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鞘翅(コウチュウ)目 コメツキムシ科

ヒメオオナガコメツキ

Nipponoelater kometsuki (Kishii, 1985)
京都府カテゴリー

絶滅危惧種

2002年版 絶滅危惧種 2002年版を参照する
環境省カテゴリー なし

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選定理由

全国的希少種で京都からは3例知られるのみ。

形態

大型種で体長19.0~26.0mm。強固で細長く肥厚し、光沢はやや艶消し状。全身赤褐色で光線により赤紫色に見え、触角と肢部および腹面の大部分は橙赤色。体毛は赤褐色で光沢をもち光線により桃色状、細長い直毛で密。触角は短く雌雄共に末端節が前胸後角端に達する程度、第2・3節共に倒円錐形状で短く、第4節から雌雄共に鋸歯状。前頭溝は中央で完全に消失し上唇後縁と広く融合。前胸背板の点刻は頭部のそれより小さく疎。上翅条線は消失し、平滑で小型単純な点刻を密布。会合線末端は弱い矢筈状に開き先端は丸まる。

◎近似種との区別 オオナガコメツキN.sieboldi (Candeze)に似るが、より小さく赤褐色で腹面が橙赤色、体毛は桃色で赤紫色光沢。前胸腹板突起下面の段刻が先端に近い。

分布

新潟県から徳島県の9府県から知られ何れの地域でも少ない。

◎府内の分布区域 綾部市睦寄町古屋(paratype, 8. ⅷ. 1959, 永井章次郎)、京都市左京区尾越(16. ⅷ. 1988, 塚本珪一)、伏見区稲荷山(30. ⅶ. 1977, 正木清)の3例のみ。

生態的特性

夏期に灯火に来集したものが採集されている。近縁種の観察から、幼虫は広葉樹の朽木中の多湿部に生息し木部を食するものと見られる。

生息地の現状

これまでの記録は山地なので、このままの状態で維持されるなら安定であろう。

その他

日本固有種

文献 Kishii(1985、1987、1999)、大平(1962)

執筆者 岸井尚(修正:水野弘造)

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