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舞鶴市田井水ヶ浦
舞鶴市田井地先には、水深8〜12mあたりまでホンダワラ藻場が広がり、場所によっては水深10m地点にアマモが生育しています。海藻・海草類の生育には太陽光が必要なので、このように深い地点まで海藻類が分布している田井地先は透明度のよい海域であるということができます。そして、それらの海藻の中には食用となるものもあり、とくに春には多くの種類が出現します。
紅藻類のエゴノリ(写真上左)は、ホンダワラ類に巻きついたり付着して生育しています。エゴノリの煮汁を固めたものは「ウゴ」と呼ばれ珍重されているために、海産物としてのエゴノリは非常に高価です。モズク(写真上右)は、酢の物などでおなじみの海藻でしょう。モズクは、ヤツマタモクという種だけに付着しています。そのため、ホンダワラ藻場がないとモズクやエゴノリを収穫することができません。
ホンダワラ類の中にもアカモク(写真下)のように、食用となるものもあります。アカモクの生殖器床には粘液が含まれるので、生殖器床を形成しはじめたころのものをみじん切りにしてかき混ぜると粘りがでて納豆のようになります。食通には堪えられない一品です。
このように食用海藻が豊富な田井地先ですが、上で紹介した3種のうち、モズク以外は未利用となっています。海藻食品は健康にもよいため、これからの利用が期待されます。
ホンダワラ類に着生したエゴノリ(左)とモズク(右)(2006年4月26日撮影)
水深5m以深で優占するアカモク(2006年4月26日撮影)
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