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特許紹介 褐藻類幼体の剥離撹拌法による培養養成法

立体撹拌装置の模式図(透明アクリル水槽を用いる)

【経緯】

 従来、褐藻類の種苗生産では、ブロックやロープなどの平板状もしくは紐状の基質に海藻の胞子や幼胚を付着させて、育成していました。この方法では、種苗が生長するにつれて過密となり、海水交換や光条件などが悪化するために、個体数が減少したり、生長が不良になるという問題点がありました。

【特徴】

 開発した養成法では、初めは基質に固着させた状態で種苗を育成しますが、種苗が生長して過密となる前に剥離し、その後は水槽内で浮遊させて育成します(上図)。水槽の上部から注水、下部から給気し、種苗を水槽内で撹拌することで、光がまんべんなく当たるとともに海水の交換がよくなるために、種苗の生長不良が起こりにくいという特徴があります。
 この方法により食用海藻であるホンダワラの種苗を大量生産できます。生産された種苗は、ホンダワラ養殖に用いられています。

【特許権者】

京都府

【特許登録番号】

No.3769535

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