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京丹後市久美浜町市旭

場所

京丹後市久美浜町旭地先

みられる海藻

みられる海藻

食用海藻のホンダワラ(ジンバ)が生育する場所

 京丹後市では、ホンダワラ類の1種であるホンダワラ(標準和名:地方名ではジンバ)を食用として利用していますが、久美浜町の旭・蒲井地区では特に盛んに利用しています。
 ホンダワラは成熟後に基質から付着器ごと流失してしまう種なので、茎や付着器が残る多年生ホンダワラ類のように、藻場の中で優占することは少なく、他の海藻と混ざり合って生えています(図1)。しかし、波浪に対して不安定な比較的小さめの石には、多年生大型海藻が生育できないので、ホンダワラが優占することがあります(図2)。このような不安定な基質は丹後海などにもありますが、ホンダワラは北丹地域ほど多くみられません。ホンダワラの生育に適した条件については、まだはっきりと分からない点もあります。海洋センターではホンダワラの養殖試験に取り組んでおり、うまく養殖できる場所や方法などを明らかにする必要があります。
 ホンダワラ以外の種では、有節サンゴモやエビアマモなどが波当たりの強い地点でみられます。また、海中林を構成する大型褐藻類としては、トゲモク、ヤナギモク、ヨレモク、マメタワラ、ヤツマタモク、ノコギリモク、クロメなどが、浅いほうから大体この順番に多く出現します。

他のホンダワラ類に混じるホンダワラホンダワラのみが生育していた比較的小さな石

図1,2 他のホンダワラ類に混じるホンダワラ(写真左)とホンダワラのみが生育していた比較的小さな石(写真右)(2006年7月31日調査)

エビアマモトゲモク

図3,4 波当たりの強い地点では有節サンゴモが岩盤を覆う。その間にエビアマモ(写真左)や、トゲモク(写真右)などがパッチ状に出現した。(2006年7月31日調査)

ヨレモクが優占していた地点ヤナギモクを主体に、ヤツマタモクなども見られた地点

図5(写真左) ヨレモクが優占していた地点(2006年7月31日調査)
図6(写真右) ヤナギモクを主体に、ヤツマタモクなども見られた地点(2006年7月31日調査)

横転した岩にクロメ幼体が出現していた

図7 横転した岩にクロメ幼体が出現していた(2006年7月31日調査)



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