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鞘翅(コウチュウ)目 カミキリムシ科

フタスジカタビロハナカミキリ

Brachyta bifasciata japonica (Matsushita, 1933)
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし
フタスジカタビロハナカミキリ

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選定理由

全国的に希少種で府内の産地も局限されている。

形態

原色日本甲虫図鑑(IV)(保育社 1984)PL. 3、No. 5、日本産カミキリムシ(東海大学出版会 2007)PL. 5、No. 6を参照。上翅の端とその前方に2対の異色側紋を持つ。

分布

本州、四国の山地に局所的に分布。

◎府内の分布区域 綾部市弥仙山と美山町京都大学芦生研究林の2か所のみ。

生態的特性

成虫はヤマシャクヤクへの訪花性が特に顕著で、本種の体色、上翅の斑紋はヤマシャクヤク花上において保護色となり隠蔽効果を醸す。種の形成進化の過程でヤマシャクヤクとの共進化(本種は受粉媒介者)が強く示唆される。幼虫期の生態については、まだ不明な点が多いが、白鳥(1976)の観察記録は重要である。

生息地の現状

府内においては綾部市弥仙山と美山町芦生研究林の2か所から記録されているが、芦生研究林においては再確認されておらず、現在の確実な産地は弥仙山のみである。

生存に対する脅威

山野草ブームで自生のヤマシャクヤク群落が消滅することが本種の命運に直接的に重大な影響を及ぼしている。なお、森林の人工林化など森林環境の急激な悪化が脅威となるのは論を待たない。

必要な保全対策

ヤマシャクヤク群落の保護、自然森林の保護に尽きる。

その他

日本固有亜種

文献 白鳥(1976)、岩田ほか(1993)

執筆者 水野弘造

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