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丹後の海の生き物

マクサ

マクサ

 最近話題沸騰の寒天やトコロテンの原料として、天草(てんぐさ)と呼ばれる数種類の海藻がありますが、マクサはその代表です。
 マクサは浅い岩場に生える紅藻類で、一年中どこの岩場でも大抵見つけることができます。マクサのように背丈が低く枝が密生する海藻の形態を、生態学では芝生に例えています。その海中の芝生は巻貝やヨコエビなどの小動物の餌や棲みかとして最適で、種苗生産されたサザエ稚貝の放流場所として利用されてきました。
 京都府では、20年程前には舞鶴湾を中心に年間30トン程の水揚げがありましたが、近年では1トン未満になってしまいました。安い外国産の寒天原藻が増えたことや、埋め立てなどでマクサが生える浅場が減ったためだと考えられます。

 京都府立海洋センター 技師 八谷光介
 京都新聞掲載


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