40週の0.50件から4.50件に報告が増え、同じく警報レベルとなりました。ほかにも、山城北と中丹東では水痘が注意報レベルです。

全数把握疾患は、結核が7件、日本紅斑熱レジオネラ症麻しんがそれぞれ1件、梅毒が2件、百日咳が10件報告されました。

今年は水痘が全国的に流行し、第24週(6月9日~15日)時点の累積報告数は過去5年で最多でした。その後、8月頃から報告数の増加は落ち着きましたが、上記のとおり京都府内では注意報レベルの地域がでてきており、再び報告数の増加が確認されました。また、京都府内の水痘による入院例も多くみられ、第41週(10月6日~12日)時点で既に12件であり、2018年以降の集計で最多の13件/年(2019年)に迫る勢いです。

水痘(水ぼうそう)は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)による急性感染症であり、感染力が強く空気・飛沫・接触いずれの様式でも伝播します。潜伏期間は約2週間で、発熱や発疹が主な症状です。多くは軽症ですが、成人や妊婦が初めて感染すると重症化することがあります。また、妊娠早期の感染は胎児死亡や先天性水痘症候群のリスクとなります。治療は重症度に合わせて抗ウイルス薬が用いられます。水痘はワクチンで予防可能であり、1回の接種で重症化をほぼ防ぎ、2回の接種で高い発症予防効果が得られます。水痘ワクチンは定期接種の対象であり、生後12か月~36か月の間に2回受けることが推奨されています。対象のお子さんがいる方は接種をご検討ください。