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トゲシャコ
丹後の海に新参者登場、とばかりに舞鶴湾や宮津湾などの内湾で急速に勢力を伸ばしているのが、トゲシャコです。
トゲシャコは、南方系のシャコの仲間。丹後海はもとより日本海側には分布していなかった種です。丹後海に侵入した時期は定かではありませんが、2002年夏以降には両湾で増えたものが本格的に漁獲され始め、市場に出回っています。温暖化の影響で対馬暖流にのってやって来たのが、丹後の内湾で繁殖しているのでしょうか。
シャコは両顎の横に構えた大きな捕脚で硬い貝殻も壊して食べてしまう大食漢。トゲシャコならなおのこと。新しい強敵の出現に海底の砂泥に棲む貝類等は大慌てではないでしょうか。
全長25cmもある大型のシャコで、身が通常のシャコよりたくさんあります。寿司ネタとして皆さんも食しているかもしれません。
京都府立海洋センター 主任研究員 中津川俊雄
京都新聞掲載
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