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丹後の海の生き物

サヨリ

サヨリ

サヨリは、丹後の海ではイサザと並び春の訪れを告げる魚です。その姿から、漢字では「針魚」、「細魚」などと書かれ、下あごが細長く突き出しているのが特徴です。ただし、おもしろいことに、産まれてまもない頃は、他の魚と同じように、下あごと上あごの長さに違いはないのですが、成長するとともに、下あごがだんだん長くなっていくのです。
 サヨリの腸の中を調べると、動物プランクトンや長い海藻の切れ端が多くでてき、餌として好んで食べているようです。この長い下あごは、スプーンのように使ってプランクトンをすくい取ったり、海藻をひっかけて食べるのには適しているように思われます。
長さの違う箸を想像すると、何とも不思議なサヨリの食事風景が目に浮かびます。

 京都府立海洋センター  主任研究員 傍島 直樹

 京都新聞掲載


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