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丹後の海の生き物

ハタハタ

ハタハタ

 ハタハタといえば秋田が有名ですが、丹後でも毎年200トン程度、底曳網で水揚げされています。普段は、水深200m位の海底近くに生息し、産卵が近づく1月頃になると水深2〜3mの浅場に移動し、ホンダワラなどの海藻に卵を産みつけます。この移動での水圧差は20気圧にも及びます。小さな体の中に水圧を上手に調整する能力が備わっているのです。
 能登半島以北で生活する群れは秋田県の沿岸で産卵します。一方、北陸から山陰で生活する群れの産卵場所は朝鮮半島の沿岸です。そこで産まれた稚魚が餌を求めて北陸、山陰まで回遊してきますが、親となる3歳頃になると産卵場へと帰ってしまいます。そのため丹後の海では、秋田で獲れている体長20cmを超えるような大型のハタハタは獲れず、体長20cm以下の個体が大部分を占めています。

 京都府立海洋センター 主任研究員 山ア 淳
 京都新聞掲載


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