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京都府レッドデータブック2015

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双翅(ハエ)目 ハナアブ科

ムツボシベッコウハナアブ

Volucella nigropicta Portschinsky, 1884
京都府カテゴリー

絶滅寸前種

2002年版 絶滅寸前種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし

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選定理由

全国的に記録の少ない種で著しく減少したと考えられる。

形態

体長20.0mmほどの大型の種で、腹部は黄色で3対の黒色紋がある。翅には不明瞭な斑紋が見られる。類例のない顕著な種である。

分布

ロシア極東部、朝鮮半島と本州に分布。青森県から兵庫県まで記録があるが、その記録は少なく、ほぼ兵庫、大阪に集中している。

◎府内の分布区域 京都府の産地の詳細は不明。

生態的特性

生態は不明であるが、成虫はクヌギの樹液に集まることが知られている。一般にこの属の種の幼虫はスズメバチ等の巣内に生息し、日本産の種の多くがそうであるが、海外では樹液で生育する種も知られている。本種の幼虫もクヌギの樹液に生息しているか不明だが、いずれにしてもクヌギへの依存度は高い。

生息地の現状

近畿における記録の多くは1950年代以前で、以降空白が続いた。なんらかの原因で著しく減少したと考えられる。1999年、熱心な調査によって兵庫県で再発見されたが、生息地はごく限られた範囲で、個体数も少なく、存続が危ぶまれる状態にある。京都府では1916年以前の記録しかなく、以降の記録が途絶えたままである。

生存に対する脅威

周辺を含めた環境の劣化。

必要な保全対策

生息地の保全。

文献 松村(1916)

執筆者 大石久志

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