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丹後の海の生き物(ハボウキガイ)

ハボウキガイ


  名前は羽ぼうき、つまり鳥の羽根で出来たほうきに由来するのでしょう。羽ぼうき自体は、今でも茶道や絵画等で利用される道具の様ですが、ネットで調べた限り、この貝の印象とは少し異なります。如何にもと思える物を発見したのは、「違い羽ぼうき」や「並び羽ぼうき」などの家紋の図柄でした。
  近縁種の「タイラギ」同様、貝殻の尖った方(殻頂)を砂泥底に突き立てた状態で生息し、30センチを超えて成長します。立派な貝柱を持つタイラギが、高級食材として知られるのに対し、ハボウキガイは貝柱が小さいため、食材として流通することは殆どありません。
  写真はセンターの施設に浮遊幼生として迷い込み、10センチほどに成長した幼貝。きっと近くの海底には大型の親貝が生息しているに違いありません。

京都府立海洋センター副主査 今西裕一
 (平成20年7月30日、京都新聞掲載)