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丹後の海の生き物(ツクバネクロガシラ)

ツクバネクロガシラ


  ツクバネクロガシラはホンダワラ類に付着して生活している海藻です。全長は1~2cm、糸のような体をしているため、一見するとホンダワラ類から茶色い毛が生えているように見えます。これを顕微鏡で見ると、Y字型をした胚芽枝(はいがし)=写真=と呼ばれるものが沢山生えているのが分かります。この胚芽枝がお正月の羽根突きの羽のように見えることから、「ツクバネ」と名付けられました。
  ツクバネクロガシラのように、ホンダワラ類に付着して生活している海藻は意外と多く知られており、丹後ではモズクやエゴノリ(ウゴの原料)といった海藻が有名です。なぜホンダワラ類に付着するのか、その理由は良くわかっていませんが、海藻同士にも、それぞれの相性があるのかもしれませんね。

京都府立海洋センター技師 山本圭吾
 (平成20年9月17日、京都新聞掲載)

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