京都ジョブパーク 総合就業支援拠点

トップページ > 産業・雇用 > 就職支援・職場環境・外国人人材 > 京都ジョブパーク|ポータル > 京都府雇用創出・就業支援計画(雇用のミスマッチ解消策)

ここから本文です。

京都府雇用創出・就業支援計画(雇用のミスマッチ解消策)

平成15年12月
京都府府民労働部

1 計画策定の趣旨

厳しい雇用情勢の中、国、府、市町村、民間が、全体として取り組む行動計画として、「京都府雇用創出・就業支援計画」を策定し、平成14年度からの4年間に、「雇用の受け皿づくり」、「雇用のミスマッチの解消」、「緊急雇用対策」を通じ、41,000人の新たな雇用・就業機会の創出を図ることとしていますが、企業など求人側の求める 「職業能力・経験」や「職業意識」、「年齢」、「賃金」といった条件と、求職側の希望するこれらの条件が合わないことにより生じる「雇用のミスマッチの解消」に向けた施策の充実・強化について、引き続き、重点的に検討し、今回、「雇用のミスマッチ解消策」として策定したところです。

2 ミスマッチの現状と課題

(1)現状

府内の雇用情勢は、サービス分野での求人の増加等により、最近の有効求人倍率が改善しつつあるなど、一部に明るい兆しが見えるものの、完全失業率は高水準のままであり、依然、厳しい状況にあります。

こうした中で、雇用のミスマッチが、失業原因の4分の3を占めるといわれており、府内には、ミスマッチによる失業者が約67,000人で、うち「職業能力・経験」による者が約25,000人、「職業意識」による者が約23,000人いると推計されます。

府内におけるミスマッチの推計

府内における失業者:平成14年平均89,000人(対前年比4,000人増)

  • 需要不足失業(1/4):22,000人(対前年比1,000人増)
  • ミスマッチによる失業(3/4):67,000人(対前年比3,000人増)
    ・職業能力・経験:25,000人(同1,100人増)
    ・職業意識:23,000人(同1,000人増)
    ・年齢:10,000人(同500人増)
    ・賃金:9,000人(同400人増)

(注)各数値は概数であり、全国状況を踏まえ、京都府において推計したもの。

(2)課題

  1. 雇用のミスマッチが生じる背景には、企業側が採用に際して重視する条件として、「職業能力・経験」とする企業が最も多い一方で、求職側が就職できない理由は、「希望する仕事がない」が最も多く、「年齢」、「賃金」、「労働条件」、「職業能力」の順となっており、失業者が就職のために職業能力の修得等の必要性を実感していない状況があると考えられます。
  2. とりわけ、若年者については、企業の採用抑制による影響のほか、職業経験が不足しているため、なかなか就職に結びつかないケースや、職業意識が希薄なため、一旦就職してもすぐに離職してしまう者も増加しており、大きな社会問題となっています。

こうしたことから、求職者が、早い時期から職業意識を高めるとともに、求人ニーズに応じた実践的なキャリアアップ等に努めれば、再就職の可能性を高め、ミスマッチの解消が進展するものと考えられるため、再就職希望者や若年未就職者等に係る「職業能力・経験」や「職業意識」のミスマッチの解消に着目した取組の一層の推進が緊急の課題となっています。

3 施策の取組状況

雇用のミスマッチを解消するため、職業能力の開発や各種の就職面接会の開催等により、若年者や中高年離職者、障害者等に対し、平成14年度には、2,700人を超える就業支援を行ったところでありますが、平成15年度からは、フリーター等に対し、情報提供や相談・セミナーの実施等により、きめ細かな就業支援を行う「若年者就業支援センター」を全国に先駆け開設するとともに、中高年離職者の再就職を支援するため、民間のノウハウを活用したセミナーの開催等に取り組んでいます。

