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博奕岬西岸

場所

舞鶴市舞鶴湾湾口部

みられる海藻

みられる海藻

内湾から外海へ移行する地点の藻場

 舞鶴湾は閉鎖的な地形をしている上に周辺人口も多く、栄養塩が豊富な海域ですが、湾奥と湾口ではその状況がずいぶん違います。そのため、湾奥から湾口そして外海にかけて藻場も少しずつ変化していくと考えられます。これまで、湾奥の捻松崎や外海のいくつかの藻場を調査してきましたが、今回はそれらの中間にあたる舞鶴湾湾口部の博奕岬西岸を調査しました。
 潮下帯上部ではイソモク(図1)、ヤナギモク(図2)が純群落を形成している場所があり、それ以深では、シワヤハズ(図3)、ヨレモク、ノコギリモクなどがみられました。これらは外海の藻場でもよくみられる種です。また、海藻群落の最上部にはウミトラノオ(図4)が繁茂していましたが、このようなことは外海域の藻場ではあまりみられません。
 また、調査日が梅雨の大雨の後であったことから、岩の上面に砂泥が薄く堆積していました(図5)。このことも内湾に隣接する地点の藻場の特徴といえます。砂泥の堆積はさまざまな形で海藻の生育に影響を与えます。
 水深2mより浅い地点には、他の海藻が生育していない石にアカモクの幼体が多く生えていました。アカモクは食用海藻として利用できますので、来年の春には大量に収穫できるだろうと期待しています。

潮下帯上部のイソモク潮下帯上部のヤナギモク

図1(写真左) 潮下帯上部のイソモク(2006年8月8日調査)
図2(写真右) 潮下帯上部のヤナギモク(2006年8月8日調査)

岩一面を覆っているシワヤハズ

図3 岩一面を覆っているシワヤハズ(2006年8月8日調査)

潮間帯下部のウミトラノオの純群落岩の上を砂泥が覆っている様子

図4(写真左) 潮間帯下部のウミトラノオの純群落(2006年8月8日調査)
図5(写真右) 岩の上を砂泥が覆っている様子(2006年8月8日調査)



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