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舞鶴市三浜

場所

舞鶴市三浜

みられる海藻

ホンダワラ藻場が発達しない場所

舞鶴市三浜地先は、若狭湾内では比較的開放的な海岸です。春になると、水深の浅い地点に質のよいワカメが繁茂することが知られています(図1)。
しかしながら、この地点には、他の地先ではよく見られるホンダワラ類がほとんど生育しておらず(図2)、水深7mより深い地点で、まばらにヤナギモクが分布したり、生長の悪いクロメマメタワラが見られただけでした(図3,4,5)。ホンダワラ類などの大型海藻のかわりに、無節サンゴモや小型海藻が多く見られました(図6)。
 三浜地先でホンダワラ類が生育していない理由は、一度の調査だけでは特定できませんでした。しかし、潜水観察によって、波にも動かない安定した大きな岩が分布していることや植食動物の分布密度も高くないことが確認できたので、波浪による剥ぎ取りや植食動物の摂食によってホンダワラ類が生育できないわけではないと考えています。今後は、水の濁りや水温なども含めて詳しく調べていきたいと思います。
 また、この地先には淡水が小さな滝となって流入する地点があり、そこにはイワガキが多数生育していました(図7)。藻場の生き物も陸域からの恵みを受けていることがわかります。

ワカメ
 図1 生長したワカメ:水深2〜3m (2006年4月26日調査)

大型海藻が生育していない岩
 図2 ホンダワラ類など大型多年生海藻が 生育していない地点 (2006年4月26日調査)

ヤナギモクマメタワラ クロメ

 図3,4,5 ヤナギモク:水深7m(写真左)、マメタワラ:水深8m(写真中):クロメ:水深14m(写真右)
ヤナギモクはまばらに生育、マメタワラとクロメは生長が不良とみられる(2006年4月26日調査)

イギス
 図6 無節サンゴモ上に生育するイギス (2006年4月26日調査)
イワガキ
 図7 高密度に生育するイワガキ (2006年4月26日調査)

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