4 施策の基本方向

若年未就職者や中高年離職者等が早期に就職するためには、意識の改革を行い、早い時期から求人ニーズに応じた実践的な教育訓練を受け入れて、職業能力の向上・再開発に努めれば、就職の可能性を高め、ミスマッチの解消が進展するものと考えられますが、その推進に際しては、次を基本方向として施策の推進を図ります。

  1. 産学公の連携を深め、また、地域の実情を踏まえながら、企業等求人ニーズに対応できる人材育成・確保を図ります。
  2. 民間のノウハウを活用し、情報の提供から相談、職業紹介までの一貫した就職支援を行うシステムづくりを進め、若年者や再就職希望者に対する効果的な支援を図ります。
  3. 今後、雇用の受け皿として期待できるNPO法人(特定非営利活動法人)を担う人材の養成や障害者の就業促進を図ります。

5 ミスマッチ解消策の推進による雇用創出目標

「雇用創出・就業支援計画」では、雇用のミスマッチの解消による雇用創出目標を11,000人としていますが、今回の対策により、新たに約2,000人の雇用創出を計画目標に上積みし、13,000人とします。

雇用創出目標2,000人の考え方
上積み後の13,000人は、府内のミスマッチによる失業者約67,000人(推計)のおよそ2割に相当しますが、今回上積み分の2,000人により、「職業能力・経験」及び「職業意識」のミスマッチが原因で、平成13年から14年にかけて増加したと推計される失業者約2,100人をほぼカバーできることになります。

6 主要な施策

(1)相談からキャリア形成、就職活動までの一貫した離職者の再就職支援システムの構築

  • 企業が求める人材要件が必ずしも明確でなく、雇用のミスマッチの一因とされていることから、求人要件の明確化やインターネットを活用して、求人企業と求職者がこれらの情報を相互に交換できるシステムの構築を検討します。
  • 求人ニーズの高い職種を対象としたキャリアアップ講習や職場実習の実施、さらには就職面接会の開催までを一貫して就業支援するシステムの構築を検討します。

(2)若年者の就業支援対策の総合的な推進

  • 「若年者就業支援センター」について、今後、府北部地域での出張セミナーや巡回相談を実施するとともに、ハローワーク・学生職業相談室や私のしごと館等と連携し、相談から職業紹介までを一貫して行うワンストップ・サービスを提供できる体制の整備について検討します。
    サービスの提供に当たっては、インターネット等を通じて積極的にPRするとともに、若年者のニーズを踏まえ、利用時間や曜日の拡大を検討します。
  • 若年者の職業意識を高める訓練コースの創設や能力開発支援制度の導入、さらには、企業実習と教育訓練の連携による人材育成等について検討します。

若年者就業支援センターの機能強化の方向

情報提供
地元企業等の採用情報のほか、インターンシップ受入れ企業情報やキャリアアップ等の就職関連情報を幅広く提供

研修・セミナー
・民間労使と協調し、職場実習やビジネス基礎研修(若者しごと塾)を開催
・府北部地域への出張セミナーの実施
・起業を目指す若者に対するセミナーの開催

個人相談
Uターンセンターと連携した巡回相談の実施

職業紹介
経済団体等と連携し、府独自に職業紹介を実施

大学等への支援
大学、高校等に対するキャリアカウンセラーの派遣

(3)NPO法人(特定非営利活動法人)を担う人材の育成

NPO法人への就業を希望する人達等を対象としたセミナーや就業支援相談を実施するとともに、NPO法人や大学等への委託訓練の実施やインターンシップの取組を検討します。
また、能力開発や就業支援等を行うNPO法人と連携を図るためのネットワークづくりに努めるとともに、これらの法人からの提案などにより、事業の委託を検討します。

(4)障害者を対象とした職業訓練の充実等

企業ニーズに対応し、就職促進につなげていくため、実践力を付与するための実習型訓練など多様な訓練機会の確保・提供について検討します。

意見募集結果のまとめ

お問い合わせ

商工労働観光部雇用推進課

京都市南区東九条下殿田町70 京都テルサ 西館3階

ファックス:075-682-8924

koyosuishin@pref.kyoto.lg.jp