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丹後の海の生き物(ケンサキイカ)

ケンサキイカ

  胴と鰭が剣の先の形に似ているのでケンサキイカと言われています。他のイカよりも身の色がひときわ白いので、丹後では「しろいか」と呼ばれています。しかし、福井などでは、表皮の色が赤色なので、「あかいか」と呼んでいます。形はヤリイカに似ていますが、ケンサキイカは胴が太く触腕が長いのが特徴です。また、丹後では夏から秋に多く漁獲され、「冬イカ」と呼ばれるヤリイカとは漁期が異なっています。寿命は1年で、雄は雌よりも大きくなり、胴の長さが40センチまでに達するものもいます。
  主に定置網や釣りで漁獲されています。夏の夜に間人や網野の浜から見える沖の漁り火は、ケンサキイカを釣るための集魚灯です。大きな群れが来ると漁船の数が増え、海が一層明るく賑やかになります。
  身は肉厚で濃厚な甘味があり、刺身、寿司、天ぷらは美味。干したものは「剣先スルメ」となり、スルメの中では、最高級品で「一番スルメ」と呼ばれています。

京都府立海洋センター主任 井上太郎
(平成19年5月23日、京都新聞掲載)

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