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4 水槽実験

 (1) 模型網の作製

 底曳網の構造には、海底やその近くに生息する魚介類を効率的に獲るために、様々な工夫がなされています。改良網は、その網に、全く形状の異なる新たな網を取付けることになります。このことにより網成りが損なわれ、魚介類を獲る能力が低下しては意味がありません。
 そこで、選択網部分の網丈だけではなく、改良網全体の網成りについて着目しながら開発を進めていくことにしました。網成りを確認するには、曳網中の網の状態を直接観察するのが一番ですが、実際に海の中に潜って観察することは不可能です。そこで先述のA船とB船の改良網の1/10の模型網を作製し、ニチモウ鰍フ協力を得てトロール網の曳網実験用の大型水槽(写真2)で、改良網の模型網を使った曳網実験を行うこととしました。

トロール網の曳行実験用の大型水槽
写真2 トロール網の曳行実験用の大型水槽
(長さ100m、幅5m、深さ 1.5m)
(ニチモウ株式会社 下関研究所)

(2) 水槽での曳網実験
 実験では両船の模型網を様々な速度で曳網し、曳網中の網成りや選択網部分の網丈などを確認しました(写真3)。
 その結果、様々な問題点が明らかとなりました。予備試験でほぼ満足のいく結果が得られたA船の改良網では、選択網の取付け部位に、本来ならかからないはずの余計な力が集中的にかかり、場合によっては破網の危険性のあることなどが分かりました。
 また、B船の改良網では、昇り網及び選択網の取付け位置などに問題があることが分かりました。
水槽での曳網実験の様子
写真3 水槽での曳網実験の様子

(3) 改良網構造の定量化
 問題点を解決するため、それぞれの模型網に改良を加えながら水槽実験を繰り返しました。その結果、両船の改良網が最適な網成りとなる昇り網と選択網の取り付け位置などが分かりました。
 さらに、これらの結果をもとに、底曳網の仕様に合わせて昇り網や選択網の目数や浮子の数などの細かな仕様を決定できることが分かりました。これにより、A、B船以外の底曳網漁船の網についても、最適な網成りとなる改良網を作製することが可能となりました。
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