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丹後の海の生き物(オニオコゼ)

オニオコゼ

  オニオコゼは京都府沿岸の泥場や岩礁に住む全長25センチ前後になる魚で、棲む環境により体の色が違い、泥場に棲むものは茶褐色、岩場に棲むものは赤や赤褐色をしています。鱗はなく、皮が厚くなっています。泳ぎは不得意で、胸鰭で海底を歩くようにして動きます。この魚の背ビレには毒のトゲがあり、刺されると全身に激痛が走り、体が痺れます。靴底を突き抜けたトゲに刺された人もあり、不用意に触ることは禁物です。その顔、姿からいかつい魚の代表といわれています。
  しかし、食味が淡白で上品なことから、刺身、唐揚げ、汁物等に利用される高級食材です。このようにオニオコゼの需要は多く、養殖技術の開発が求められていますが、成長が遅くなかなか大きくならないために、まだ実用化出来るまでには至っていません。

 
京都府立海洋センター 専門員 飯塚 覚(現、京都府水産事務所)
 (平成18年2月1日、京都新聞掲載) 

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