身体拘束について
1 身体拘束とは
平成12年4月に介護保険制度がスタートしたとき、介護保険施設指定基準に身体拘束の禁止規定が盛り込まれました。
これにより、介護施設や指定居宅サービス等では、身体拘束は原則禁止とされました。
身体拘束の定義
衣類や綿入り帯等を使って、一時的に「介護を受ける高齢者等」の身体を拘束したり、運動することを抑制する等、行動を制限すること。
具体的に身体拘束となる例についてはこちらの「身体拘束ゼロへの手引き」(独立行政法人福祉医療機構ホームページ)(PDFファイル、95KB)を御覧ください。
2 身体拘束が禁止される理由
身体拘束は、本人に対し身体機能の低下や精神的苦痛、認知症の進行等をもたらすだけでなく、家族を精神的に傷つけたり、介護施設に対する社会的不信・偏見を生み出す等、様々な危険性を持っています。
拘束が拘束を生む「悪循環」
1.身体拘束を行うと
動く力のある人を長時間縛りつける
- 無理な姿勢が強要されると…
身体の動きに逆らう長時間の固定→関節等への負担 - ひも等が身体を擦過したり、皮膚に食い込むと…
皮膚の鬱血等による痒み→異常に掻きむしる等
(声)「仕方がない」と思ったけど、やっぱり見ていられない。家族として、この選択は正しかったのだろうか?
2.新たな介護ニーズの出現
身体拘束が引き起こす身体機能の低下等
- 関節等への負担
→今まで自分で歩けた、支えられたのに、衰えてできない - 異常に掻きむしる等
→治療しても擦過傷等が常態化
3.困ったどうしよう?
今まで以上に目配りしなければ…
- 衰えてできない状態になると…
→すぐに転倒してしまう - 擦過傷等が常態化すると…
→なかなか治癒せず、更に傷口が広がっていく
(声)「施設に行ってからなんだか元気がないような…」「あの施設は、老人を縛ってるらしいよ…」
4.拘束しておく方が安全だろう
- 一人で歩いて怪我をすると困る
- 傷が治るまで触ると困る
前と同じように、縛っておこう
身体拘束の例外
身体拘束は、次の3つの要件をすべて満たす場合、「緊急やむを得ない」ものとして認められることがあります。
このとき、「身体拘束の方法」「拘束をした時間」「利用者の心身の状況」「緊急やむを得なかった理由」を記録しておくとともに、書面による本人又は家族の確認が必要です。
- 切迫性 利用者等の生命又は身体が危険にさらされる可能性が著しく高い。
- 非代替性 他に代替する介護方法がない。
- 一時性 行動制限が一時的なものである。
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